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You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりとゆるく綴るブログ

Category: ◆意外と近所の怪獣魔境=特撮/サブカル関係の話  

でも、彼女はデリケートな怪獣だからZATの攻撃のせいでオロン島に帰るのをやめるかもしれないね

なんの脈絡もないがタイトルは佐野元春の声で読んでいただきたい。

それはさておき今日からCSチャンネル・ファミリー劇場では「ウルトラマンタロウ・HDリマスター版」の放送がスタートする。それに関した「タロウ」の個人的雑感諸々。

「タロウ」についてはどういうわけか本放送時の記憶があまりなく、毎週見ていたとは思うのだが「帰ってきたウルトラマン」や「ウルトラマンA」の時のような印象に残るトピックがなかったのか番組とセットになった当時の思い出が殆ど出てこないのである。さらには東宝チャンピオン祭りで「タロウ」は三回プログラムに取り込まれているのだけれどもそのすべてを劇場で見ることも出来なかったのだった。

思い返してみると「タロウ」が放送されていた時代(昭和48年~49年)というのはテレビで実写・アニメを問わず変身ヒーロー/ロボットアニメといったジャンルが飽和状態で垂れ流されていて、あのころ小学校低学年だった我が輩も毎日のように何かのソレ系番組を見ており、言っちゃあなんだけど「タロウ」だけにはかまけておれない状態だったのかもしれない(思いつくまま書き並べてみても実写なら「ファイヤーマン」「ジャンボーグA」「仮面ライダーV3」「流星人間ゾーン」「白獅子仮面」「ロボット刑事」「風雲ライオン丸」「キカイダー01」「スーパーロボット・レッドバロン」「イナズマン」「ダイヤモンド・アイ」「鉄人タイガーセブン」等々、アニメだと「科学忍者隊ガッチャマン」「マジンガーZ」「バビル2世」「ミクロイドS」「ゼロテスター」「新造人間キャシャーン」「ドロロンえん魔くん」「キューティーハニー」そして変身もせずロボットも登場しないが「侍ジャイアンツ」や「エースをねらえ!」と言ったスポ根アニメも嬉々として見ていたわけで)

なので「タロウ」に対してホントに興味が湧いたのは放送終了後何年も経ってから訪れた第三次怪獣ブーム(1978年頃)になってからのこと。あの頃は特に小学館の「てれびくん」で紹介されるタロウ関連のスチル写真(派手派手でサイケな隊員服やゴテゴテの戦闘機等)が格好良く感じられてとても興味を惹いたし、本放送以降ほかのウルトラシリーズと違ってろくに再放送もやってくれなかったので良いイメージだけがアタマの中でどんどん膨らんでいたのであった(そもそも先に書いたように本放送時の記憶が全くなかったこともあったし)

そしてタイミング良くその直後くらいにケイブンシャから名著と言われた「ウルトラマン大百科」が刊行、「タロウ」に関する情報が自分の中へ蓄積され、また記憶としては曖昧なのだがおそらく毎日放送が週一で早朝の再放送を開始したような気がするのだ。12歳になってから再見した「タロウ」は当時の自分の琴線にかなりヒットして心の底から楽しんで見ていたと思うのである(もっとも、その翌年だったか、朝日ソノラマから出た「ファンタスティックコレクション10・ウルトラマンパートⅡ空想特撮映像のすばらしき世界」という本の中で「タロウ」がめっちゃ酷評されていてすっごいヘコんだこともあったけど(ノД`) ←「一部のウルトラファンの間では『僕にもタロウのシナリオは書ける』という冗談が流行ったほど、この時期の内容的な後退は著しかった」といったことが記載されておったわけだが、コレを書いたのは「怪獣倶楽部」のメンバーさん達のはず)

その後己の年齢上昇とともに「「タロウ」は所詮子供向け」みたいな○→×へのイメージ書き換えが脳内で勝手に行われ(ファンコレ的な洗脳の結果(?)イヤなタイプのマニアぶりっこをしていたのだろうなあ)何処か存在を軽視した傾向が自分の中で強くなってしまい、そのまま現在に至っているのだった(それでも90年代以降はあらためて全話を見返す機会も多く、いっときほどネガティブな印象は持っていないつもりでもある)

そんなわけで自分にとってはなかなか複雑な想いが錯綜する「ウルトラマンタロウ」で、マイベストエピソードになる10本を抽出してみた。但し今回は前文の能書きが長くなってしまったので( ̄▽ ̄;)2回に分けて書くことにする。

○第1話「ウルトラの母は太陽のように」・・・これ本当は前後編でやるべき話じゃないのかと思うほどやることが多すぎてついて行くのに必死になってしまう( ̄。 ̄;)登場人物紹介も強引でムリヤリなのが逆に強力なインパクトを産んでいてそれこそ30分が「あっ」という間に過ぎていくのだ(主役の篠田三郎が天然爽やかさんイケメンで初対面の女の子に「なんてキレイなんだ」と言い放つあたりもビックリしてしまうのだが)特撮の方もデパートに怪獣の足や手が突っ込んでくるのを建物の中から捉えたような主観カットがあったりと、かなり意欲的な見せ方をしている。それとオープニングに出てくるZATの超兵器を見ていると12歳の頃に感じていた「かっこええなあ」という感情が蘇ってくるのだ(特にスワローとコンドルをめっちゃ気に入っていたのだよ。あのデザインでホントに飛べるのかどうかはわからんけどもね。↓下の動画参照)

○第2話「その時 ウルトラの母は」/第3話「ウルトラの母はいつまでも」・・・この番組が他のウルトラシリーズと決定的に違っているのは防衛チームの人間関係がとんでもなく穏やかなところと(パトロール任務を誰に振るかで前夜カレー食ったヤツに決めてしまう隊長の言動が象徴的)劇伴に使用されている日暮雅信さん(特撮モノだと「シルバー仮面」も担当されている。タロウのBGMはこちらで試聴可能)の全体的にびよーんとした暢気な印象のBGMがこと「タロウ」にはぴったり合っていたこと。なので今回のように液体に変化したりバラバラになっても再生するような不気味な設定の怪獣達が登場しても番組のムードはどこまでも「陽」になってしまうのだった。この三話目まででそこいらの作品ムードが見ている方になんとなく伝わってくるために、これ以降のよりムチャな展開( ̄。 ̄;)に対してもどこか許せてしまう空気を生んでいたと思うのである(製作会社は違うけど「バイラス」以降の昭和ガメラシリーズと似た感覚)

○第4話「大海亀怪獣 東京を襲う!」/第5話「親星子星一番星」・・・これは我が輩が最近入手した上原正三先生のシナリオ集には載っていなかった氏の昭和ウルトラシリーズ最後の執筆作品である。なんとなく「帰ってきたウルトラマン」のシーモンス/シーゴラスの回を彷彿させる内容にはなっているのだが、こちらは怪獣を捕獲して一儲けしようという人間のエゴが加味されているのが特徴。またラストの親子亀怪獣の姿にはけっこう泣かせるものがあり(上原先生だけに「タロウ」にしてはまあまあシリアスなお話でもあったかな)

○第11話「血を吸う花は少女の精」・・・この回の脚本担当である木戸愛楽さんというのはのちに「特捜最前線」等でもライターをされていた大原清秀と同一人物だったとかで、私がこのことを知ったのは割と最近だったからけっこう驚いいてしまった(この人の書いた「射殺魔・1000万の笑顔を砕け!」なんて大好きな回だったし)「タロウ」では大原清秀名義でほかに何本か書いているので、或いは某かの名前を出せない事情があったのかも。それとこの回は少女の怨念がテーマになった珍しいダークファンタジーで一風変わったエピソードでもあり、子供の時もコワいと思ったがたぶん大人目線で今見たほうがもっと怖いトラウマ回でもある。

○第17話「2大怪獣タロウに迫る!」/第18話「ゾフィが死んだ!タロウも死んだ!」/第19話「ウルトラの母 愛の奇跡!」・・・昭和ウルトラでは唯一三週に跨がったエピソード。「アメトーク!」のウルトラマン芸人回でも取り上げられていたが18話のサブタイトルが内容をすべて語っているというのに今更のように笑ってしまった(オチ言うてますやん!というツッコミが各所から来るという)ソレは別としてもこの回のバードンと言う怪獣は自分にとってブラックキング・ナックル星人のコンビやヒッポリト星人なんかと並んで強敵臭漂うキャラだったので、そこを気に入っているのである(オトナの事情的な想像をすれば18話に篠田三郎が出演していないので、それを誤魔化すための措置だったのかなと穿った見方もできるのだが)

と、いうことでこの話はまだ続きます(°°;)

Category: ◆超銀幕無法地帯・激動編=劇場で見た映画の話  

いつまでもアタマに残る「ポン!」と「よろしくで~す」の声

10日の夜仕事帰りに見てきた「カメラを止めるな!」のはなし。いやもうめちゃめちゃ面白かったですわ( ̄▽ ̄;) 見てない人は一刻も早くお近くの映画館へ行った方がいいスよ。
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徳島ではこの日から二週間限定で上映が予定されているそうだ(劇場はシネマサンシャイン北島)以前も書いたのだがこうしたある意味マイナーな映画がここ徳島でかかるなんてのはホントに珍しいことなのである。それだけ口コミによる拡散が効果的に拡がり、噂に噂を呼んだ結果こういうことに(当初は東京の単館系二館だけの公開だったのが今現在では四七都道府県約150館にまで拡大上映されている)なったのだろうとは思うのだけど、徳島だとこのパターンは「この世界の片隅に」以来のはず。

少し前からネット・テレビ等で「これスゴイよ」という声が飛んでいたのは知っていたし、町山智浩・宇多丸と言った好みの評論家さん達が絶賛していたこともあっていつかは見てみたいなと思っていたのだけど、まあどうせ徳島には来ないだろうから( ̄▽ ̄;) ビデオスルーを待とうかな、と半ば達観に近い諦めをしていただけにこの急遽公開は久しぶりに心が躍ったのであった。

で、いつもなら前売りなんか買わずいきなり劇場へ行ってチケットを買っている我が輩なのだが、今回は平日とは言え初日だしそれだと良い席空いてないかもと思いめずらしく朝一で職場からネット予約。この時点でもう5分の一くらい席が埋まっていたので押さえておいたのは正解だった(私が行ってきたのは20時からの回)

最終的には全270席の殆どが埋まりほぼ満員となった館内で前半は緊張と困惑(?)による静寂が、中盤から終盤にかけては爆笑に次ぐ爆笑が発生。映画終わりで帰りの道すがら観客たちは皆口々に「面白かったな~」と言い合っていたし私はお一人様ではあったけど心の中では他の人たちと同じように大満足していたのである(あの館内での"大ウケ度"をリアルに体感したら余計そう感じてしまったなあ)

それで「じゃあ何が面白かったのか?」と聞かれるとこれがホント説明に困るんだけど(ナニ言ってもネタバレに繋がりそうで口にするのはたいへん難しい。たぶん見た人なら全員そう思ったことだろう)断片的に紹介されているものでは「冒頭37分のワンカットゾンビサバイバル」というのが売りであるのは間違いなく、またこれが実に長い伏線として機能しており最終的にはケツの毛一本残らない状態で回収されていくのだ。あの映画的快楽溢れる伏線回収の気持ちよさと言うのか、ここにこの映画の楽しさすべてが詰まっていたと思うのである。

映画の構成上で近いモノを揚げるとするとそれは例えば「キャビン」のようなメタホラー(劇中で起こる事象にはすべからく理由があるという)を下敷きにしてもう一本別のメタフィクションが存在している多重構造映画と思ってもらったらなんとなく内容の想像は出来るかもしれない(こーいうのを"メタメタ映画"(ひじょーに低レベルな親父ギャグ駄洒落(゜Д゜;))などと言ってしまえばただの凡作みたいになってしまうけど、なんか旨い喩えがないものか)

それで帰ってきてから思ったことなのだけど、この映画よくある「オチがすべて」みたいな作品とは違っていて、本編全体の流れがおそろしくキレイなのである。しかもそのことに気がつくのは映画が終了してエンドクレジットが流れ出す頃なので、感覚としたら一気呵成に感動と満足感が襲ってくる気分に浸れるという、ここが実に素晴らしいのだ。

そのためポイントポイントではなく映画そのものに対する愛おしさ(不思議なもんでこうなると出ているキャラも全員好きになってしまうなあ(ーー;)←今日のタイトルは劇中のお気に入り台詞から引っ張ってきた)みたいなものを感じてしまうために、ああもう一回見ておきたいなといった独特の心理を抱かせる事にも成功していたと思うのである(おそらくここまでヒットしているのはそういうリピーター予備軍を生み出している事もあってのことだろうし、実はネタバレを知った上で見ても十分楽しめる映画でもあるのだよ)

まあそんなわけで、本来は私のブログ記事含めて余計な情報もシャットダウンした状態で鑑賞に臨むのが正しい方法だとは思うが、最初は珍品・異色作と思わせて最後にはとっても「良い映画」で終わる、なんとも卑怯な痛快娯楽映画(至高の褒め言葉)であったと敢えて一言だけ言わせていただきたい。
 
Category: ◆映画は六畳間の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

ムウ帝国で見た、葦簀の君は

今日で暑くてダルかった7月も終了。明日からの8月もしばらくは猛暑が続くだろうけどまだ夏休みもあるし世間もお盆気分でやや浮かれモード(徳島の場合だとお盆は阿波踊りだけで街が盛況確変しておりますがね)になることもあって、多少は楽しい気分で迎えられそうだ。

我が輩は今のところ8/14~8/16の三日間が「夏休み」となっているが、通常出勤日である13日と17日、さらに翌週の8/20~8/24なんてのはまだ職場でも半分近い人が夏休を取っているため日中はかなり暇になるはず。その分帰宅後も余力が残ってるだろうから深夜までテレビを見ることも出来るだろうと自分に期待しているのである。

と、言うことでそんなお気楽ムード溢れる8月にオンエアがあるテレビ番組を備忘録として纏めてみた(これらは当然ながらすべて我が輩の趣味だけで選定した物であります)

まずひとつはCSチャンネルのムービープラスで展開中の「吹替王国スペシャル」がホラー映画特集に突入する。

「エクソシスト」地上波吹き替え版(「月曜ロードショー・1980年3月」放送日はこちらで)・・・いやもうこれがラインナップに入っているのを見ただけで即契約チャンネルを変更したくらいなのだけど、私にとっては何と言ってもカラス神父(ジェイソン・ミラー)の声を岸田森がアテているのが最大の見所(これは現行のソフトにも未収録な音源)悪魔の声が飯塚正三さんなのも特撮感(?)をアップさせていて面白いのだ。

ちなみに岸田森の吹替だと他では「アラビアのロレンス」(ピーター・オトゥール)とか「狼たちの午後」(ジョン・カザール)なんかが私は好きなので、ここいらもやってくれたら嬉しい(この2本は10代の時にテレビで見たきり)

○「13日の金曜日」地上波吹き替え版(「日曜洋画劇場・1983年8月」放送日はこちらで)・・・この音源はソフト化されているらしいが、そもそも今まで「13金」の1作目を吹き替えで見たことがなかったので自分的には丁度良い。メンバーも来宮良子、小山茉美、曽我部和行と当時の一線級声優さんが揃っているし、私の好きな千葉耕市さんの名前があるのも楽しみ。

○「ポルターガイスト」地上波吹き替え版(「日曜洋画劇場・1996年8月」放送日はこちらで)・・・こちらは比較的最近の吹き替えでソフトにも収録されているバージョン。個人的には85年の「ゴールデン洋画劇場」で島本須美がキャロル・アンをアテたバージョンが良かったなあ。
 
BS放送ではBSプレミアムが今年もやります「大魔神」シリーズの三日連続放送(8/9~8/11・すべて午後1時より)

そしてCSチャンネル・ファミリー劇場ではお盆明けの8/18(土)よりいよいよ「ウルトラマンタロウ・HDリマスター版」がスタートする。本放送開始に先駆けて8/13には1~4話を先行放送するらしいので、私のようにもう何年も見てなかった人はそちらで「慣らし」( ̄。 ̄;)をしておくことも可能だ(「タロウ」については18日のオンエアスタートに合わせてまた自分の好きな回のことをつらつらと書いてみようかと思っている)

また、BSチャンネルの日本映画専門チャンネルで絶賛放送中の「東宝特撮王国HDリマスター版」が8月は「海底軍艦」「緯度0大作戦」の二大スーパー戦艦映画特集になっているもよう(高画質の轟天たちを早く見てみたいが実は一番の目的は女王役の小林哲子さんをキレイな画面で見ることかもしれない)
 

Category: ◆140文字では収まらない呟きがそこにある=ぶつ切り備忘録  

"やる気スイッチ"が贅肉の中で埋もれたまま

◇この一月ばかし毎週のようにヤボ用へ駆り出され、おまけに地震だ豪雨だ猛暑だ台風だと立て続けに異常気象にも苛まれて(徳島はどれもたいした被害はなかったけど、ニュースを見ているだけで気分が落ちていくよね)いろんな"やる気"が消失したまんまになっていたのであった。その最たる物は映画館へ行く足が完全に止まっていることで、気がつけば我が輩もうまる2ヶ月劇場に通っていないのである。

このまま「ハン・ソロ」も「デッドプール2」も「ジュラシックワールド」も夏の間は全部スルーして終わるのかと心配していたら久々の朗報が入って今ほんの少し"映画モード"の復活が近づいている予感がしているのだが、なんとここへきて「カメラを止めるな!」が8/10よりシネマサンシャイン北島で上映されることになったのだった。

前から見たい見たいと思っていたけどぜったい徳島には来ないだろうと諦めていただけにこのニュースは本当に嬉しかった。口コミから今や全国的大ヒットになっている同作だが、ふだんは当たり障りのない映画しかかからないこの徳島で、こういうインディーズ系作品(低予算・スター不在・タイアップゼロ等々)が入ってくるのは本当に珍しいことなのである(他県ならともかく、徳島にまでその波が届いていると言うことは相当なものだと言えるのだよ)そんなわけで10日は通常勤務だけど仕事帰りにぜったい行ってやろうとゆるく決意中(たった一本の映画が公開決まっただけで消えていた"やる気"が戻ってくるのは素晴らしい話だよなあ。ほんと映画ファンやっててよかったと思ったわ)

Category: ◆本を読むと眼から血が出ませんか?=映画本読書感想文  

七〇〇頁間の復習

今月21日で52歳になってしまった。一般的には50代と言えば人生の酸いも甘いも噛み分けた「ザ・オトナ」の印象をお持ちの方も多いとは思うのだが、自分のことを顧みれば別に社会的にも会社の中でも特に高い地位に居るというわけでも無く、収入も30代くらいから一向に変化していないし、見た目で貫禄とか包容力を与えるような物など何一つ有していないわけで(「基本エラそうな態度」と揶揄されることは間々あるのだが(ーー;))はたしてこんな年甲斐の無い52歳でオレは大丈夫なのかと少し心配になってしまう誕生日でもあったのである。

私の好きな怪獣映画の世界だとたとえば藤田進さんが「モスラ対ゴジラ」「宇宙大怪獣ドゴラ」で軍の指揮官を演じられたのが52歳の時。田崎潤さんが「怪獣大戦争」で桜井博士の役をやったのがおなじく52歳と、それらの映像を見返してみるとキミらこの時点でホンマに今の我が輩と同い年だったのかよといいたくなるほど「ザ・オトナ」のオーラを発しておられたのだった(昔の人達とはいえなんだろうね、この力強い説得力というか腰の据わった52歳ぶりというのは)
 
まあそんな事をいつまでも嘆いていても仕方が無いので(たぶんこれからは毎年死ぬまでそんなことを言っているのでしょうなあ・・・(×_×))その年甲斐の無い誕生日に妻から貰ったこれまた或る意味年甲斐の無いプレゼントのことを書いておこうと思うのだが、頂戴したのは「上原正三シナリオ選集」である。そんなわけでなぜこの本になったかというのを少し長々と書いてみようかと思う。

お仲間のひとりであるハヌマーン&さとるさんがブログに書いておられるナツカシ特撮本の記事を以前からとても楽しく拝読させて貰っているのだけれども、それらは私のブログ過去記事でも何度か言及した「泣く泣く処分してしまった特撮本」を何冊も紹介していただいていた事が大きく、毎回ああ、こんな本だったなあと思い出に浸ることが出来るとてもありがたい記事でもあったのである。

そんな中先日は金城哲夫・上原正三両氏のシナリオ本(共に80年代に出版された「宇宙船文庫」)の事が書かれており、あ、これはまだ本棚にあるなと思って久しぶりに引っ張り出してきたのだが、読み返してみるとこれが実に面白くて(°°;) その勢いで手許に残っている特撮関係のシナリオ本をすべて出してきたら意外にたくさんあった事に我ながら驚いてしまったのだった。

これはおそらく自分の中でイラストや写真・図解よりもシナリオ等の文字情報の方が大事な物であるという認識があってのことだと思うのだが(事実ビジュアル中心の本はファンタスティックコレクション・宇宙船・ランデブー・アニメック・ロマンアルバム・ケイブンシャの大百科・コロタン文庫・各社怪獣図鑑・スターログ等々一冊も残って居らず←但し「スターログ」と「宇宙船」だけは後に創刊号だけを古本屋で買い直したけど・・・)右下の写真に写っているテレビ特撮界巨匠作家みなさんのシナリオ集が残っていたのは自分的になんとなく納得できる話でもあったのである(市川森一「夢回路」/長坂秀佳「さらば斗いの日々、そして」/上原正三「24年目の復讐」/佐々木守「怪獣墓場」/金城哲夫「ノンマルトの使者」「宇宙からの贈りもの」)
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このシナリオというのは映像を作るためのいわば設計図なわけで、完成作品の骨格というか土台であるという意味合いに於いて視聴者側とすれば本編鑑賞後にこれを読むことによって「ああ、こういうことを言わんとしていたのか」と言った脳内補填や隠れていた作家性を見つける面白さみたいなのもあったりするので、私はたぶんそこいらが好きだったのだろうと思っているのだ(一つのエピソードで三度は楽しめるという)

特に今回の再読では我が輩の中だと上原先生の脚本が今現在の自分年齢(及び感性)にいちばんフィットしていたというか、同じ沖縄出身の金城哲夫さんとの比較でもSF怪獣モノを書いているのにファンタジー要素はあまりなく、どちらかと言えば未来では無く現実の世界の出来事を冷静に捉え、そこで発生する事象を俯瞰で眺めているかのような、実に地に足の付いた作品世界が提示されていたように思えたのだ(また、それを延々と子供番組でやっているのがスゴいなと改めて感じてしまったのである←決して難解にならず子供に消化できる範囲で現実の厳しさみたいなモノを教えようとしていたのかもしれない)

で、タイミングよくというかちょうどその頃家内から「今年の誕生日ナニがいるねん?」と話しが振られてきて、ふと思い出したのが「上原正三シナリオ選集」の事だった。実は上原さんの著書で「シナリオ集」と名のつくものは今までこの「24年目の復讐」(85年発行)しかなく(雑誌・ムックの特集で何本か掲載されたことはある)収録作も初期円谷作品ばかりで後年の物は一本も入っていなかったのだ。それが2009年に突如としてこのような本が出版され、当時もそれはそれは食指が動いた物だったけどなにせ高額(ーー;)なのと10年前はまだ自宅も夫婦揃って断捨離続行中で、本棚にこれだけのスペースを占有させる余裕が無かったこともあって購入を断念していたのであった。

なのでもしまだ買えるのであればこの本をリクエストしようと思ってAmazonを覗いてみたら、なんと在庫「1」ではあったが古本では無く新品が購入可能になっていたので、いや、こりゃもう縁だよ天の声だよっ(;゜ロ゜)とばかりにすぐさま注文して貰ったのだが、それが昨夜無事我が輩の手許に届いたのである。
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総ページ数約750、重さ量ったわけじゃ無いけど片手で持つとずしりと重量感のある大物だ。

収録作は50編あり初期の円谷作品から東映に活躍の場を写して以降の特撮ヒーロー/アニメ作品、そして晩年のものまで幅広いラインナップとなっている。

巻末の執筆リストを読むとわかるのだが、そのとんでもない仕事量にはひたすら感服するしかないのだけど、時系列で読んでいくと「快獣ブースカ」以外はハード一辺倒だった若いときの円谷作品から結婚もして子供も出来た東映時代のあたりになると「慈愛/父性」というキーワードもかなり前面に出るようになってきたようにも感じられた(そうじゃないと「ロボコン」なんか書けないよね( ̄。 ̄;))

こうした作風の変遷を見ていくのもなかなか面白く、シナリオで作家の半生を辿っていくようなそういう本にもなっていると私は思うのである。

この本には付録としてDVDも添えられていて、上原先生のインタビュー動画とデータアーカイブ集として生原稿の数々がPDFで収録されている(下写真参照)そちら側含めて当然まだ全部は読めてないので、しばらくはこれで楽しませて貰おうと思っているが、この辞典サイズの本はなにせ重い(ーー;) 長時間読んでると疲れるのでそこは要注意。
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【参考】収録作品一覧

オリジナルシナリオ「無風地帯」
「島の記憶」
しみるするぬーが「拜み」
ウルトラQ「OiL S.O.S」
ウルトラQ「化石の城」(準備稿)
レッドマン「怪獣用心棒(仮題)」(準備稿)
ウルトラマン「宇宙侵略基地」
怪獣ブースカ「怪獣兄妹」(準備稿)
ウルトラセブン「300年間の復讐」
ウルトラセブン「人間狩り」(決定稿)
怪奇大作戦「霧の童話」(決定稿)
怪奇大作戦「水棲人間」(決定稿)
怪奇大作戦「かまいたち」(決定稿)
恐怖劇場アンバランス「月下美人屋敷狂い(仮題)」
柔道一直線「桜丘No.1」
どんといこうぜ!「急がば回れ」
紅い稲妻「稲妻の少女」(準備稿)
帰ってきたウルトラマン「二大怪獣 東京を襲撃!」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「決戦! 怪獣対マット」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「キミがめざす遠い星」(決定稿)
ワイルド7「時速200キロ心中」(決定稿)
ロボット刑事「水爆飛行船東京へ!」
スーパーロボット レッドバロン「レッドバロン火星に遭難」
ドロロンえん魔くん「妖怪父ちゃん」
イナズマンF「幻影都市デスパー・シティ」
走れ!ケー100「うるま島発銀河特急便」
ゲッターロボ「悲劇のゲッターQ」
がんばれ!!ロボコン「ギンギラリ!ロビンは星のお姫さま」
「宇宙円盤大戦争」
秘密戦隊ゴレンジャー「黒い超特急! 機関車仮面大暴走」
がんばれ! レッドビッキーズ「生命燃える音」
ジャッカー電撃隊「1ジョーカー!! 完全犯罪の死角」(改訂稿)
宇宙海賊キャプテンハーロック「蛍・わかれうた」
スパイダーマン「華麗なる殺人マシーンへの変身」(準備稿)
バトルフィーバーJ「コサック愛に死す」
電子戦隊デンジマン「デンジ星の大悲劇」
燃えろアタック「死なないで! ゆか!!」
それゆけ! レッドビッキーズ「イチャモンとハンカチ」(準備稿)
太陽戦隊サンバルカン「女王最後の妖魔術」
宇宙刑事ギャバン「再会」
宇宙刑事シャリバン「人形は知っている イガ戦士の心の傷を」
宇宙刑事ジェンサー(仮題)「光る目」
北斗の拳「烈火逆流拳! 死すべき奴らが多すぎる!!」
巨獣特捜ジャスピオン「吼える銀河野生児」(準備検討用)
時空戦士スピルバン「女王が歌う悪魔のヘ短調」
ウルトラマンティガ「ウルトラの星」(決定稿)
ワンダーQ「ホータル来い(仮題)」
ウルトラQ2001「キジムナー」
ウルトラQ dark fantasy「小町」(決定稿)
「M78星雲の島唄」

あと、できることなら今度は上原先生のロングインタビュー本とかをどこか出してくれないかと期待してしまいますな(別冊映画秘宝で有川さんの本の次くらいにやってくれんかな~)


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