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You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりとゆるく綴るブログ

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出るかとくいの八相斬りが

そんなわけで前回、前々回のエントリーで紹介した同人誌三冊と商業誌一冊の読書感想文。

「特撮秘宝Vol.8」・・・前号のVol7からほぼ一年近いインターバルを経ての続刊。相変わらず細かくも雑多な情報が満載で、いちおう今号は"特撮の悪役"という大特集が巻頭から50ページほど取られてはいるがそれ以外の記事もたいがい濃くて、全体がとんでもないごった煮感で溢れている(その大アンケートによる悪役投票では「悪役ベスト台詞」の欄が書き手の趣味と個性が出ていて実におもしろかった←脚本家・荒川稔久の書いた「10号誕生!仮面ライダー全員集合」における暗闇大使の台詞で「あんなヤツ(地獄大使のこと)と一緒にするなー!」が選ばれていたのは爆笑したな~( ̄▽ ̄;))

そして今号では「行け!牛若小太郎」の小特集がある意味目玉。わたしはこの番組をリアルタイムで見ていたクチだけどそれまでこの枠でやっていた「レッドマン」「ゴッドマン」等の怪獣モノとは違い妖怪モノになってしまったことで子供心に落胆したことをよく憶えている(たぶんそれもあってあんまり一生懸命見てなかったのかも)しかしこうしたレア作品を敢えて取り上げるのがこの雑誌の真骨頂というところなのだろう。メインライターである伊藤恒久氏のインタビューなんて初めて聞く裏話のオンパレードでめちゃめちゃ楽しかった(ほかで良かったのはキャスト社・藤村さんも登場した関西特撮ファン座談会)

Djpy5cNUUAEd5rb.jpg「TORIさんの特撮放談・キングコング対ゴジラのまき」・・・大阪で入手した特撮界隈好事家筋に話題の個人同人誌。連休中に読み込んだのだけどこれは最近やたら目につく「データの羅列」的な本では無く、「キングコング対ゴジラ」という傑作怪獣映画を巡るある種の物語とでも言うか、作者であるTORIさん自身があるときはいち特撮ファンの視点で、またあるときは映像ソフトの送り手(関係者)としての視点からも捉えた多面的に綴られた本だったなと言う感想を強く持ってしまったのである。

「キンゴジ」が本編を20分以上もカットされて何十年もそのままの状態だった頃から、のちのち紛失されたと言われていたその部分のフィルムが見つかるまでの様々な工夫(完全版で音声データだけが発見された際にそれがレコード化されたり、はたまたレンタル用の16ミリフィルムで全長版が見つかってそれを元にソフト化されたりといったような←短縮版の35ミリにこの16ミリを足したプチ完全版と言える代物が近年のソフトでは一番多く流通していたはず。16ミリの箇所に来ると急に画質が悪くなるので( ̄。 ̄;)何処をカットしたのかがよくわかるという楽しさもあったけど)を経て昨年辿り着いた「4Kリマスター・キングコング対ゴジラ完全版」への道程が、TORIさんの目を通して実にアツく書き綴られているのだった。

タイトルが「評論」ではなく「放談」になっているのも納得というか、文体もソフトで基本思い入れのたっぷりの内容が詰まっていたのはとても読みやすかった。同じ特撮ファンで「キンゴジ」をお好きな方であれば読後はきっと同じような感想を抱いてくれるのではと思わせる実に暖かみのある冊子だったと言えましょう。 

IMG_0418_20180925195143f0e.jpgとりあえず参考までに目次だけを紹介(右写真参照)

この中では「キンゴジ4K」の実作業を担当した東京現像所の清水俊文さんへのインタビュー記事だけが商業誌風の中身になっていたので、ひょっとしたら次号の「特撮秘宝」あたりに転載されるのでは?みたいな予想をしているのだが(またこの清水さんも筋金入りの特撮ファンなのが読んでるとよくわかるのだ(ーー;))

ほかでは劇中でかかった伊福部先生の曲についても細かい解説がつけられ、サントラ好きの人に向けてのフォローもしっかりされていて、そちら方面の読み物としても十分楽しめる内容となっている。

※この本を読んでみたいと思われた特撮好きのご同輩は以下のリンクを参照して通販再開を待ち、是非入手していただきたいなと思います。

・TORIさんちの直売所

・TORIさんのtwitter(購入可能になったら告知があるはず)


man.jpg最後に紹介するのは先のキンゴジ本と一緒に買った左写真に写っているこの二冊。

○「タイムトンネル31号/怪獣ブーム危機一髪~怪奇大作戦が終わるまで」(発行サークル:タイムトンネル)

○「ひとりぼっちの怪獣倶楽部」(アートクリエイター・米谷佳晃さんの個人誌)

「怪獣ブーム_」の方は当時(昭和42年~44年)の特撮事情をさまざまな書籍や雑誌記事から抜粋した資料集のような作りになっていて、労作という感じはすごくしたのだけどここのサークルの人たちの顔が見えないというか各人の意見や感想が全く書かれていないのは少々物足りない気がしてしまった(趣旨が違うよと言われたらそれまでだけど(ーー;))そういう意味では同人誌ならではのアツさや拘りみたいなのはあまり表に出ていない。但し情報の整理のされ方はかなり親切で、特撮ヒストリー本としての精度はなかなかの高さあり。

「ひとりぼっち_」は怪獣倶楽部のメンバーであった米谷さん(円谷プロで主に「ミラーマン」「ジャンボーグA」といった作品の怪獣デザインを担当。←左リンクにある本で氏のデザイン画を見ることが出来る)が今回のまんだらけイベントに合わせて急遽出版した小冊子(とは言いながらも二二ページで800円ってのはちょっと割高感あったなあ・・・)現場での勢いとタイトルに引っ張られて買ったのだが、正直それほど読むところはなかったかも・・・( ̄。 ̄;) 

この二冊は通販のページを見つけられなかったので、今後発見したら本記事に追加する予定。しかし今思い返しても大阪の資料性同人誌博覧会は楽しかった。

年内くらいにもう一回やってくれるのならまた行ってみたいが、そのときはもう少し購入可能な同人誌が増えていたら嬉しい。

 
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七〇〇頁間の復習

今月21日で52歳になってしまった。一般的には50代と言えば人生の酸いも甘いも噛み分けた「ザ・オトナ」の印象をお持ちの方も多いとは思うのだが、自分のことを顧みれば別に社会的にも会社の中でも特に高い地位に居るというわけでも無く、収入も30代くらいから一向に変化していないし、見た目で貫禄とか包容力を与えるような物など何一つ有していないわけで(「基本エラそうな態度」と揶揄されることは間々あるのだが(ーー;))はたしてこんな年甲斐の無い52歳でオレは大丈夫なのかと少し心配になってしまう誕生日でもあったのである。

私の好きな怪獣映画の世界だとたとえば藤田進さんが「モスラ対ゴジラ」「宇宙大怪獣ドゴラ」で軍の指揮官を演じられたのが52歳の時。田崎潤さんが「怪獣大戦争」で桜井博士の役をやったのがおなじく52歳と、それらの映像を見返してみるとキミらこの時点でホンマに今の我が輩と同い年だったのかよといいたくなるほど「ザ・オトナ」のオーラを発しておられたのだった(昔の人達とはいえなんだろうね、この力強い説得力というか腰の据わった52歳ぶりというのは)
 
まあそんな事をいつまでも嘆いていても仕方が無いので(たぶんこれからは毎年死ぬまでそんなことを言っているのでしょうなあ・・・(×_×))その年甲斐の無い誕生日に妻から貰ったこれまた或る意味年甲斐の無いプレゼントのことを書いておこうと思うのだが、頂戴したのは「上原正三シナリオ選集」である。そんなわけでなぜこの本になったかというのを少し長々と書いてみようかと思う。

お仲間のひとりであるハヌマーン&さとるさんがブログに書いておられるナツカシ特撮本の記事を以前からとても楽しく拝読させて貰っているのだけれども、それらは私のブログ過去記事でも何度か言及した「泣く泣く処分してしまった特撮本」を何冊も紹介していただいていた事が大きく、毎回ああ、こんな本だったなあと思い出に浸ることが出来るとてもありがたい記事でもあったのである。

そんな中先日は金城哲夫・上原正三両氏のシナリオ本(共に80年代に出版された「宇宙船文庫」)の事が書かれており、あ、これはまだ本棚にあるなと思って久しぶりに引っ張り出してきたのだが、読み返してみるとこれが実に面白くて(°°;) その勢いで手許に残っている特撮関係のシナリオ本をすべて出してきたら意外にたくさんあった事に我ながら驚いてしまったのだった。

これはおそらく自分の中でイラストや写真・図解よりもシナリオ等の文字情報の方が大事な物であるという認識があってのことだと思うのだが(事実ビジュアル中心の本はファンタスティックコレクション・宇宙船・ランデブー・アニメック・ロマンアルバム・ケイブンシャの大百科・コロタン文庫・各社怪獣図鑑・スターログ等々一冊も残って居らず←但し「スターログ」と「宇宙船」だけは後に創刊号だけを古本屋で買い直したけど・・・)右下の写真に写っているテレビ特撮界巨匠作家みなさんのシナリオ集が残っていたのは自分的になんとなく納得できる話でもあったのである(市川森一「夢回路」/長坂秀佳「さらば斗いの日々、そして」/上原正三「24年目の復讐」/佐々木守「怪獣墓場」/金城哲夫「ノンマルトの使者」「宇宙からの贈りもの」)
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このシナリオというのは映像を作るためのいわば設計図なわけで、完成作品の骨格というか土台であるという意味合いに於いて視聴者側とすれば本編鑑賞後にこれを読むことによって「ああ、こういうことを言わんとしていたのか」と言った脳内補填や隠れていた作家性を見つける面白さみたいなのもあったりするので、私はたぶんそこいらが好きだったのだろうと思っているのだ(一つのエピソードで三度は楽しめるという)

特に今回の再読では我が輩の中だと上原先生の脚本が今現在の自分年齢(及び感性)にいちばんフィットしていたというか、同じ沖縄出身の金城哲夫さんとの比較でもSF怪獣モノを書いているのにファンタジー要素はあまりなく、どちらかと言えば未来では無く現実の世界の出来事を冷静に捉え、そこで発生する事象を俯瞰で眺めているかのような、実に地に足の付いた作品世界が提示されていたように思えたのだ(また、それを延々と子供番組でやっているのがスゴいなと改めて感じてしまったのである←決して難解にならず子供に消化できる範囲で現実の厳しさみたいなモノを教えようとしていたのかもしれない)

で、タイミングよくというかちょうどその頃家内から「今年の誕生日ナニがいるねん?」と話しが振られてきて、ふと思い出したのが「上原正三シナリオ選集」の事だった。実は上原さんの著書で「シナリオ集」と名のつくものは今までこの「24年目の復讐」(85年発行)しかなく(雑誌・ムックの特集で何本か掲載されたことはある)収録作も初期円谷作品ばかりで後年の物は一本も入っていなかったのだ。それが2009年に突如としてこのような本が出版され、当時もそれはそれは食指が動いた物だったけどなにせ高額(ーー;)なのと10年前はまだ自宅も夫婦揃って断捨離続行中で、本棚にこれだけのスペースを占有させる余裕が無かったこともあって購入を断念していたのであった。

なのでもしまだ買えるのであればこの本をリクエストしようと思ってAmazonを覗いてみたら、なんと在庫「1」ではあったが古本では無く新品が購入可能になっていたので、いや、こりゃもう縁だよ天の声だよっ(;゜ロ゜)とばかりにすぐさま注文して貰ったのだが、それが昨夜無事我が輩の手許に届いたのである。
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総ページ数約750、重さ量ったわけじゃ無いけど片手で持つとずしりと重量感のある大物だ。

収録作は50編あり初期の円谷作品から東映に活躍の場を写して以降の特撮ヒーロー/アニメ作品、そして晩年のものまで幅広いラインナップとなっている。

巻末の執筆リストを読むとわかるのだが、そのとんでもない仕事量にはひたすら感服するしかないのだけど、時系列で読んでいくと「快獣ブースカ」以外はハード一辺倒だった若いときの円谷作品から結婚もして子供も出来た東映時代のあたりになると「慈愛/父性」というキーワードもかなり前面に出るようになってきたようにも感じられた(そうじゃないと「ロボコン」なんか書けないよね( ̄。 ̄;))

こうした作風の変遷を見ていくのもなかなか面白く、シナリオで作家の半生を辿っていくようなそういう本にもなっていると私は思うのである。

この本には付録としてDVDも添えられていて、上原先生のインタビュー動画とデータアーカイブ集として生原稿の数々がPDFで収録されている(下写真参照)そちら側含めて当然まだ全部は読めてないので、しばらくはこれで楽しませて貰おうと思っているが、この辞典サイズの本はなにせ重い(ーー;) 長時間読んでると疲れるのでそこは要注意。
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【参考】収録作品一覧

オリジナルシナリオ「無風地帯」
「島の記憶」
しみるするぬーが「拜み」
ウルトラQ「OiL S.O.S」
ウルトラQ「化石の城」(準備稿)
レッドマン「怪獣用心棒(仮題)」(準備稿)
ウルトラマン「宇宙侵略基地」
怪獣ブースカ「怪獣兄妹」(準備稿)
ウルトラセブン「300年間の復讐」
ウルトラセブン「人間狩り」(決定稿)
怪奇大作戦「霧の童話」(決定稿)
怪奇大作戦「水棲人間」(決定稿)
怪奇大作戦「かまいたち」(決定稿)
恐怖劇場アンバランス「月下美人屋敷狂い(仮題)」
柔道一直線「桜丘No.1」
どんといこうぜ!「急がば回れ」
紅い稲妻「稲妻の少女」(準備稿)
帰ってきたウルトラマン「二大怪獣 東京を襲撃!」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「決戦! 怪獣対マット」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「キミがめざす遠い星」(決定稿)
ワイルド7「時速200キロ心中」(決定稿)
ロボット刑事「水爆飛行船東京へ!」
スーパーロボット レッドバロン「レッドバロン火星に遭難」
ドロロンえん魔くん「妖怪父ちゃん」
イナズマンF「幻影都市デスパー・シティ」
走れ!ケー100「うるま島発銀河特急便」
ゲッターロボ「悲劇のゲッターQ」
がんばれ!!ロボコン「ギンギラリ!ロビンは星のお姫さま」
「宇宙円盤大戦争」
秘密戦隊ゴレンジャー「黒い超特急! 機関車仮面大暴走」
がんばれ! レッドビッキーズ「生命燃える音」
ジャッカー電撃隊「1ジョーカー!! 完全犯罪の死角」(改訂稿)
宇宙海賊キャプテンハーロック「蛍・わかれうた」
スパイダーマン「華麗なる殺人マシーンへの変身」(準備稿)
バトルフィーバーJ「コサック愛に死す」
電子戦隊デンジマン「デンジ星の大悲劇」
燃えろアタック「死なないで! ゆか!!」
それゆけ! レッドビッキーズ「イチャモンとハンカチ」(準備稿)
太陽戦隊サンバルカン「女王最後の妖魔術」
宇宙刑事ギャバン「再会」
宇宙刑事シャリバン「人形は知っている イガ戦士の心の傷を」
宇宙刑事ジェンサー(仮題)「光る目」
北斗の拳「烈火逆流拳! 死すべき奴らが多すぎる!!」
巨獣特捜ジャスピオン「吼える銀河野生児」(準備検討用)
時空戦士スピルバン「女王が歌う悪魔のヘ短調」
ウルトラマンティガ「ウルトラの星」(決定稿)
ワンダーQ「ホータル来い(仮題)」
ウルトラQ2001「キジムナー」
ウルトラQ dark fantasy「小町」(決定稿)
「M78星雲の島唄」

あと、できることなら今度は上原先生のロングインタビュー本とかをどこか出してくれないかと期待してしまいますな(別冊映画秘宝で有川さんの本の次くらいにやってくれんかな~)

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ビックベンの鐘の声、諸行無常の響きあり

すべて今月買った書籍群のはなし。まだささっと目を通しただけだが簡単に感想を書いておくとする。

「平成特撮の夜明け」(映画秘宝セレクション)・・・これはもうタイトル通り平成に入ってリブートされた各メジャー特撮作品(ウルトラ・ライダー・ゴジラ・ガメラ)で製作側の中心人物だった人たちに話を聞き、なぜあのときあのタイミングでこれらの作品を復活させたのか、その意義や真意を問うというもの。

私は「クウガ」以外は当時もリアルタイムで見ていたので話の内容としては合点がいくというのか、なるほどこういう事だったのか的要素が多く、最後までフムフムと読むことが出来たのであった。特に樋口真嗣監督の項はめちゃめちゃ面白い話だなと←なんとなくどこかのトークショーで既に喋ってるネタかもしれないのだけどね(^_^;)


「平成特撮世代」 (映画秘宝セレクション)・・・こちらは平成生まれのライダーじゃなくてライターである中沢健さんによる個人史的特撮エッセイ。

自分より二世代程度下の若い人がどういう風にこのジャンルに触れ、また新旧特撮作品をどういう視点で見ているのかというのを知る事が出来る、ある種のジェネレーションギャップを敢えて楽しむことが出来る本にもなっている。たぶんこの人と酒飲んで特撮の話したら何カ所は「そらキミちょっと違うで!」ってモメるところもあるような気はするのだけど( ̄。 ̄;) その後すぐ友達になれるんじゃないかという妄想もしてしまった。


「無冠の男・松方弘樹 伝」・・・きっかけはBS朝日でやっていた「ザ・ドキュメンタリー・~昭和最後のスター 松方弘樹~知られざる素顔」を見たことで、そのときこの本の紹介もされていたのである。番組がスゴく良い内容だったこともあるのだが、構成自体はこの本をベースにして作られていたので、機会があれば読んでみたいと思っていたのだ。

私が知る松方弘樹の時代劇/任侠映画のスターとしての側面だけではない場面場面で臨機応変にキャラを変えていく(それこそ常にその場その場で「求められている姿を演じてみせる」という)その対応能力のすごさがどこから来ているのか、これを読むとなんとなくわかるようになっている。何より本人が死去直前に己の半生を語り尽くしたという、或る意味遺書のような中身になっているのも味わい深い。


「プリズナー№.6 完全読本」・・・もし今"外国テレビドラマベストテン"というのをやるのであれば我が輩は躊躇なくこの作品を一位にしていることだろう。その完全ガイドブックが私の知る限りではおそらく日本国内の商業誌として始めて刊行されたのである(そんなもんがこういう形で突然出されたらそら買いますわなあ・・・(__;))

本の中身は同作品の原型(と、言うよりは前作的位置付け)になったと言われている「秘密指令(Danger Man)」「秘密諜報員ジョン・ドレイク(Danger Man Secret Agent)」の2本についても詳細に語られており、他にも2009年にリブートされたジェームズ・カヴィーゼル版「No.6」についての記述もあったりで、なかなかかゆい所に手が届く内容となっている。Amazonのコメント欄では辛辣な書評も目に付いたけど、私はかなり楽しませてもらったと思っているのである。

で、"ベストテン"なんて単語が出たので、せっかくだから書いておこうかと思うのだが(^_^;) 以下はとりあえず「なんの権威もない、しろくろshowの選ぶ外国テレビドラマ一〇選」である(上位三本以外はその日の気分で変わる可能性アリ)

1.プリズナー№.6
2.謎の円盤UFO
3.ボストン弁護士ファイル/ザ・プラクティス
4.ツイン・ピークス
5.事件記者コルチャック
6.サンダーバード
7.特捜刑事マイアミ・バイス
8.宇宙大作戦
9.ザ・プロフェッショナル/特捜班CI5
10.俺がハマーだ!
番外.ブレイキング・バッド


と、いかにもおっさんドラマファンの好きそうなナツカシ物ばかりという感じになってしまったのだが、中でも「プリズナー」についてはまず雑誌で紹介された記事を読んで「そんな不思議で面白そうなドラマがあるのか!」と、興味津々になってしまたのが最初の出会いであったのだ。

starrog.jpgそれは「スターログ」の81年3月号(右画像参照)で特集された「SF-TVが大好き!」という池田憲章さんの手による記事で、作品概要と各話ストーリー紹介、及び考察等で構成されていたモノだったのだけど当時一五歳だった我が輩はこれを読んだだけで間違いなくこのドラマは面白いはずだと確信に近い想像を抱いてしまったのである(それくらい池田さんの記事は同作が傑作であることを大々的にプッシュしていたのだ)

※この記事は現在ウェブ上で閲覧可能。池田氏の公式サイトである「池田憲章の外国TVメモランダム」にて全文アーカイブ化されている模様。

<参考としてあらすじをWikiより抜粋> 英国の諜報部員である主人公(パトリック・マクグーハン。映画ファンには「アルカトラズからの脱出」「スキャナーズ」等で知られる)はある日、上司に辞表を叩きつけ、辞職する。

そのまま自宅に帰り、旅立とうと自宅で荷造りをするが、何者かの手によって催眠ガスで眠らされる。眼を覚ました主人公は「村」と呼ばれる国籍不明の場所にいることを知る。「村」には彼の他にも多くの者が「プリズナー」(囚人)として拉致されてきており、それぞれ自分の正体を隠したまま、番号で呼ばれている。

「ナンバー・シックス」という番号を与えられた主人公は「ナンバー・ツー」と呼ばれる「村」のリーダーから「辞職の理由」と「知っている情報」をたずねられるが、彼は頑なに回答を拒否する。「ナンバー・ツー」はさまざまな手段を用いて「ナンバー・シックス」から情報を聞き出そうとするが、「ナンバー・シックス」はそれを退け、チャンスがあれば「村」からの脱走を試みる <抜粋終了>

「プリズナー」の本放送はNHKでされていたそうだが、再放送の機運はこの当時他局民放含めてもまったく気配がなく、私が本編を初めて見ることが出来たのはそれから数年して(80年代中期から後期にかけて)大阪朝日放送が深夜にオンエアした時だったと記憶している(思えば「宇宙大作戦」も「CI5」も全部この枠で見たのが最初だったなあ・・・)

但し全17話のうちいくつか抜けもあったため完全版全話を見ることが出来たのはその後のビデオ、LDが発売されてからのこと。最初に本で存在を知ってから何年もおあずけを食らっていたこともあるのだが、第一話を見たときはホントに感動したものである。それはそこまで自分の頭の中で描いていた番組像よりもさらに上の面白さがあったからであり、その驚きは二話以降最終回までずっと続いていくのであった。

運悪くここまでわたしの懐古記事を読んでしまい(~_~;)「そうは言ってもアンタ所詮六〇年代のドラマのハナシやろ??今見たらどうなん??」と疑念を感じた人も居られるとは思うのだけど、だまされたと思ってまずはこの本を読んでみていただきたい(たぶんレンタル屋にはソフトを置いてないような気もするんで)

※オンデマンドであればスーパードラマクラシックで現在配信中

蛇足ながら著者の尾之上浩司さんは「ミステリーゾーン」「世にも不思議な物語」「事件記者コルチャック」と言ったナツカシ海外ドラマのガイドブックを立て続けに刊行されている人なのだけど、次はぜひ「サイボーグ危機一髪(600万ドルの男)」と「地上最強の美女バイオニック・ジェミー」をカップリングして出してもらえないかと期待している(その前に来月入ったら「決定版ツイン・ピークス究極読本」なんてのが出るらしいので(著者は尾之上氏ではなくデビッド・リンチのフリークとして知られる滝本誠さん)そっちも買っておかねば)


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俺はジェットジャガーで行く!(いや、もっと他にあるやろ( ̄。 ̄;))

IMG_0102_2018053020123164a.jpg狙っていたのかどうかは定かでは無いものの特撮秘宝系の新刊「別冊映画秘宝・オール東宝メカニック大図鑑」の表紙が「レディ・プレイヤー1」のイメージで描かれていたのは笑ってしまった( ̄∇ ̄) (「レディ」を見た直後だったからよけいそう思った可能性はあるなあ)

そしてこれはなかなかに読み応えのある本だったのだけど、読後は満足すると共にいったいいつになったら「特撮秘宝」の8号が出るのだろうと、今回も出版告知が無かったことに落胆するという二つの気持ちが交錯していたのであった(気長に待ってりゃそのうち出るんだろうけど)

我が輩は自分のことをコケの生えた懐古特撮ファンだと自負して居るのだけど、造形物にさほどの思い入れが無いためフィギュアやプラモデルの類いは普段からまったく買わない(そもそも欲しいと思ったことがあまり無い)

なので特撮系のムック本や解説書なども図版メインのモノはあまり手を出してこなかったのだが、この本はサイズも手頃(横15cm縦21cm)で"図鑑"を謳いながらも文字による情報はかなりの量があり、読み物としても十分楽しめる内容になっていたのである(合間には下写真みたいな濃い座談会もあったりしてひじょうに面白かった)

構成としては以前出た「別冊映画秘宝・オール東宝怪獣大図鑑」と同じく作品ごとに登場したメカ類を順次紹介していくスタイルで、特に「さよならジュピター」に登場する宇宙船等は今見たらとても格好良く、この映画デザインと造形は悪くなかったんだなと(それ以外何か良い所があったのかと言われると困るのだが(ーー;))今になって感心させられてしまった(この辺はカラーページで紹介されている)

できることなら今後このシリーズは以前出された「別冊映画秘宝・東宝特撮女優大全集」を再編集して「オール東宝女優大図鑑(仮題)」と名を変えて出版して貰えたら嬉しいのだけどね。

でもホント最初にも書いたけど東宝がその気になれば自社のキャラだけで「レディ・プレイヤー・1」的な物は作れると思うので、一回くらいやってみても面白いかもしれない。特撮ファンであればメカゴジラ全機とメカニコング、さらにはジェットジャガーと昭和・平成のモゲラが同一画面に登場するのを想像しただけでワクワクすることだろうし東宝さん、ちょっと考えてみてくれんですかね。

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どこのCMかは知らないけれど、歌はみんな知っている

本屋で「映画秘宝セレクション・タケダアワーの時代」と言う本を買ってきた。

購入からまだ二日しか経っておらず7割程度しか読み進んではいないが、ここ最近の映画テレビ本(特にイマイチ自分と趣味の合わないライターさんの本が続いた「映画秘宝セレクション」シリーズ)の中では個人的に大ヒットと言える内容だった。

この本は所謂「タケダアワー」(武田薬品の単独提供枠)と呼ばれたTBS系列日曜19時台の人気番組(「月光仮面」「ウルトラQ」「ウルトラマン」「柔道一直線」等)の関係者にインタビューを敢行した本だが、過去何十冊も出ているこの類いのマニア本とは違い今まであまり取材対象にならなかったスポンサーサイドの人であるとか広告代理店、あと営業畑の人なんかに話を聞いた構成になっているのが目新しい編集だったと思うのである。

特に私は「ウルトラQ」が製作途中で怪獣路線に舵を切ることになったきっかけを作った元TBSプロデューサー・栫井巍さんのお話がいちばん面白かったと思っているが、他にも「ほー」と驚いたり感心したりする話が山のように載っているし、そういった60~70年代テレビ黄金時代の雰囲気を味わうことが出来る本にもなっていると思うので興味ある方は是非読んでいただきたい。

IMG_2184.jpgまた今じゃ珍しいけど一昔前にはこうした一社単独提供の番組というのはけっこうあって、だいたいはそのテーマ曲とセットになって覚えていることが殆どだったのである。

いくつか紹介するとタケダアワーなら♪タケダタケダタケダ~♪、東芝日曜劇場なら♪みんなーみんなー東芝、東芝のマーク♪、松下の時代劇アワーであれば♪みんなーウチじゅー、なーんでもナッショナルー♪みたいな。

ほかでもドラマでは無くバラエティ枠のロート製薬♪ロートロートロート、ローオートーせーいやーく♪あたりをよく覚えているなー・・・←下に関連動画を貼り付けてみたけどブラザーミシンの提供番組でもなかったっけ??(確か「刑事くん」の枠で)

と、上では↑こんなことを書いてるけど、じつは我が輩タケダアワーだけはリアルタイムで見た記憶があまり無い。

他の会社のやつは完璧に覚えているのだけど、私が見出した「帰ってきたウルトラマン」以降のウルトラシリーズは複数スポンサーだったのでタケダの歌は流れなかったし(そもそも曜日が違う)なのにどうしてこの歌だけはアタマに残っていたのか、それが未だによくわからないのだ( ̄。 ̄;)

最後まで読んだらそのへんが書いてあるのかもしれないが、或いは別の番組でこの歌を聴いたことがあったのかもしれない。


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