You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりとゆるく綴るブログ

Sort by 06 2012

Category: ◆テレビ・ストーカーSeason2=いろんなTV番組を見た話  

台風の後にやってきた薄いヤツ

先週は台風もあったり仕事もゴタゴタしたり送別会が入ったりで、全然ブログの更新力が残っていなかった(__;)

そんな中ここ最近ではスカパーのチューナーが無料で交換されたり、この土曜日にはテレビを新しく買い換えたりと、少しは自宅で和める環境が整い始めている。日常のウザ事から(ーー;)逃避するには実によい体勢になってきたなと我ながら緩く笑っているところである。

スカパーの方はSDからHDへと変更になり、外付けチューナーに録画も出来るようになったのだが、頼みもしないのに「HDチャンネル無料体験16日」が適用されており、このチャンスにコレは普段なら視聴料高くて絶対入らないプレミアム系チャンネルを録画しまくらねばイカン!と思い立ち、主に東映チャンネルWOWOWを軸に予約を入れ倒してみた。

するとまあ自分でもなんだかなーというくらいHDDの中身が偏った内容になってしまい(__;)これはこれで楽しいけどカミさんはぜったい一緒には見ないよなというラインナップにもなってしまった。 ※↓確かに偏っている
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いちおう毎晩少しずつ見ているが(無料は17日で終了)ここに写ってないものだとWOWOWでやってた「ハードキャンディ」とか(おもしろかったけどエライ内容やったな(@@;)エレン・ペイジがコワかったー(>_<))東映CHの村上弘明版・新「仮面ライダー」あたりがいろんな意味で印象深かった。

「新・仮面ライダー」は80年代のドラマではありながら展開されている作品世界がとてつもなく古く、そのうえノリはあからさまに時代劇のそれをやっているというのに驚いた。たとえて言えば昭和30年代の「七色仮面」みたいな旧ヒーローものを「隠密剣士」のシナリオで撮ってるかのような。あの当時これを本気で面白いと思って作っていたとしたらかなり問題あるわな(その傾向は魔神提督登場以降色濃くなっているような感じ)

それとWOWOWはやっている映画が多局ではやらないようなホラー系を連発したり(今回見た「ゾンビ」はゴブリンの音楽がなくてツマランかったけど)前から一回見てみたかったルトガー・ハウアー主演/ポール・バーホーベン監督の「グレート・ウォリアーズ/欲望の剣」みたいなのも平気でやってるから面白い。

テレビの方は昨日の朝方納品されたのだが我が家ではようやくの40インチ到達である。元々は古いブラウン管テレビを処分するのに併せて新しいのを買い換えようとしていて、狭い家だし32インチくらいでいいんじゃねえの?という考えもあったのだが、各方面からの「やはり少しでも大きい方が良いぞ」という励まし的アドバイスに従い思い切って40に手を出してみたのだ。

現実にそれが家にやってくると「おおー、やっぱり大きくしてヨカッタ・・・(ノД`)」と素直に感動しているところ。まだ全然腰据えて映画もドラマも見てないけど、今までよりは格段にいろんなものが楽しめそうな気配である(蛇足だが妻がいないときに高画質AVにもチャレンジしてみようかと(ーー;))

※テスト視聴に以前NHK-Hiで録画した「2001年宇宙の旅」を再生。画質良すぎて自分も猿人の仲間になったかのような気分。
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Category: ◆意外と近所の怪獣魔境=特撮/サブカル関係の話  

テレビのバランスが崩れた恐るべき世界

時々トチ狂った企画が浮上するWOWOWでなにやらこのような放送があるそうだ。

「ウルトラQ」の新作決定!他

もう色んな人がツッコんでいるからあんまり長々とは書かないが、47年ぶりの新シリーズではなく厳密には「Darkfantasy」以来の新作なので9年ぶりの復活と言うことになる。何をやっても何かの焼き直しになってしまう今の時代でリメイクは難しいと思うが「ウルトラ」とタイトルに冠が付いている以上はどうしたって期待感は募ってしまうわけで、きっと地上波ほど制約は無い筈だしWOWOWからの資金を目一杯使って(ーー;)ぜひとも良い物を作って頂きたい。

自分の中のハードルでは「ウルトラゾーン」でやっていたようなマジメ短編をそのまま長尺でやってくれたらそれでいいかなと思っているのでなるべくなら怪獣が出る話を続けてほしいと思っているが(そうじゃないと「世にも奇妙な物語」と同じものになってしまうし(__;))最低限のオチだけはちゃんと用意してくれと言いたいな。

僕は1966年生まれの人間なので当然リアルタイムで最初の「Q」は見ていないが(関西圏では再放送もあんまりやらなかったのではないかな)高校時代に地元の有志が主催した上映会に連日通ったり、84年頃朝日放送で突然始まった週一深夜の再放送(後番組は「怪奇大作戦」の再放送だった)を必死扱いて見てきたヤツなので「Q」への思い入れはかなり持っている方だ。嫌いな回なんてまず無いけど敢えて好きなエピソードを三つ上げると_

「2020年の挑戦」・・・オチが力技で最高。闇夜に浮かぶケムール人は本気でコワイ(__;)
「地底超特急西へ」・・・こちらはもっと無茶なオチでもっとバカ度高い。30分があっという間に終わっていく
「悪魔っ子」・・・今見てもこの話はゾッとするほどプチトラウマな話となっている。「オーメン」のダミアンよりよっぽど怖かったなあ(__;)

ベタなチョイスだけどこのあたりになる。

ただ残念なのはコレのためだけにWOWOWと契約する余裕がないので、見るとすれば何処かの廉価CSで遅れて放送されるのを待つかレンタル屋に並ぶのを待つくらいしか対策はないけど、たとえ時期が遅くなろうとも必ず見るつもりではいるのである。

あとキャストにそんなに注文はないけどナレーターだけは石坂浩二にやってもらいたいのと、テーマ曲はなるべくそのままにして欲しいと思いますわ。

 
Category: ◆玄関開けたらトワイライトゾーン=海外ドラマを見た話  

ハイビジョン放送開始前のおさらい

スカパーe2のスーパードラマTV7/1よりHD放送を開始するとのこと。それに合わせて同局でよく見ているドラマの話メインに少々書いてみた。

「CHUCK/チャック」・・・Season3までが終了
 

シーズン毎に少しずつパワーアップをしながら(インターセクトのアップグレードを繰り返しそれまでは脳内のデータを呼び出すことしか出来なかったチャックが、シーズン3では格闘技等の実技能力を呼び出せるところまで進化)順当に話が進んでいる状態だが、本国ではダラダラ引っ張らずに第5シーズンでスパッと終了したらしいのでその潔さにも拍手を送りたい好番組であると言えるだろう。

当初心配していたのはジェームズ・ボンドが必要なほどの危険な現場に毎回×2ただのオタク兄ちゃんが駆り出されながら、運とその人柄(?)だけで数々のピンチを回避してきたところにこの番組の面白さのキモがあったのに、自分でなんでも出来るようになったらこの設定意味ないんじゃないのか?と思っていたのだ(古い番組で言えば「アメリカンヒーロー」のような轍を踏まなければいいなと。アレなんかはダメヒーローが普通のヒーローになってつまんなくなった典型だ)しかしその特殊能力も自分の意志ではすぐ使えなかったりいという旨い制限を残したので、このSeasonでも「ダメなヒーロー」という定義は最低限守られており、その辺は絶妙なバランス感覚を有しているのがひじょうに面白い。

それと他の長寿番組みたいに出し惜しみしないのもこのドラマの魅力の一端となっていて、例えば引っ付くかどうかわからないカップルはあっさりと引っ付き、主人公が正体(隠れてスパイ活動をしている事等)を明かせないもどかしさは関係者全員に一斉にバレる事により解消され(ーー;)そしてドラマ上そろそろ邪魔だなと思われるキャラにはどんどん退場してもらうとか(驚くほど急に死んだりするので最初はやや引いたが)そういうところも含めて先に書いたような「潔さ」を感じるのである。

殆どのエピソードでハードなアクションがあり、尚且つ家族や知り合いが犠牲になるケースもあるという言ってみれば冷徹なスパイ物の体裁だけは纏いながらも、その実どこまでも深刻になりきらない(深刻な出来事は山のように発生していながら(__;)なぜか暗くならないし、根っこにはラブコメの要素があるのもすごいところ)ご陽気な作品世界を持続しているのが見ている側からすると本当に心地よく感じられるシリーズだと思っている。


「FRINGE/フリンジ」・・・Season2が終了・現在同シーズン再放送中
 

途中まではもう完全に惰性で見ていたというか、なんとなく録画してたんでしょうがねえなという程度の扱いだったのだが、セカンドシーズンから展開されてきた「もう一つの世界」との衝突話が少しずつ面白いと感じられるようになってきたのだ。始まってすぐはあーこれも「Xファイル」症候群のよくある不思議話シリーズかとさほど惹かれるものはなかったのに、ここへきてパラレルワールドの話に変わってきたというのが想定外で少し驚いている。

但しこの平行世界ネタというのはその気になれば”何でもアリ”という安易な受け口になってしまう危険度もはらんでいるので、そこだけはちゃんと処理して欲しいなと思うが(「ディケイド」みたいなパラレル世界を渡り歩くような展開だけは勘弁してくれ)そこがネクストシーズンを見るか止めるかの判断部分になっていくことだろう。


「THE MENTALIST / メンタリストの捜査ファイル 」・・・Season3放送中

 

今シーズンから見るのを吹き替えじゃなく字幕版に変更した。僕は映画にしろドラマにしろ字幕と吹き替えのこだわりはあまりなく、どちらも別個の楽しさがあると思っているので余程合ってなければそんなに気にはしないタチなのである。ただ「メンタリスト」の場合ドラマの性質上劇中での会話がかなり重要になってくるところがあるし、そうなるとセリフを聞き違えたり聞き取れなかったりした場合オチの段階で「あら?」というケースも何度かあったので字幕を文字情報としてアタマに入れていった方が間違いが無くていいなとの判断から字幕版へシフトしてみたのだ。

別に声優さんたちに不満があったわけではないので、再放送はまた吹き替えで見直してもいいかなって思っている(リズボン(ロビン・タニー)の声をアテている加納千秋の声だけは合ってないけどね←本物の声はずいぶんカワイイ声質なので)

ストーリー的には特に前進したところはなく(レッド・ジョンもいつも通りでクリスティーナの件もしばらくはほったらかし?)まあまあ個別の事件をアベレージ的面白さで今回もよろしく、みたいな感じで動いているようだ。制作側の思惑通りかそれでも十分面白かったりするのがしゃくだけど(~_~;)ちゃんと最後は解決編用意しとけよと言いたくなるな。


「プリティ・リトル・ライアーズ」・・・DlifeにてSeason1放送中

 

こういう若い女の子グループが主役のドラマは今までまずハマったことがナイ。最近だと「ゴシップガール」のDVDをとある筋から頂戴したので見てみたが、もう10話くらいで次を見るのがイヤになってしまったのだ。何がアカンかって話の8割くらいはオトコ/ファッション/グループ内の序列争奪や見栄合戦等で埋め尽くされていて、なんだオマエら要は若ヤリマンの竿取りレースかよ!と僕にとっては品のない感想がやたらと飛び出す不愉快な番組だったのである。

「ゴシップ_」はレギュラーからゲストに至るも女の子たちは皆美形で(これは男性陣も同様)目の保養には最適だがオッサンにとってはあれに馴染めといわれるにはムリな世界だった(女子目線だとまた違った見方もあるのだろうが・・・)なのでカラーはどれも違うが「ビバヒル」にしろ「O.C」にしろ「One Tree Hill」あたりも、一応最初は見てみるがどうしても肌が合うことはなかったのだ。

この「プリティ」もそうなるのかと不安含みで見てみたのだが、殺人事件が起点となって動くミステリードラマの部分がベースになっていることもあり、そこまでの拒否反応は自分の中では起こらなかった。当然4人の女子高生が主役なので上に書いたような”ティーンのドラマいつものヤツ”的な展開もあるけれど、そのどれもこれもが背伸びしてないリアルな十代の物語になっていて、またストーリーの中心である事件に彼女たちの心情が旨く絡んでおり、意外や意外(__;)好意的に見られるドラマになっていたのである。

これは主演4人の若手女優が全員「可愛そうな設定」を持たされていて知らぬ間に判官贔屓の心理が働いていたこと、さらには彼女たち全員がキャラ被りしてない個性的なパーソナリティを持っている点、そこいらが旨く僕のようなオッサンのツボを突いたのではないかと思っているが、これもいつまで話を引っ張れるのかという心配はあるので、できればこのシーズンで今の事件だけは解決させて欲しいものだ。
[参考・主演の四人]
・シェイ・ミッチェル (エミリー・フィールズ役)
・アシュレイ・ベンソン (ハンナ・マリン役)
・ルーシー・ヘイル(アリア・モンゴメリー役)
・トローヤン・ベリサリオ(スペンサー・ヘイスティングス役)


「Dr.HOUSE」・・・DlifeにてSeason1放送中
 

恒例の「今更見始め?」シリーズの一環。それで一話を見て自分の勘違いに気がついたのだが、これって「ブラックジャック」みたいな変わり者で腕利き名医の話かと思っていたら「病気の原因を探る」医療ミステリーだったんですな(__;)

そのせいもあって毎回一度は診断を間違うハウスが凄い人に見えないのもどうなんだという感じで、今のところ止めるかどうするかを迷いながら録画はされ続けているという「一応見ておこう」という番組に留まっている。面白くない訳じゃないので見出したら最後まで見られてしまう番組だけど、ちょっと微妙だなー・・・(近い感覚で言うと「Bones」とか「コールドケース」を見たときの気分に似ているかも)
Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

ロープの吊し場所は特に考えてなかったんだがー

と、長谷川和彦監督の口調をマネたタイトルで始まる「太陽を盗んだ男」のはなし。

 

今月の日本映画専門チャンネルで放送されているのを見直したのと(ラックの何処かにDVDがあるはずなのだが敢えてハイビジョンで再録画)これまた連動企画になっている「岩井俊二presentsマイリトル映画祭・長谷川和彦」をセットで見た。

ふと振り返ってみるとこのブログではホントに自分の好きな映画(所謂ベストムービーに値する)の話というのはあまり書く機会がなかったのだけど、この「太陽を盗んだ男」は今すぐ日本映画で10本選べと言われれば間違いなくその中に入ってくるほど僕は気に入っている作品なのである(タイトルバナーのジュリー写真参照。ここで使っているフォトはそういう映画の集合体となっている)

そのストーリーは至って単純だ。”中学校の理科の先生が原子力発電所からプルトニウムを盗み、それを基にして己の知識とサラ金からの借金を頼りにお手製原子爆弾を作り、日本政府・警察と対峙するというそういう話、以上!”・・・と、この短い粗筋紹介の間だけでも「そんなアホな!」と二回は言いたくなる無茶で荒唐無稽な内容である。

それを冗談にしないで大真面目なエンタテイメントに仕上げたこのセンスは従来の日本映画にはなかったものであり、またハリウッド風活劇に近い空気も内包していた。例えば同じような内容をありがちな邦画的ノリで作ったとしたら、もっとウェットで事件に対する動機付けであるとか不要な思想的オシツケみたいなものがどんどん入ってきて、それが良い方に転んだとしても「まあまあ良い映画だったよね」という程度のよくある感想しか残らなかったと思うのである。

「太陽_」がそうではない突き抜けた印象を与えるのは、主人公・城戸(沢田研二)がどうしてこんなことやったのかという描写/説明等が一切無いことと、そのあおりで映画本編の隅から隅までが半ばゲーム感覚で描かれていることにより”矛盾点を突っ込むことの意味のなさ”を生み出しているという、結果的に(たぶん作っている方にそんな意図は無かったと思うけどねー(ーー;))ウェルメイドなものに「なってしまった」という偶然のすごさを感じられるところにあった。

キャストも主演の沢田研二/菅原文太は言うに及ばず脇役含めてひじょうに魅力的で、喜々として核爆弾の解説をし続ける佐藤慶の学者とか常識外の事にまったく対応できない北村和夫の警察庁長官、冒頭のバスジャック犯伊藤雄之助等々、一度見たらしばらくアタマから離れない強烈なメンバーが揃っているのも良いのだ。

またこれは個人的な話となるが「太陽_」公開当時僕は中一で、それまで劇場で見た日本映画と言えば怪獣映画とアニメくらいしかなかったけど、初めてそういう映画じゃない作品に対して「面白い!」と思えた作品でもあったのだ。その後数年してから僕の師匠とも言える人だったライターの故・富沢雅彦さんが書いたコラムに”「太陽_」は怪獣の出ない怪獣映画である”という一文が載っていて、目から鱗というかオレが面白いと感じたのはまさにこれだったのか!と一気に合点がいったこともこの映画の特別加減をよりアップさせていたのだった(核の力を手にした城戸はまさにゴジラであり、その怪物が本物のゴジラと同じように東京の至る所で国家を相手に暴れ回るというのが正に怪獣映画的ではないかという趣旨だった)

他にもとにかくこの映画はどこを見てもツボにくるセリフ・シーンが本当に多くて、いちいちカッコ良いなと(と同時に笑ってしまうセリフも多数(__;))思えてしまう場面が沢山あるのも好きなところになっている(「この街はもうとっくに死んでいる」「ひたちの”びーばーるーむえあこん"ってやつがいいらしいぞ」等々←見てない人にはなんのこっちゃわかんないと思うけど興味持たれた方は是非ご確認を)

それと同時放送の「マイリトル映画祭」では長谷川監督に様々な話を聞いているのだけど、シナリオタイトルの変遷がいろいろあったという件でwikiには載ってない「プルトニウム・ラブ」(ーー;)が候補名だったというにのちょっと笑った。ちなみにこの番組は今月が「前編」で来月に「後編」が放送されるそうだ。

岩井俊二映画祭 presentsマイリトル映画祭「長谷川和彦映画祭!」【前篇】
岩井俊二映画祭 presentsマイリトル映画祭「長谷川和彦映画祭!」【後篇】

こんなに個性的な映画を撮った長谷川和彦監督は、しかしながらこれ以降一本の映画も撮っていないまぼろしの映画監督になってしまっている。通算でも「青春の殺人者」(この映画は自分の中の”おっぱい映画一位”(@@;)となっているがそのことはまた別の日に。言いがかりも甚だしいが「おっぱいバレー」の綾瀬はるかはこの映画を見て原田美枝子の爪の垢でも飲んでおけと言いたくなる)とこの「太陽を盗んだ男」と合わせて二本しかないのが心底勿体ないなと思うのだが、そろそろ何処か侠気のある映画会社がこの人にメガホン取らせてやって欲しいと思いますわ。


Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

恐怖を受信するパラボラ

最近CS/BSで見たちょっとだけコワイ映画の記録。

「エクスペリメント」・・・今月末でいったんお別れのスターチャンネルにて放送(次回契約はワンコインキャンペーン復活時予定)

 

原典の「es」を見てから約一月、ようやくこのリメイク版を見た。

キャストを聞いたときにおそらく配役はこうなるのだろうなと予想していたらあまりにそのママすぎて何の捻りも無く(フォレスト・ウィテカーエイドリアン・ブロディの役は逆じゃないかねー・・)元々の映画を見ていない人でも先の展開に対する予想をし易い構成になっているのではないかという感じだった。

実験の参加者がどこにでもいる普通の人たちでありながら、条件さえ整えば例え暴力的な事でもその役割に沿ったことをアタリマエのように行えてしまう(各人が非人間的な行為であるという自覚は持ちつつも)そういう描写を徐々に見せていくのはオリジナルと同じだが、余計な追加(主人公が実験に参加するための理由を説明するだけの冒頭シーンがあんなに長時間必要か?と思えてしょうがなかった等々)が多すぎて旧作にあった閉塞・密閉感という「es」の特徴及び面白さの根幹だったムードが今作ではあんまり伝わってこないのである。

オチもぬるくなってるし実験「する側」の人たちの紹介も殆どないんで、なんかこう軟禁下にある者同士がちょっと危険な戦争ごっこやってるくらいの緊迫度しか感じられない残念なリメイクだったなと(たぶんオリジナル見てなかったらもう少し面白いと思えた映画だったかもしれないな。今思うとこっちを先に見ておけばよかった・・・)


「ザ・ライト/エクソシストの真実」・・・同じくスタチャンでの放送

 

信仰を持たない神学校の学生がひょんな事から悪魔払いの舞台に飛び込んでいくという、フリードキン監督の元祖「エクソシスト」を彷彿させる王道ストーリーになってはいるが、劇中で登場するバチカンのエクソシスト養成所というのはホントにああいう講義をしている場所があるらしく、また全編の恐怖表現等が過度な演出をされていないこともあってか、序盤ではドキュメンタリーの色合いに近い作りになっているようにも感じられた。

しかしながら中盤以降アンソニー・ホプキンス扮するベテラン悪魔払いが登場すると映画のムードは一変(ーー;)この人が映ると何でもないシーンでも「何か恐ろしいことが起こるのではないか?」とか「いやいや、実はコイツこそが悪魔の本体ではないのか?」みたいな言われ無き疑念(__;)がどんどん湧いてきて、本来主人公のマイケルが信仰を取り戻していく場面が最大の見せ場である筈にもかかわらず、後半はすっかりレクター化したホプキンスの一人舞台みたいな映画になってしまっているのだ。

その己の中の信仰を取り戻す場面も「エクソシスト」のカラス神父のような劇的で納得のいく見せ方ではなく、なんとなく言葉遊び的な連想ゲームで処理された印象が強くてあまり説得力も感じなかった。なので見終わって頭に残るのは「映画自体は怖くないがアンソニー・ホプキンスがひたすら怖かった(ノД`)」という感想のみなのである。

したがって恐怖映画としては今ひとつ物足りないが、アプローチはユニークなので(悪魔憑きという事象を抽象的なものではなく、過去のデータから紐解こうとするある種の学問として取り扱っている部分とか)そういう意味では最後まで退屈しないで見られる構成にはなっていると思う。


「ゾンビランド」・・・これもスタチャン

 

粗筋聞いたときはもうこんなゾンビネタのコメディみたいなん食傷気味だしそろそろ止めへん?って思ってたけど、冒頭からオープニングで紹介される”地球上ではこんなタイヘンな事が起こって人は殆どいないよ”→”だから生き残るためのルールが必要だ”という流れの見せ方はなかなか映像が凝っていて面白かった。

この調子でシニカルな笑いを入れつつマジメで笑えるゾンビ映画なら「ショーン・オブ・ザ・デッド」みたいに楽しめるかもしれないと期待したのに、途中の詐欺師姉妹と合流して主役グループが4人組なるあたりからもう話はグダグダに(__;)

あんまり詳しく書きたくないけどビル・マーレイは何のために出してきたのかサッパリわからなんだし、この映画にとっても本人にとっても何の得があったのかと言いたい謎の起用(しかも物語の進行上彼にはなんにも存在意義がなかったしねー・・・)

映像表現のアイディア、例えば先のルール問題を旨く画面で処理してしまうあたりは良いセンスだなって思えたけど、それ以外の良いところがなかなか見つけられない、ちょっと(いや、だいぶ)残念で中途半端な似非ゾンビ映画でした(もう少し面白く出来そうな気もしたから余計勿体ないなという感じではある)


「リング」・・・日本映画専門チャンネルで放送

 

ものすごい久しぶりに見たなー。最初の犠牲者になる女子高生が竹内結子だったのも最初見たときは当然知らんかったし、まさか15年近く経って貞子が3Dになって帰ってきたり、プロ野球の始球式に登場したりするとは(__;)誰も思わんかっただろうなあ・・・

それはさておき「リング」である。↑で書いたとおり「リング」と言えば貞子のイメージが先走りして、今や「13日の金曜日」のジェイソンだったり「悪魔のいけにえ」のレザーフェイスばりに怪物的なキャラとして認知されているきらいがあるが、この最初の映画だと実はそういう要素はあまり無い。

テレビの中の井戸から這い出てくるシーンや、その直後の睫毛なし目玉ひんむきカットが強烈なインパクトになっているせいかモンスター的イメージが強いけれども、はっきりした出番というのはそこしか無く、また本作から受けるコワさというのは決して貞子の存在だけではないのだ。

この映画の恐ろしさとは何と言っても”怨念がコピーされていく”という現代的でリアルな恐怖にある。この辺は「呪いのビデオ」という都市伝説に旨く昔ながらの怪談噺を織り込んだのが功を奏していると僕は感じるのだけど、例えばラストシーンを見た殆どの人はあの展開に戦慄しながらもこうは思わなかっただろうか?

”松嶋菜々子がやろうとしていることは正しい”と。それは少なくとも僕がもし彼女のような目に遭ったとしたら、たぶん同じ事をするだろうという確信に近い感覚を抱いているからだが、さらにはコレを見たすべての人たちも最後に被るセリフを聞けば間違いなく同意するだろうと思うからである。 

だってみんな「死にたくなかったら、やるでしょ?」(この記事読むときのBGMはこちらで(ーー;))

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