You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりとゆるく綴るブログ

Sort by 02 2013

Category: ◆超銀幕無法地帯・激動編=劇場で見た映画の話  

虎よ、虎よ!

レイトで「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」を見て来た。

 

何処で聞いてそう思っていたのかはわからないけど、僕はこの話をほんとにあった出来事の映画化だと思っていたので、スタートから45分くらいまで「退屈なのはきっと事実だったからだ、セミドキュメントだからに違いない」と信じて疑わなかった。と、いきなり「出だしツマラン」などと嫌事を言い切ってしまったけど(だって話がぜんぜん進まないんだもの(__;))それくらい映画前半は睡魔と戦うのに苦労したのである。

しかもどうやらこれは語り部のいる「千夜一夜物語」のような完全なる御伽噺であるというのがその後少しずつ判明し((ーー;)理解するの遅すぎ??)不思議なものでフィクションとわかってから以降は物語が急展開したこともあって集中力が蘇ってきたのだが、中盤からはなかなか見応えのある映像と予想外のストーリーが続いて最後まで飽きるようなことはなかった。

なんでそういう勘違いが解消されなかったのかと言えば、漂流するまでに至る主人公の人生がドラマとは思えないリアリティを持っており、おそらくその部分については実際にあった事じゃないのかと想像しているが船が転覆してボートの上でトラと対峙してからでも安易に心を通わすような描写は一切なく、獣は獣人は人という現実味のある見せ方をしていたのが功を奏した(?)のだろうと思うのだ。

中盤以降は上↑でも書いたように御伽噺的な流れへと映画は動いていき、ある意味劇中劇で語られた物語はハッピーエンドで終わるのだけれども、その話の中には"こういうイヤな現実"があってそれを許容したくなかった主人公が作り出した心の逃げ場所だったのかもしれないという可能性が提示される。それを見た瞬間、直前まで感じていた「この内容じゃそんなアホなと言わんばかりの『バロン』風ほら吹き噺ではないか」という安直な感想(ちなみに映画本編のこのあたりは抜群に面白いので念のため。決して腐しているわけではないス(__;))は一瞬で吹き飛んでしまったのだった。

比較的現実的な始まり方をして突然ファンタジーになり、最後の最後で現実のつらさを直視しなければ行けない所へと戻ってくるこの映画は「トラとの漂流生活」という映画の売りとは別のところに魅力のある、ひじょうに人間くさい作品(すごく良い所と冗長で退屈なところが同居していたり、海上でのシーンでCG/セットなのが丸わかりの安いカットもあれば声が出そうなくらい美しいシーンが突然現れたりと一本の映画の中でやたら振幅が激しいのも含めて)だったなと僕は思うのである。個人的には好みに合う映画だったし、ビジュアル面では間違いなく映画館向きの作品だった。未見の人は是非劇場で。
Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

カワイコちゃんには弱いけど

写真と、まるで「怪物くん」を見ているかのような気分になれた「ダークシャドウ」Blu-rayを見たはなし。

このソフトは昨年某キャンペーンに参加して頂戴したひじょうにありがたい逸品なのだが、年末年始に見るつもりだったのをころっと忘れていて今月に入りようやくディスクを開けることになったのだった。監督は若い頃から大好きだったティム・バートン

典型的な自閉症型オタクアニメーターだった彼が少しずつハリウッドのメジャー監督となり"大人"へとなっていく様子は時系列でフィルモグラフィーを眺めているとホントによくわかる流れになっており、小児的な主人公がすべて自己の投影だった「シザーハンズ」や「フランケンウィニー」等から、やがてバートン自身が親を亡くし子供を持つようになって作られた「ビッグ・フィッシュ」「チャーリーとチョコレート工場」等、今この人はこういう風に考えてこういう気持ちでいるんだなというのがすぐ透けて見える作品になっているあたりに、どこまで正直なヤツなんだと感心してしまうほどだった(現状の思想行動がすぐ歌に出る長渕剛にも近い感性)

今回の「ダークシャドウ」はソフトを寝かせていた時間が長かった分、満を持して鑑賞に臨んだつもりだったけど残念ながら前作の「アリス・イン・ワンダーランド」あたりから気になっていた作風の薄味化がこちらでも出てしまったようだ。

僕はこの人くらい実生活の影響が作品に影を落とす監督さんって近年あまりいないのではと思っているのだが「スウィーニー・トッド」以降たぶん心身両面でリア充な状態がずっと続いているのではないかと想像してしまうほど華ばかりでバートン最大の魅力だった毒の要素がこの映画ではかなり足りなかったような気がしているのである(イヤな言い方すると幸せボケってヤツ?)

また映画の体裁はブラックコメディではありながらほぼ笑えるパートがないのも(__;)どうかとは思うのだが(救いなく人がバンバン死んでいくとこなんかはそういう狙いがある場面だったような気もするが、アレは笑えんよな・・・)二〇〇年ぶりに蘇ったバーナバス(ジョニー・デップ)の細かいカルチャーギャップギャグの連発も古いコントみたいで全然可笑しくなかったし。

ただこの映画が退屈でまったくつまらないのかというとそうでもなくて、上でも書いた「華」の魅力というのはかなりなものがあり、特に各世代取り揃えた女優さんの並びはそれだけで見る価値はあったと思っている。その顔ぶれは_

☆ミシェル・ファイファー(50代・いつまで経ってもキレイなので実はコイツが魔女なのかと錯覚)
☆ヘレナ・ボナム=カーター(40代・リアルで生々しい色気が充満)
☆エヴァ・グリーン(30代・事実上この映画の主役ではなかったか)
☆ベラ・ヒースコート(20代・よく知らない女優さんだったけど清楚系で印象度強し)
☆クロエ・グレース・モレッツ(10代・あてがわれた設定は酷いが何やっても巧いのはさすが)

と言った年齢もタイプもすべて異なる実に良く出来たメンバーで構成されており、どんな嗜好趣味の客が来てもオッケーという千客万来なキャバクラのポスターのようになっているのが素晴らしい。中でも僕がもっともうむむっ(__;)と思えたのはなんと言ってもエヴァ・グリーンである。彼女抜きにしてこのぬるい映画を二時間持たす事は出来なかったのではないかとさえ思っているのだ(もっともこの女優の好み云々という話はあくまでも個人的趣味の問題だけど)

エヴァ・グリーンが良かったのは悪女キャラではありながら最後までジョニー・デップを愛し続けた女としての一途な可愛げと、一方で相反する残忍で独占欲が強く上昇意欲に溢れたバイタリティ、さらに過度なエロさも同居しているという設定にまったく違和感を感じなかったところにあった(現実でもホントにこんな女なんちゃうかと思えるほどの説得力と言うか(ーー;))

最後にちょっとだけ見せ場がロバート・ゼメキス監督の「永久に美しく・・・」調になっていくのはバートン監督も現場で彼女を見ながらきっとそう思ったからだと(このまま彼女を現状のまま保存したいと)妄想したい気分にもなれる、女優力のひじょうに高い映画だったなと言うのがトータルの感想である。

あと蛇足ながらこのディスクに収録されていたメイキングの見せ方が本編の再生中に別ウィンドウが開き、そのシーンのことを各人が語る見せ方になっていて、こういうパターンの物は見たことがなかったからすごく感心してしまった。Blu-rayだといろんな事が出来るのかと今更ながらに感心した次第。
 
Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

あのベンベンとこのベンベンは違うよ

タイトルの意味がわからない人は「宇宙家族カールビンソン」を読むように(なんて手抜きな説明だろう(ーー;))

久しぶりにレンタル屋で借りたDVDをその日のうちに見た。手に取ったのは「遊星からの物体X・ファーストコンタクト」である(ゲオじゃまだ新作扱い)
 
これは先日僕がオールタイム・ホラーベスト10の投票で4位に推したジョン・カーペンター監督「遊星からの物体X」の前日譚を描いた30年ぶりの新作なのだが、旧作の導入部に繋がる形で話を終わらせているのは巧い見せ方をしていると思えた。テーマ音楽なども旧作と同じ曲のスコアをOPで使用していて気分的にはかなりワクワクしたし、鑑賞意欲もグっと盛り上がってくる物があった。

ただし既にわかりきったお話しにどう新味を足して「新作」に仕上げるのかというのはなかなかに難しいようでリドリー・スコットの「プロメテウス」やジョージ・ルーカスの「スター・ウォーズ/エピソード3」等と同様、やればやるほど辻褄合わせのためのストーリー構築という、アタマから縛り的制限がかかっている物(オチのすべてとは言わないが、ある程度終着点が初めからわかっている状態)になってしまって映画が終わってもカタルシスをあまり感じる事が出来ないのである。

この「ファースト・コンタクト」で言えばノルウェー南極基地での出来事が描かれていくわけだけど、メンバーに女性がいること意外は旧作との違いはまったくなく、気がつけば映画そのものがほとんどリメイク物を見せられているような雰囲気に陥り、当初あったワクワク感は少しずつ薄れてしまった。

新作ならではの見せ場なのはやはり人間から物体Xに変形していく大・エフェクト大会になるのだけど、これが旧作の何倍も凄い事をやっているのに驚いたとかビックリしたとか怖かったとか言うものが全然響いてこないのだ(__;) このへんはセンスの問題なのかデジタルCGでモンスターを見せられてもゲーム版「バイオハザード」(こないだようやく「5」をやったらこの映画みたいなヤツがぎょーさん出てきた(ーー;))と同じような印象しか受けることが出来ず、30年前のアナログ特殊メイクで動いていたクリーチャーの数々の方が遙かにインパクトがあったと、懐古趣味とは違うレベルで僕はそう感じたのである。

今回個人的に気に入ったのは人間体から正体を明かす直前に少しだけ顔の一部がぴくっとズレたりとかするシーンで、あれはCGならではのリアルな気持ち悪さがあって凄い良かったのだが、そういう場面がもう少しあればもっと面白く感じられたのになとは思う。旧作知らない人はたぶんそこそこ楽しめる映画だろうけど、オールドファンからするとなまじ期待してしまう分、結果的には残念な気持ちの方が勝ってしまう映画でもあった。
Category: ◆意外と近所の怪獣魔境=特撮/サブカル関係の話  

この湧き上がる感情はきっと正常反応

1日のサービスデーに「特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE」を見てきた。

 

この時期のスーパー戦隊劇場版は2月から始まる新戦隊(キョウリュウジャー)のお披露目と前戦隊(ゴーカイジャー)のラスト登板という意味合いがあって、最終回直前の現役戦隊はあまり目立たないように見えてしまう所があったのだが、今回の主役は間違いなく現役の彼ら「ゴーバスターズ」であったと言えるだろう。

本作は上映時間が1時間しかなかったこともあり「宇宙最大の力が手に入る幻のレンジャーキー」の争奪戦を場所も国も時間をも飛び越えてテンポ良く描かれている。過去作のようにヒーロー側の頭数が多すぎてグチャグチャになった末ストーリーも結局よくわからないことが多かった事を思うと、この尺はちょうど良かったのではないだろうか。

そんな中、本編で一番心に残ったのは三体のバディロイドが身を挺してヒロム達を救ったためにデータが初期化され、感情を持たないただの機械になってしまったという展開にあった。ゴーバスターズとバディロイドは人と機械ではあるけれども"ワクチンプログラム"という名の血で繋がった兄弟であり家族だったんだというのが(家族を亡くしたゴーバスターズにとってどれほどバディロイドが大事な存在であったかというのが)映画のクライマックスでばんっ!と前面に提示され、彼らが復活したと同時に主題歌が被る場面では不覚にも若干涙腺が緩みそうになってしまったのだった・・・(ノД`)(ヒーロー映画でこんな感情が湧くとは自分でも意外だ)

おそらくこの映画はテレビシリーズでやりきれなかった(言いたくないけど30話での路線変更は完全な挫折だったわけで)ロボット巨大戦の徹底、13年かけてやっと家族を救える立場になった彼ら三人の孤独な戦い、ならびにそれを支える特命部の面々やバディロイド達との絆であるとか、そういった作劇上のそれぞれを完遂させようとしている製作側の想いと言うのかな、それをひしひしと感じられる作りになっていたと思うのである。

言ってしまえばこの映画のストーリー自体はベタ中のベタではあるのだが、それでも演者・作り手の思いの丈というのは間違いなく伝わったし、それとは別のゲストであるゴーカイジャー達含めた番組バトンタッチのイベント感も十分にある楽しさ満開の劇場版であったと言わせていただきたい。

残念ながらテレビシリーズとしては本来のターゲットである子供にウケず、さまざまなてこ入れを余儀なくされたある意味失敗作(あくまでも興行的な面で)とも言える番組ではあったが、当初やろうとしていた様々な試みは斬新でチャレンジ精神溢れるものだったし、こうして最後に意地(またはけじめ)を見せることが出来たのはおおいに評価できると僕は思っている。
Category: ◆超銀幕無法地帯・激動編=劇場で見た映画の話  

いつも凄春は、時をかける

「LOOPER/ルーパー」を見て来た。



こういうストレートなタイムトラベル物って最近あんまりなかったから(僕が知らんだけの話だろうけど)すっごい新鮮な気持ちで見ることが出来たし、この映画かなり面白いんじゃないのと思ってしまった。ストーリー上の不備や矛盾点を指摘する声も他所では聞かれたが、そもそもありもしないタイムマシンの話に重箱の隅をつつくようなことを言うのもどうかと思うのだ。そんなこと言ってしまえば「ターミネーター」だって「バック・トゥ・ザ・フューチャー」だってツッコミどころは山のようにあるわけで、要はタイムパラドックスのネタなんて「ドラえもん」くらいの説得力さえあれば、あとは映画の転がしようでどうとでもなる物だと僕は思うのである。

それでいけばこの「LOOPER/ルーパー」は上手いこと話が動いていたし、未来人のブルース・ウィルスが現代に来てから「タイムトラベルのことは聞くんじゃない!」とやたら言うのもあー、これはきっとワシら客に向かって言ってるのだろうなと思えてついつい素直に「はい、わかりました、よけいなことは一切聞きません!」と返答したい気分になってしまった(^_^;)(あんまり考えずに楽しんでねって事だな・・・)

それと予想外に感心したのは、話自体は突飛でどう考えてもB級SFの臭い(時間旅行にサイキックと胡散臭さ満載のネタが続けばもう王道)が立ちこめているにもかかわらず、舞台装置や小道具なんかがけっこうリアルに仕上げられていて(例えばそれは農薬散布のためのオートヘリであるとか、目薬タイプのドラッグやタイヤのないエア・バイク等々)近未来の表現というのはそこだけ見たらばほぼ完璧と言ってもいいくらい良くできたレベル。細かいことだけどこういう画面上での気配りがちゃんとされているのはたいしたもんだと思えた。

この映画はどっちかって言うとDVDを深夜こっそり一人で見るのが向いている作品かもしれない(たぶん見た後でいろいろ確認したくなるとこけっこうあるので)個人的には今年最初のアタリ。


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