You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりと綴るブログ

Sort by 07 2013

Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

それでも最後にアイ(ディア)は勝つ

前回のエントリーの補足みたいになるけど、ここ最近で良かった・気に入った映画のはなし(期せずして無料視聴の映画ばかりとなってしまった(ーー;))

「50回目のファーストキス」・・・・・カミさんがお友達に借りてきたDVDで鑑賞。
 

実は過去に何度か見ている映画ではあったのだが(もう10年近い前の映画だし)いつもどこかのチャンネルでオンエア中に途中から視聴、みたいなパターンが多く今回みたいにアタマからちゃんと見たのは初めてだった。「ウェディング・シンガー」(初見時はビリー・アイドルの登場にウケたなあ)の名コンビ、アダム・サンドラードリュー・バリモア主演のロマンティック・コメディ(と、最近はそう言うそうですな(__;)ラブコメってもうジャンルの言い方としたら古いのか??)

すべてがスーパーポジティブな発想でどんどん攻め込んでくるためか、可哀想な設定を忘れてしまいそうになるほど最後まで物語はご陽気。それとイヤなヤツの一人も出てこないのが(たくさん出てくる動物たちもそう)この話に限っては鑑賞生理に合っているように思える(脇だとショーン・アステインのゲイをとことんおちょくったキャラがかなり笑えた)もっとアマアマのぬるい話かと思っていたけど、想像してたより全然面白い映画(唯一吹替でドリューをあてた乙葉は酷かったー。わたしゃこの子のおっぱいは支持してるけど、声優はあんまり向いてないと思うな・・・)

これは今の時期みたいに暑さでへたっているときとか、ダウナーな気持ちの日に見るのが最適だろう。


「アナザー・プラネット」・・・・・スターチャンネルの無料放送日に鑑賞。


厳密に言うとSFとは言えないが突如現れたもう一つの地球を"罪滅ぼしさせてくれる存在"として描いているのがアイディアとしては面白い。主人公の女の子が贖罪を求めて行動する中で、特に根拠もないのに「もう一つの地球に行けば許されるんだ」と思い込んでいるのが強迫観念にも近くて理解し難いのだが(この辺もっと宗教観が前面に出るかと思ったけど、それが薄いためどこまでも彼女目線で見られるようになっているのがこの映画に入って行きやすいところ)今自分がいる「こちら側の地球」での彼女の言動がどこまでもリアル且つ現実的になっているのがカウンターとして効いているのだ(冒頭の事故場面まではちょっとだけダスティン・ホフマンの「卒業」のトップシーンがイメージ被りした)

途中からは理屈や整合性はあまり気にならず、心情的にこの子を許していろんなモノから解放してやりたいと思えるそういう映画だったような気がしている(役者も知らない人ばかりだし、たぶんカネかかってないとは思うのだけど「もう一つの地球」の見せ方とかは現実にありそうなビジュアルで巧い)


「恐怖ノ黒電話」・・・・・wowowお試し無料期間に鑑賞。


たまたま引っ越した先で偶然繋がった電話相手からストーカー行為を受けるという、ココまで聞いたらよくあるサスペンスだが、電話の向こうは七〇年代だったというタイムパラドックスのネタまでもが入った意外に練られているお話し。

例によって細かい矛盾・ツッコミポイントはあるけど、それが気になって視聴ストップや早送りをしようと思えるレベルではない。途中からは過去/未来にいるメリット・デメリットの勝負になってみたり対決の図式が少しずつ変動していくのも飽きさせないし、何より90分ほどの短い尺なのでポンポン話がテンポ良く動いていくのも痛快なのである(内容的には痛快でも何でも無いけど(__;))

最後事件が解決してもう一捻りあるのだが、これがちょっと描写不足で消化不良かな。しかしながら全編実に発想がユニークで、↑の「アナザー・プラネット」同様やはりホントに面白い映画はキャストや資金のかけ方云々ではなく、まずアイディアありきだと今更ながらに感じた次第である。

Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

暑いからの一言で片付けて良いのか

我ながらイカンなと思うのだが毎年気温が上がってくるといろんな「やる気」というものが少しずつ無くなってしまうのだ。今で言えば映画館に足を運ぶ回数なんかも間違いなく減ってるけど、それより問題なのは「自宅で見たのにブログに記録してない映画」の本数がかなりの物になってしまったと言うことになるだろうか。

ちなみにウチの場合家で映画を見るのはほぼCSかBSの衛星放送で、レンタルは年に数枚程度しか借りてこない。春先までは主に日本映画専門チャンネルとイマジカBSで放送される映画だけを視聴していたが4月以降思い切った契約変更(と、言っても支払う金額はあまり変動無いのだけど)をしてみたせいで現在は以下の映画系チャンネルを見ることが出来ている。

イマジカBS
日本映画専門チャンネル
チャンネルNECO
ザ・シネマ
ムービープラス
FOXムービー

あとはB-CASカードの枚数分だけ15日間無料体験が可能なwowowシネマや、時折サービス価格で提供されているスターチャンネルが時期によっては入ってくることもあるが主たるところはこんなもの。ハッキリ言って何処も廉価Chなので新作・大作のオンエアはあまりなく、月間放送本数も少なめではあるがこれだけ選択肢があれば毎日某か興味のある映画をやっている可能性は高いのだ。

結果HDDの中は録画された映画がアホみたいに溜まり、毎晩就寝前に見るようにはしているけど気がつけば流しながら視聴している(ダメな見方だけどつまんないとこ飛ばしてみたりとか(__;))事が多くなってきて、なんとなくだけどアタマに残りにくい消化の仕方してるんじゃないかという感じになっているのだ(たぶんブログへのアップが滞りがちになっているのはそのせい)

ここいらで一回リセットじゃないけど脳内のリフレッシュの意味も込めて「この数ヶ月わしゃいったい何を見てきたのかのぉ」とジジイのむかしばなしよろしくで記憶を辿ってみることにした(以下思い出した順に(ーー;)一言コメント付きで記載)

「SRサイタマノラッパー3/ロードサイドの逃亡者」○・・・悪顔の奴らが本気でコワイのは前作以上だけど、彼らの地元深谷市に籠もったままだった一本目の方がもどかしい面白さアリ。
「宿無し犬」○・・・話は普通ながら田宮二郎のネイティブな関西弁がテンポ良くて小気味良い。
「アナザー・プラネット」◎・・・かなり面白かったんで改めて記事にしようかと思っている。
◆「unknownアンノウン」△・・・「SAW」風に始まった序盤は人物配置設定が面白かったけどオチへの誘いがあまり巧くなく、解決してもあんまりスッキリしない終わり方に思えた。
「ムカデ人間」△・・・もっと異常で奇っ怪なモノを想像していたら案外普通のサスペンスだった。続編に期待。
「フライトナイト恐怖の夜」×・・・旧作が大好きだったせいもあるけど、どうもこの新作のすべてが気に入らず。何より主役の男の子に魅力が全くないのは問題だし、吸血鬼役のコリン・ファレルもチンピラ色が強すぎて親玉感薄い。
「エクスペンダブルズ」△・・・アクションスター版の「怪獣総進撃」みたいなのを期待したつもりだったのに、これじゃなんだか音沙汰無い友人の生死確認会みたいで侘びしさの方を強く感じてしまった。
「恐怖ノ黒電話」◎・・・これもかなり面白かったんで別記事にする予定。
「夜明けのゾンビ」○・・・明日への希望を感じさせる前向きなゾンビ映画は珍しい。個人的にはかなり気に入っている。
「レッド・ステイト」△・・・状況設定は面白いし先も読み辛かったけどなぜかこの展開に納得いかず。ちょっと捻りすぎたかも。
「人狼村・史上最悪の田舎」○・・・作風は現代に蘇った「狼男アメリカン」みたいでひじょうに楽しい。もっとコメディ色強くても大丈夫だったと思うが構成は意外と真面目。
「ペット・セメタリー」○・・・劇場公開時以来の再見。オチ以外なんにも覚えてなかったけどやっぱりラストのインパクト強し。
「メン・イン・ブラック3」×・・・単純にオモロなかったなあ(__;)バカ映画でこんだけテンポ悪かったらしんどいと思うわ。トミー・リー・ジョーンズもこの内容なら出演断れよ。
「サバイバル・オブ・ザ・デッド」△・・・ロメロ御大の本家シリーズなのにすっかりスケールダウンした小さな話になってしまって、今や亜流の新作の方が面白いんじゃないかと思うほど。
「ナビゲイター」○・・・これも再見組。超健全な大団円映画で当時けっこう好きだった。ヒロインがサラ・ジェシカ・パーカーだったのは実は最近になって知ったのだ(__;)
「鎧 サムライゾンビ」△・・・すべてがびみょーで中途半端な印象。最後もかなりムリヤリでそんなアホなな終わりだし。しかしながらゴア描写はけっこうがんばっているかも。
「真夜中の弥次さん喜多さん」×・・・アカン、どうしてもクドカンとは合わない(×_×)なんでみんなコレで笑えるのかおっちゃんには不思議。
「幽霊屋敷の恐怖・血を吸う人形」△・・・主役が中尾彬/松尾嘉代と言うコンビなのがこの映画のくどさを物語るが、裏ヒロインの小林夕岐子がめっちゃ綺麗なのでそこで許せてしまうところがある。
「私の奴隷になりなさい」△・・・全体的にみんな声がちっちゃくて台詞聞き取れず。お話自体は昭和のエロ本風でちょっと古い感じ。
「田園に死す」×・・・シュールな前衛劇というのは嫌いではないし、映像も悪くないんだから白塗りは舞台だけにしとけよって言いたくなってしまった。映画として見たらアレはすごい邪魔。
「ダブルフェイス 秘めた女」△・・・ソフィー・マルソー対モニカ・ベルッチという伊仏2大熟女巨乳対決という世界タイトルマッチ級の図式があるのに、なんとも出し惜しみしたまま終わった2時間(そういうシーンが全然無いわけではないけど)これプロレスの試合だったらたぶんカネ返せコール起きてるぞ。
「女優霊」○・・・これまた再見組。あー、あの子石橋けいだったのかと今頃気づいたのと(__;)普通にしてる白島靖代がけっこう雰囲気怖いというのが今回自分なりの新しい発見。

多分もっとあったとは思うけど思い出せたのはこんなもの。並びを見るとなんとなく趣味の偏りがわかりますな。
Category: ◆本を読むと眼から血が出ませんか?=映画本読書感想文  

この言葉自体がもはや懐かしい響き

IMG_0598.jpg昨夜本屋でこのような本を買ってきた。

「映画秘宝EX 映画の必修科目07 冷酷! 悪漢映画100」

洋泉社「映画秘宝」別冊として刊行されている「映画の必修科目」シリーズは一冊ごとにテーマを決めて映画100本を選定した現代版シネマガイドとも言える内容である。

少し前の時代にあった「ぴあシネマクラブ」(電話帳並の分厚さで洋画/邦画編と毎年2冊買ってたな~(>_<) 今じゃallCinemaIMDbのようなサイトのおかげで無用の長物となってしまったが)みたいな映画のインデックス的な物ではなく、書き手のほうから自信を持って推薦される100本がピックアップされているため未見の映画を見るときの参考としてこれほど頼もしい本はないだろう(また既に見ている映画でも紹介文が個性的なのでそれを読むだけでも面白いのだ)

今まで6冊出ているうち"04"のクライムアクション(今になって思うけど、好きなジャンルなのになんでこれを買わなかったんだろう(ーー;))と"06"のコメディ以外は全部買っているが、今回の「悪漢映画」(「悪漢」という言葉をホント久しぶりに聞いたような気がするわ(__;))特集では今までと違って作品メインの紹介ではなく、魅力的な悪役を年代別に100人紹介するというなかなかユニークな形式になっているのだ(結果的には映画を100本載せてあるので同じ事ではあるけれども)

IMG_0599.jpg150パーセント載っていると思った「ダーティー・ハリー」の"スコーピオン"(アンディ・ロビンソン)の項で書かれていた「ダークナイト」のジョーカーはこれがキャラの下敷きになっているという考察は妙に納得いったし、「激突!」で姿の見えないタンクローリーの"運転手"を悪役認定しているもかなり楽しかった(普通ならタンクローリーの方をチョイスしそうなものだけど)

選外になっている連中でも「おーおー」と思わず頷くメンバーが大挙して登場しており、読んでいるとあーコレも見たいアレも見直したいと、正に書いている側の思惑通りの反応をしている自分に笑ってしまうだ(表紙のチョイスも独特なセンス。地味に「マッドマックス2」のヒューマンガスが描かれているのが良い)

このシリーズはどれもかなり気楽に読めるし、普段から何の映画を見たらいいのか困っている人には是非お薦めしたい映画本である。



Category: ◆意外と近所の怪獣魔境=特撮/サブカル関係の話  

地球ワ、イキテイル

なるべくタイトルはC・W・ニコルの声で読むように(ーー;)

と、そんな事はさておき7月の三連休は九州の方へ旅行に行ってきた。旅の詳細についてはこちらに書いてあるので暇で死にそうなヒト、或いは眠れなくて睡眠導入用に試したい方限定でクリックされることを推奨。そしてその際に阿蘇山へと足を伸ばしてきたのだけれども今回は山頂火口でいろんな映画のことを思い出したという話である。

ワタシのような怪獣映画好きにとってこの地で思い出すのは何と言っても「空の大怪獣ラドン」「三大怪獣・地球最大の決戦」である。さらにこれはテレビドラマになるけど「怪奇大作戦」の第八話『光る通り魔』もひじょうに印象深い作品としてアタマに残っているのだ。現場ではそのことを同行したカミさんに滔々と語ってみたがリアクションは弱く(アタリマエですわな(__;))しょうがないんで帰ってきてからその三本を"阿蘇シリーズ"と銘打って一気に鑑賞してみた。そんなわけで阿蘇火口に限定した話でそれぞれ感想を綴ってみることにする。

IMG_0585.jpgまず「空の大怪獣ラドン」では57年前の同地をカラーで見られることにあらためて感動したが、道中まったく舗装もなく獣道のようになっている進入路とそこいらに巨大な火山岩がごろごろ平気で転がっているのとかを見ると、今や有名観光地としてすっかり整備された場所でも半世紀以上前はほぼ自然のままの状態だったんだなとしみじみ思ってしまった。

右写真がその場面だが、手許に詳しい資料がないのでこれが確実に阿蘇へ続く道だったのかどうかの保障は出来ない。背景も画面で見た限りだと色調が独特なので書き割りなのか実景なのか判別不能。

で、お好きな方であれば先刻ご承知だが阿蘇はあくまでもラドンの巣としての描写とラストシーン以外ではあまり登場せず、実景カットの使用は尺としてそれほど取られてはいない。見せ場はやはり長崎(主に西海橋)→博多襲撃というのが主たるもので。しかし阿蘇山中に生息するラドンを退治するためにミサイルをどんどん撃ち込んで噴火を誘発させ焼き殺すという作戦は豪快すぎて驚く(ムチャしよんな~(__;)

次に見た「三大怪獣・地球最大の決戦」のDVDも何年かぶりに再生。こちらは若林映子扮する金星人(の、魂が憑依したセルジナ公国のサルノ王女)が「まもなく阿蘇からラドンが復活する」という予言をするシーンで登場。

IMG_0582.jpgこの映画に映っている場所とだいたい同じポイントを今回僕も歩いたはずだけど、本編に映っている映像を見ていると、どうも防護柵が全然無いような気がして仕方がないのだ(同様に舗装されて階段も付いていた遊歩道も見当たらず)。

ここでも確証はないがこの時代(昭和三九年当時)の安全管理は今ほど神経質じゃなかったのだろうか・・・(左写真参照)

中央火口場面でもやはり防護柵は見当たらず。現場を見たばかりなのでよけい驚いたのだけど、火口を上から見てるとけっこう怖かったのにアレで誰か落ちたりしなかったのかと(むしろ落ちたから今は柵があるのかもしれないとか色々な妄想が駆け巡ってしまった(ーー;))

IMG_0583.jpgさらには観光客が火口周辺に落とした帽子を200円(!)で拾いに行くと引き受けた男(ヘンなチョイ役(特にキ○ガイ役で有名かも)専門の役者・大村千吉)が噴煙の噴き上がる火口に向かってどんどん降りていくとか(ちょっと画質悪いけど右写真参照。何度見ても命綱らしき物は見えず)直後に登場するラドンよりも怖ろしい場面が次々出てくるのだ(__;) 

当時は撮影基準も緩かったのかもしれないが、それにしてもすごいことやってると感心するわ。もっともこの辺も旨いことポイントをずらした危険のない場所でそう見える撮り方をしていたのかもしれないけどねー・・・

最後に見たのは「怪奇大作戦:光る通り魔」これは昔から好きなエピソードだったので今まで何度も見ているのだが、この阿蘇火口でのシーンというのは全体を通してかなりムリのある本ストーリーに唯一の説得力を持たせている重要なシーンでもあったのである。

IMG_0589.jpg IMG_0586.jpg IMG_0588.jpg

※上記参考写真はすべて本編中からの物。中央写真を見ると阿蘇進入路の舗装は放送時(昭和43年当時)既に完成しているもよう。右端は阿蘇火口で調査を開始する牧(岸田森)と的矢所長(原保美

アメーバのような姿で人を襲う「燐光人間」がどのようにして誕生したのかというのを牧(岸田森)の想像の中で彼のモノローグを通して語られるワケだけど、それが正解だったのかどうかは最後までわからないまま物語は終わってしまう。しかしこの場面での噴火口を見つめる牧と(上写真左端)執念だけで自らの肉体を変貌させた(と思しき)男の姿が牧の台詞に被りながら短いカットバックで交互に映し出されるのを見ていると説明不能な説得力というモノを力ずくで感じさせられてしまうだ(「そうだよな!?」→「・・・・ハイ(__;)」と言わざるを得ない感覚と言うか)阿蘇山が持つ作り物ではない凄みと岸田森の演技の凄みという二つの力が相乗効果で理屈を上待った(°°;)おそるべき名場面ではなかったろうかと僕は思っている。

でもホントに阿蘇山を見に行って良かったと思うのは漠然とした感想になるけど自然エネルギーの恐ろしさみたいなものをリアルに体感出来たことにあるだろう(いい年して素直に「怖い」と思える自分がいたもんなあ)ここで話はタイトルに戻ってしまうのだけど、あの場所で立っていると心から「地球は生きているなあ」という想いが自然にわき上がってくるのである。現状では間違いなくまた行ってみたくなる場所の筆頭だ。

 



55555_20130723222357.jpg
Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

"Body Snatcher from Hell"~この英題かっこええのお

本ブログではおなじみの日本映画専門チャンネルでやっている月イチレギュラー企画の一つに「THE BEST」というコーナーがある。これは毎月テーマを一つ決めて視聴者からの投票と四名のパネラーによるディスカッションでその日放送する作品を決めようという試みなのだが、番組の構成上何が選ばれるかは初回放送時までわかっておらず、EPGや雑誌の番組表にも「当日決定」としか記載はされていない。

IMG_0576.jpg七月は「恐怖」がテーマと言うことで投票結果は左写真の通りになったのだが、これだけを見た限りでは普通すぎて面白くも何ともなかった。

しかしながらこの投票結果というのはあくまでも作品選定のボーナスポイントのためだけのものであって、バネラーが推薦する映画がこの中になければたとえ一位になっても放送されることはないのだ。

今までは投票結果とパネラー推しの映画がまったく被らない事は無かったのだけど、今回は見事に4名全員が投票選外の作品を推薦したため、視聴者の投票はまったく「意味のないもの」になってしまったのである(このシステムもどうかと思うがなあ・・・)

結果的にはどれになっても興味のあるものばかりだったので自分としてはありがたい展開ではあったが、この場で最終選定されたのは以下の4本。

「インプリント~ぼっけえ、きょうてい」・・・作家・岩井志麻子選出。自分の原作で尚且つ出演もしている作品を持ってくるとはさすがだ。しかしテレビで見る岩井氏は顔怖いな(__;)

「蛇の道」・・・特殊翻訳家・映画評論家・柳下毅一郎選出。実は好きなライターなのである。ただ今回はちょっと黒沢清押しの無理強い感が強すぎたかも。

「吸血鬼ゴケミドロ」・・・映画監督・白石晃士選出。「ほんとにあった呪いのビデオ」シリーズで有名な監督さん。なかなか喋りも達者。

「この子の七つのお祝いに」・・・映画パーソナリティ・コトブキツカサ選定。トークはウザいけど知識は豊富な元芸人。場をかき回す役割としては最適。

で、この候補作が揃った段階で僕は「ゴケミドロやれ!」と一気に心が燃え上がり、アタマの中では全員額のぱっくり割れた脳内チアリーダーたちが"G!!・O!・K!・E!”と踊り出してしまう始末であった。

ただまあチャンネルの性質(会社の契約上の都合というか)から言って松竹映画を放送するのは滅多にない局だし、きっと「蛇の道」か「ぼっけえ_」に落ち着くのではないかと思っていた。ところが、意外なことに僅差で「ゴケミドロ」が選ばれて、番組終了後そのまま映画がオンエアされることになってしまったのである。いやいや、時間遅いけどこれは寝ている場合ではないなと(^_^;)かじりつきでそのまま最後まで見てしまった(「ぼっけえ_」も興味はかなりあったが・・・)

以前チャンネルNECOで放送があったときに見て以来だから何年ぶりだろうか?そのときはSD画質だったのでHDでのゴケミドロは今回が初視聴となる。冒頭の旅客機飛行場面で(タランティーノに「キル・ビルVol.1」でオマージュとして使われた場面として近年有名)フィルムの傷が若干気にはなったが、今まで見たなかではやはり最高画質。

昨年参加したホラーベスト10で2位に投票したほど好きな映画ではあるが、なにぶん長いこと見てなかったんで細部を忘れていることも多々。まずビックリしたのはこの映画ってタイトルクレジットが直ぐに出ず、一通り登場人物の紹介終わってから「吸血鬼ゴケミドロ」というサイケな文字が現れた事(たぶん始まってから10分くらいは経っている)

対象年齢は子供だと思っていたら武器製造会社の社長が議員を抱き込むために自分の妻を愛人として提供しているとか、当時としてはかなり残酷な描写を各所に挿入していることとか、オチの救いのなさなどを含め改めて見ているとコレ絶対大人向きの映画だよなと言う気がするのだ。

僕もよく見ていた大阪朝日放送の「○○休みこども映画大会」で何度もこれが放送されたのはたぶん「ゴケミドロ」というタイトルだけで怪獣(怪物)映画と決めつけた局側の安易な作品チョイスから来ていたのかもしれませんな(おかげで僕のようにトラウマ抱えた子供達が近畿二府四県+四国1で大量発生したのは想像に難くない)

そしてこの映画が今以て魅力的だと感じるのはまず濃度の濃いキャストの怪演にある。お話しとしては飛行機が不時着した後の極限状態から脱出するまでをメインに描いているが、どいつもこいつも行動が実に生々しくエゴ丸出しなところが面白いのだ。特に悪役として配置されている金子信雄北村英三が一度も改心することなく悪いヤツのまま退場していくのも良いし(一瞬でも「この人良い人かも」って思わせないのが役者の力量としたら凄いなって思える)反対に品行方正超真面目を絵に描いたような主役の吉田輝雄(根拠はないが劇中では常に真っ白で隙間のないピッタリのブリーフ穿いてます、みたいな印象)が真の緊急時に於いては正論だけの男なんてクソの役にも立たないという扱い方をされているのも実に面白かった。

アダムスキー型円盤から不定形状態のゴケミドロが姿を現す場面も途中にはあるけれども、映画の殆どはこうしたパニック描写に充てられているためか主人公が脱出してからの急展開はこの映画が侵略SFであることを突然思い出させてくれるようになっている(ここで冒頭の予兆(鳥の自殺等)や謎の光体との接触という前振りがかなり効いてくるのである)

それで今見たらどうかなーと若干心配だったラストへの繋ぎは、やはり怖かったので安心したのだが(コトバとしちゃヘンだけど(ーー;))これは先見性のある国産SF映画の傑作としてもっと評価されるべき映画だと改めて思ってしまったなあ・・・

最後にどうでもいい小ネタとしてはトーク中に白石監督から披露されたゴケミドロ役の高英男(超・高名なシャンソン歌手)に男色の噂があったという話があがっていた。個人的になるほど!と思えたのは、そういうヒトが眉間に女性器にしか見えないモノを付けたまま主に男性へと襲いかかっていたのはいろんな意味合いがあったのかと、この映画に対して穿った見方がまた一つ増えたワケである(あー、ホントにどうでもいい話だ・・・(__;))

 

1234567891011121314151617181920212223242526272829303107 < >