You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりとゆるく綴るブログ

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Category: ◆Indies Cinema Paradise=自主映画四方山話  

わかりにくけりゃカッコイイ、いうわけではない

まだ全部見られてないけどBSスカパー等で放送されていた「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」のオンエア録画分をすべてブルーレイに移動した。30作以上あったので三枚に渡っているが少しずつ消化していくつもりだ。以下のラインナップを簡単に一瞥すると去年よりはかなり楽しめそうな気配(一昨年の2012年は豊作だったけど去年はグランプリを取った「暗闇から手をのばせ」の一人勝ちだった印象しか残っていない)

ボボ・フリッター /BOBO FRITURAS
死ななくて
天使の欲望
さすらいのジャンゴ
【ら】
フリーキッチン
さまよう小指
女体銃 ガン・ウーマン
リュウグウノツカイ
トラブル・トラベラ
瘡蓋譚-カサブタタン-
棒つきキャンディー
神隠しのキャラメル
すべてはALL-NIGHT
ぽんぽん
ややこしい関係
おやじ男優Z
サムライオペラ
グッバイ・マーザー
あゆみ
来つ寝世鏡奇譚-kitsuneyo kyoukitan-
コトコトコトコ
あの娘、早くババアになればいいのに
ヨーロッパ企画ショートフィルム大連発2014『ハウリング』
ヨーロッパ企画ショートフィルム大連発2014 『洗牌(シーハイ)』
ヨーロッパ企画ショートフィルム大連発2014 『硬派探偵~いつも何かを覚悟する~』
別の顔
イヌミチ
スターチャイルド
そして鬼になる
バクレツ!みはら帝国の逆襲‐世界開放宣言‐
死神ターニャ

今の時点で見た中だと「女体銃 ガン・ウーマン」が今年の中ではもっともパンチの効いた映画だったと思っている。



簡単に言ってしまうとハダカあり、鬼畜描写ありのハードな「ニキータ」とでも言えば良いのか、手間暇かけた力一杯のリベンジストーリーがシンプルに見ている者の心を震わせる活劇となっているのである。これをインディーズと言ってしまうのはお門違いかもしれないが、どうしても難解な方向へ流れて行き易い自主映画の世界でこういう娯楽性(それもギャグや小ネタに逃げてない正攻法のアクション中心なのが良いのだ)を前面に出した映画は逆に「勝負してるな」という侠気を感じてしまうのだ。

「わかりやすさ」「起承転結」「整然とストーリーのあるもの」というのがインディーズ映画の中では比較的カッコ悪いモノであるとか、誰にでもわかるものを撮ることを良しとしない風潮を生んでいるところもあって(これは昔から今に至るもあまり変わらない傾向)作家によっては「なんでオチがいるの?」とか「そんなベタな映画撮って何が面白いの?」と公言して憚らない人もいたりするわけだけど、実はそれってストレートな評価を受け流すための方便なんじゃないのかと思うときもあるわけですわ。

なのでこういう直球だけでバットをへし折るような映画にはもっと光が当たっても良いなと僕は思うのである。

あと良かったのは子役にどう説明したのかカット後の情景が気になった「そして鬼になる」、エロ版松竹新喜劇みたいだった「おやじ男優Z」、その構成センスの高さに驚かされる「サムライオペラ」あたり。まだ鑑賞率5割程度なので(ーー;)また全作見たらもう一度回顧をやろう。
Category: ◆超銀幕無法地帯・激動編=劇場で見た映画の話  

零下一四〇度の対決

「アナと雪の女王」を見てきた。



例によって9歳の姪のお付き合い鑑賞で行ってきたため予備知識がほとんどなく、あー確かディズニーのアニメだなあという漠然としたイメージで見てきたのだけど、ミュージカルであるという覚悟(?)(実は我が輩苦手のジャンルなのである。詳しいことは以前書いたこちらを参照)もなく突然♪ゆきだるまつくーろー♪と劇中で唄われ出したときには「しまった」と思ったが時既に遅し(ーー;)(考えてみたらディズニーアニメにその要素があるのは基本か。前に見た同じディズニーの「塔の上のラプンツェル」にそれほどミュージカル感を受けなかったからかもしれないけど、ここまで歌だらけとはちょっと思ってなかったかも)

ストーリーの方は最初からトントントンー、と景気よく進んでいき映画はアナとエルサ、まったくタイプの違うふたりの姉妹の心の動きを中心に動いていく。余所のレビュー等では「省きすぎ」とか「描写不足」と言う声も多々あったけど(彼女たちの子供時代から現在までをほぼ10分くらいで駆け抜けている)それをやっていたらとてもじゃないけど100分で収まるような映画にはならなかったと思うし、僕はどちらかといえば雑多な枝葉をバッサリ省いて物語の軸("真実の愛とはいったいなんぞや?"という)をがっつりと描写したこの形の方が良かったのではないかと思っているのだ。

ちなみに今回見たのは吹き替え2D版。先に書いたとおりただでさえミュージカルにやや苦手意識を持っているのに、それを原語ではなく日本語で歌われた日にゃ寒くて見てられないんじゃないのかと(原題名通り"Frozen"状態になりゃせんかと)心配していた。しかしながらそれぞれの曲の出来が良いせいか一回耳に入れてしまえばそういう邪な感想も後からはあまり湧いてこず、映画終わりでもアタマの中はいつまで経っても主題歌の♪Let It Go♪が鳴り響いていたのである(あの後仕事場でもつい♪ありのーままのーすがたみせーるのよー♪と口ずさみそうになってしまったからコワイ(ーー;)(完全に刷り込まれてしまいましたな)

吹き替え担当の神田沙也加松たか子が予想以上に役にハマっていたのと雪だるまのオラフをアテていたピエール瀧があまりにも良い仕事をしていたのにも驚いたし(エンディングで声優のクレジット見るまで知らんかったからよけいビックリしたわ)キャスティングがよければ日本語ミュージカルも悪くはないなと少し宗旨替えしようかと思っているところである。

物語の収束する過程で敢えて重箱の隅をつつくような事を書いてしまえば「オマエそれが今出来るなら話もっと早かったやないかい!ここまでの苦労はなんやねん!」と言ってしまいそうなところも有るには有るのだけれど(ーー;)最終的には笑って許せる程度のものでむしろこういうクロージングのさせ方の方が見てる方としたら気持ち良いいんじゃないかとも思えた(所謂「ザ・大団円」とでも言いますか)

それともひとつ感じたのは本編すべてに於いて女子力の高い映画だったというか、オラフ以外の男子登場人物が顔の特徴もあんまり無くて誰も彼もが添え物に見えてしまっているのも徹底しているなと。映画の扱い優先順位としてヒロイン>マスコット>どうぶつ>オトコとハッキリしててそこは面白い。

この映画はディズニーアニメにさほど思い入れのない自分でも素直に楽しいと感じたし、ぜひ一度は原語版も見てみたいと思えるアニメでもあった(アナの声をクリスティン・ベルがやっているというのも興味アリ。←「ヴェロニカ・マーズ」のあの子だが実は好きな女優さんなのである)また劇場に行った人ならどの世代の人でも必ず良い気分になって帰ってこれる映画だと私が小さく保証いたします(さほど有効性はないけどね( ̄。 ̄;))そしておそらくサントラ聴きたくなるのもマチガイ無いので、口ずさみたくなったときはまず場所を考えましょう。


Category: ◆意外と近所の怪獣魔境=特撮/サブカル関係の話  

カン、タン、ニユウトー、チョクシン20マンメートルノイドウデシュ

少し前に書いた京都みなみ会館のイベント「大怪獣大特撮全集」の初日、3/22上映の「地球防衛軍」に行ってきた。当初は行く予定に入っていなかったのだが直前になって同行可能な友人が二人も現れ、移動の経費そして労力が三分の一にまで軽減されることになったのである。コレは行っておくべしとの天の声によるお導きか、それとも単なる偶然か(ーー;)この機会を逃す手はあるまいと言うことでいざ京都まで、おっさんだらけな片道200キロのドライブとなったのだった。

当日券を求めて少し早めに京都入りしたおかげで整理券番号は10番台。これが若いほど先に入場できるし先着二〇名までは記念品を(この日もらったの怪獣ではなく"恐竜骨格標本"というもの( ̄。 ̄;))もらえるようになっている。この辺は年末の「怪獣映画祭ナイト」と同じ段取りだ(最終的に入りは満員だった。そして相変わらず平均年齢高し)

333.jpgそんなわけでビデオでは過去何十回も見ているモノの、映画館で見るのはおそらく78年のチャンピオン祭りでのリバイバル(左写真の左端ポスター参照)以来ではないかという57年も前の映画に(__;)どっぷりと浸かってきたのである。

この日は同行メンバの希望で最前列に座ろうということになってしまい、あまり前すぎるのは好みではない私だがこの日は素直にお付き合い(実際彼らのおかげで来られたわけだし)上映中はずっと顔を見上げたままで首がもげるかと思ったが(ーー;)その分迫力は満点。

改まって見てみると主役の2カップルそれぞれのコンビが「ゴジラ」(平田昭彦・河内桃子)と「ラドン」(佐原健二・白川由美)のチーム合同になっているのが何気に豪華。ミステリアンの侵略ペースも至って暢気なもので、まずは富士の裾野半径3キロを使わせてくださいと下手に(?)出ながら、そのあとはやれ地球の女性との結婚を認めろだの、やっぱり半径120キロよこせと言ってきたりと殆ど田舎のヤ○ザみたいなヤカラぶり(ーー;)

わかってはいたことだがどうしてもドラマ部分の展開がもっさりと退屈なので少し睡魔を誘う場面もあるのだけど、欠伸が出る寸前で目が覚めるのは伊福部昭の音楽がばーん、とかかって派手な特撮シーンが入ってくるところ。しかも最前列で見ていたのが功を奏して画面が細かいところまでハッキリと見えず、そのぶん以下のような場面がめっちゃリアルに感じられて食い入るように見てしまったのだ。

444.jpgDVD等で見ると合成のマスクラインは簡単にわかるのだが今回の鑑賞ではそれが一切わからず、この山火事のくだりでも業火としか言いようのない凄まじいリアリティがあったし、モゲラが工事中の高速道路山腹側から出現したシーンなども見事なまでに絵空事感は薄かった。

そして最終決戦、ミステリアンドームと防衛軍マーカライトの光線合戦を見ながら館内に響き渡る伊福部マーチに酔いしれて「おお~」と唸ってるウチに映画は終了。最前列を希望した友人が一言漏らした「マーカライトファープがホンマに直径200メートルに感じたなあ~」という感想が何をか況んやでありましょう。映画があと30分長かったらたぶん首の筋肉がおかしくなっていただろうが(ーー;)あのポジションで見たのは今となっては大正解だったなと。

それと後から思うのはコレって「冒険科学映画」を謳いながら実は軍人(軍隊)讃歌の映画でもあったんじゃないのかなと言うこと。昨年同じ場所で見た「ガメラ2・レギオン襲来」以上に兵隊さんが格好良く描かれていたのも気がつかなかった(また防衛軍のメンツが藤田進も伊藤久哉も中丸忠雄も大声張ったりせず、抑え気味の芝居で使命感を滾らせているのを表現しているのが実に良いのだ)

来る前はそれほど必死で見たいと思ったわけではなかったが、こうしてじっくり見返すとやはり特撮映画としては素晴らしい出来の作品だったと思わざるを得ないのである(あのつまらないドラマ部分でこれほどの高揚感を覚えるのがスゴイのだ。普通の映画と違いこのジャンルはそういう楽しみ方が出来るのが強み)

ちなみにこのイベントでは通しの券を買った人にも当日券で入場した人にも同じスタンプカード↓が配られる。
898989.jpg

最小でスタンプ三個(来場三回)から景品があるらしく、スポット参戦の人も楽しめるようになっているので行った人は忘れずもらっておいてください。あと、この日の小さな驚きは、みなみ会館の吉田館長がえらいべっぴんさんであったと言うこと(前に拝見したときは遠くからだったのでよく見えなかったのだ)これも最前列に座ったからこそわかったことであると席を選定した友人には感謝しておきましょう(あんな濃い空気の中にこんな可愛い子を放り込んで良いのかとわしゃ思ったけどねー(;゜ロ゜))

そして次回狙うは6月の「バルゴン」と「大魔神逆襲」の予定。ぜひとも今度も誰かを誘って経費節減しよう。


Category: ◆映画は六畳間の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

発車オーライ、バックオーライ

少し前にブログ仲間のヒナタカさんが「タクシードライバー」のことを書いておられた。

大好きな映画なので思わず反応してコメントもさせていただいたのだが、そういえば自分の所では今までなんにも言及したことなかったなと思い立ち、ブログタイトルにもプロフィール写真にも同映画から流用したものを反映させているのにそんなことで良いのか?とあらためてここに綴ってみることにした次第である。但しアタリマエの考察等は僕が書いても今さらな感じになってしまうので、ここは本作に対する個人的な関わりと思い出話だけで長々と書いてみようかと思っている。

なお僕が知る限り「タクシードライバー」映画評・映画考で過去もっとも感銘を受けたのは町山智浩さんの書いた「映画の見方がわかる本」(該当記事は169ページから)になるだろうか。正しい評論を読みたい方はそちらを手にとってこの後のワタシの記事は無視しておいてください(たぶん中身のないジジイの昔話みたいになる可能性は大なので(--)(__))

その「タクシー_」との出会いは今から30年以上前となる高校時代、ある日の部活会合(自主映画を作っていたクラブ)で某先輩から「今度テレビで「タクシードライバー」の放送有るからオマエも見ておけ」とアドバイスを受け、バカ正直にそれを実行したわけである(おそらく「月曜ロードショー」)その頃(1982~3年あたり)部活に集っていた面々はその手の映画が好きな人たちが多く、特撮怪獣映画のファンから映画好きとなった僕でもかなり影響は受けていたのだ。

で、初めて見た「タクシードライバー」は素直に面白い映画と思ったものの、正直に言うとそのときは最後が良くわからなかった。大統領候補の議員を暗殺しようとした男が失敗し別の場所で売春宿のヒモ達をぶち殺す。結果その事で囲われていた少女を助けて英雄扱いされるというものであったけど、え?本人その気がないのに「結果的に」ヒーローに祭り上げられたって事??と、無理矢理自分なりに解釈して気を静めたのだが、合点はいかんなーと思いながらテレビから聞こえてくる荻昌弘氏の70年代でベトナム戦争の影響うんたらかんたらという解説を聞いていた(それでもまだナットクは出来ず(__;))

しかしよくわからないながらも何故か脳髄に鉄槌を打ち込まれたかのような衝撃を受け、次もチャンスがあれば見たいなと思いながらその日の夜は終わったのだった。翌日先輩に「アレはどういうことなんですか?」と質問したら「よーするに現代のNY(アメリカ)なんて英雄もキ○ガイも娼婦も淑女も紙一重で表裏一体なんだよ、ちゅーことを語っとんねん」と郷ひろみの♪HowManyいい顔♪みたいな内容の事を言われ、ますますアタマの中は混乱(ーー;)(今思えば一部正解でもあるなあ)このあとテレビで「タクシードライバー」と再会することはなかなか無く、その存在すらもアタマからしばらくは消えたころ僕は高校を卒業し18歳で県外の会社に就職することとなった。

もともと家が貧乏だったこともあり中学時代から大学へ行く気などはさらさらなくて(学力的に国立がキビシイこともあり)とっとと社会に出て早く自分の稼ぎで食えるようになりたいと思っていた自分にとって高卒で就職することにはなんの躊躇いもなかった。高校時代多いときは三カ所ものバイトを掛け持ちし、労働で収入を得ることの快感と満足感を得ていた自分からすればそれは当然の流れでもあったのだ。しかしながらその反面、18のガキにとって本格的に社会へ出ると言うことがこんなにしんどいことなのかと(__;)実感するまでたいした日数は必要としなかったのである・・・

それまで上下関係の緩い部活でのほほとん過ごしていた自分からすると昭和の中小企業なんて完全な体育会系ノリに感じられて、最初の1年くらいは馴染むのにホントに苦労した。しかも家族以外で自分より一回り以上年上の人たちとたくさん接することもそれまではなかったから勝手の違う日々にストレスは増大(ーー;)幸い根が鈍感なんで2,3年もするとすっかり馴染んではきたがそのストレスのはけ口自体はまだ見つけることも出来ず(酒は体質が合わず賭け事の類いもまったく興味なく、男子ばかりの高校で長年過ごしていた関係で女の子に対する緊張感がとんでもなくあり、当然ながら彼女なんかもできないので女性の話し相手は飲み屋のお姉ちゃんくらいのもので)

そうして時間ばかりが経ち入社5年目を迎えた頃、同い年で大卒の新人が入社してくることとなった。トシは同じでも先に会社へ入れば役職で抜かれるまでは「先輩」となる。僕はそれが嬉しくてそいつと直ぐ仲良くなったのだけど彼の初任給明細を見せて貰ったとき、なんと基本給だけで僕の支給額を遙かにオーバーしていたのに愕然となってしまった。入社以来殆ど休みも取らず5年間マジメに勤めてきた自分がまだなんの仕事もしてない新人以下の評価しかされていなかったのか、大学を出る出ないはそんなに大きな違いなのかと(今なら直ぐわかることだけど(^_^;)当時の自分はよく言えば純情、悪く言えば世間知らずってヤツだったのだろう)もうショックもショック。口にこそ出さなかったけどその日は深夜まで「チクショウ!ぼけ!かす!」と怒りのキーワードだけがアタマの中で踊っていたのだ。

そしてそういう怒りは仕事関係以外でも随時あって、たとえば僕は飲み会の類いは誘われるとまず断らない人間なので苦手ではあったけどコンパなんかにもけっこう参加していた。こういう場で女の子と緊張しないで喋られるようになりたいというのもあったし、行けば一生懸命会話してそれなりに頑張ってはいたのだけど、だいたいお開き近くなって気に入った子に電話番号(この時代は固定電話のナンバーを聞かねばならなかったのだ( ̄。 ̄;))を聞こうとしても反応は常に鈍かった。それはどういうことかと言えばそれまでの会話の流れで必ず女の子から聞かれる「乗ってる車、勤め先、年収、学歴、身長」そして着ている服がどこのブランドかという時正にバブル全盛、オンナの興味は三高男にあり僕のような三低男では鼻にもかけてはもらえなかったと言うことなのである。

何回もそんなことが続くと慣れで耐久力も付いてくるが(^_^;)最初の頃は給与の件と同じで「死ね!あほ!なにがDCブランドじゃ!」とDCといえばアメリカ製マンガのことしか知らないオタク上がり(上がってないじゃん(__;))の少年にとってはそういう言葉をアタマの中で連呼するしか出来ない屈辱的な結果でもあった。そんな低収入で高い車にも手が出ない僕に出来る贅沢と言えば映画のソフトを買うことくらい。ちょうど当時はLDの廉価版が出だした頃で「タクシードライバー」も手が届く値段まで下がってきていたのだ。高校の頃見て以来ずっと気になっていた映画でもあったしこのときは他の映画と数枚をセットにして購入したはずである。

そして数年ぶりに見返した「タクシードライバー」は初見のときと受けた印象は180度まるっきり違っていた。そこには映画の何処を切っても「ちくしょう!ボケナス!」という僕がここまでの数年諸々の場所で受けてきた悔しさや鬱屈が間違いなく滲んでいたのである。そのとき僕はあー!この映画はそういう映画なんだ!!と声を出しそうになるくらい映画の中に同化してしまい、自分だけでは抗えきれない世間や時代という見えない敵から受ける理不尽な責め苦に耐えて耐えて耐えきれなくなった男が最後に精神的立身出世(?)を夢見る物語なんじゃないかと理解したのだった(←当然だがこれは僕だけの思い込みなので(__;)あまりアテにはしないように)

それは決して社会的正義や道義的に正しいとかそういうことではなく、学も教養もカネもないが一生懸命マジメに生きてきた(じっさいトラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)は仕事で手抜きをしたりサボったりなどはまったくしないし親も大事にして自分なりの概念で抱く"悪"を憎んでいる。だから"仕事"を成功させるために拳銃は買ってもドラッグなどはとんでもないという態度を取ったわけで)にもかかわらず、どうして思った通りにならないのかという歯がゆさを「本人だけが信じる偉大なる仕事」で達成することにより解消させようとしたに過ぎないのだ(初見時に「?」と思ったアイリス(ジョディ・フォスター)救出の顛末はトラヴィスが「仕事内容」を少し変えただけで、ハッピーエンドになったのはヒーローになりたかったわけでも何でもなく、たまたま運が良かっただけのことなんだと思った)

5555555.jpg砂を噛むように底辺で必死に生きてきた自分がホワイトカラーの糞ネクタイ野郎に劣ることはない、オレでもオンリーワンの存在になれるし誰にもやれないことがやれるんだ!というやっと見つけた自分の存在意義が嬉しくてたまらない、それは映画後半のトラヴィスの表情変化を見れば明らか。鏡の前で"you taikn to me?"(「俺に言ってるのか?」)を連呼してみせたとき、彼はきっと脳内で無敵の超人と化していたに違いないだろう。

※ちなみにウチのブログはこの右写真の台詞をタイトルにいただいております。

要するに本作は僕のようなブルーカラーの同世代(二度目見たときは22、3歳だったから劇中の彼とはそんなに変わらない)にとって「そうだよ、オレもだよ!」って共鳴してしまうところがぽろぽろ有る(女の子の口説き方を決定的に間違えているところであるとか(__;)←一点補足するとしたら、おそらくトラヴィスは今で言うところのアスペルガー症候群ではなかったかと思われる。他者への共感力が欠如しており自分が言ったことしたことに対して相手がどうして怒っているのかが理解できない。このベッツイ(シビル・シェパード)を初デートでポルノ映画に連れて行く有名な場面などでも本人からすれば「おれが楽しいと思っている物」そして「唯一知っている娯楽」というそれだけの理由で選定したのではないかという気がするのだ。しかも普段自分が行っている劇場よりデラックスなシアターを選び服も一張羅のスーツを着ていったことからしても彼なりの彼女に対するリスペクトは表現されていたのではないか)まるで心の奥に手を突っ込まれて何もかも晒されたような、そんなおそろしい映画だったと思うのである。

それで感じるのは近い環境で日々生活している人間であれば誰でもトラヴィスになる種は持っているということ。それが芽を吹くか吹かないかは「孤独」という水をかけるかどうかだけの違いで、彼のように好意を寄せる女の子がまったく振り向いてもくれず、相談相手になってくれる友人もいない孤独な時間が長くなればなるほど「トラヴィスの種」は簡単に発芽し歪んだ醜い花を咲かせてしまうに違いないのだ。

僕も若い頃は間違いなくその種を持っていた(今も完全に無くなったわけではないと思っているけど)幸い人より鈍感力が高かったのと(__;)ささやかながら良い友人や家族に恵まれていたことでそれが芽吹くことなく収まったが、ちょっとしたことがきっかけで誰でも簡単にトラヴィスになってしまうというのは大げさではなく何処であってもおかしくない話だと思うのだ(最近あった柏の事件などもやや近い現象ではなかったろうか。きっとあのバカも孤独で壊れてしまったクチなのだろう)

少し距離を置いて眺めれば狂人の映画にしか見えない「タクシードライバー」だが、見る人が見れば人ごととは思えない「明日は我が身」の物語なのかもしれないと二度目の鑑賞以来25年間、僕はずっと特別な想いでこの映画と接し続けているのである。これは間違いなく自分の人生でも三本に入る映画だった。


Category: ◆意外と近所の怪獣魔境=特撮/サブカル関係の話  

雨の日はバルゴンで

タイトルは少しだけ追悼・やしきたかじん(T^T)より(実は彼の歌が大好きだった私は未だにショックが癒えず・・・)

さて話はがらっと変わるのだが、毎年年末が来ると人の心をざわつかせてきた京都みなみ会館が今月よりこのようなイベントをスタートさせるようである。

「日本怪獣特撮映画誕生60周年×京都みなみ会館50周年記念企画・大怪獣大特撮大全集」

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前回ゴジラの話を書いたら今朝はこんなニュースが飛び込んできたので怪獣話が続くときは続くものなのだろう(それにしてもよーこんなムチャクチャな企画考えたな(;゜ロ゜))

3月の「地球防衛軍」以外はすべて二本立てでの上映とのこと。オールナイトじゃないので月一ペースなら行こうと思えば行けるけど四国から京都って近いように見えてけっこう微妙な距離があり、経費もそこそこかかるため完全制覇は難しい( ̄。 ̄;)(薄給野郎にとってはキビシイ話でもある) 

8月と12月のオールナイトはおそらく参加するだろうが、それ以外だと今のところは現実問題として6月と11月に行ければいいかなという感じかな(気持ちの上ではすべて見たいと思ってるけどねー、「獣人雪男」をスクリーンで見る事なんて今後二度と無いかもしれないし(ーー;))

とりあえず8月の「怪奇映画ナイト」のラインナップがなんなのかも気になるところ。「血を吸うシリーズ」になるか「変身人間シリーズ」となるのか。或いは「四谷怪談」を五社分(東宝・東映・大映・日活または新東宝・松竹)一気にやるとかも面白いかも。

そんなわけで関西にお住まいの特撮ファンの方はぜひとも完走にチャレンジしてみてくださいませ。

うーむ、しかし初回の「地球防衛軍」なら21時に終わるし、やっぱりこれも行っとこかなー・・・(__;)





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