You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりと綴るブログ

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Category: ◆玄関開けたらトワイライトゾーン=海外ドラマを見た話  

迷惑な父親なら居なくても良いぞ

少し前から始まった新ドラマに数本アタリあり。今放送中の物だと僕の中では「BLACKLIST」(毎回登場する(というよりはレッド(ジェームズ・スペイダー)が差し出す)重犯罪者連中のアクが強くて楽しい。役者もイザベラ・ロッセリーニみたいなベテラン女優やロバート・ネッパーロバート・ショーン・レナードと言った海外ドラマでおなじみの人たちが犯人役をやっていてバラエティに富んでいる)と並んで気に入っているのである。一本目はスーパードラマTVで始まった「レイ・ドノヴァン・ザ・フィクサー」

ハリウッドセレブ達の陰の尻ぬぐい(表沙汰に出来ないスキャンダルの処理等)を一手に引き受ける敏腕フィクサーの物語ということで、なんとなく携帯持って人に指示してばかりの喧しいドラマかなと思っていた。ところが実際は主人公レイ・ドノヴァン(「ソルト」「ウルヴァリアンX-MEN ZERO」のリーヴ・シュレイバー←軽薄さがあまりなく口数も少ないし表情にも乏しい、ともすれば何を考えているのかわかりにくいキャラクターでもあるのだが、腕は確かで根は正直と基本的に良い奴オーラを出している)のある意味華々しい仕事面を鮮やかに見せながら、いろんなもめ事を多数抱える彼の家族の問題も平行して描いているところにこのドラマのおもしろさがあると思うのである。

雰囲気が近い物で言うと「ザ・ソプラノズ」あたりになるだろうか。表(裏?)ではどぎつい仕事で大金を稼ぎながら家に帰れば妻や子や兄弟を一番に考える家族愛に満ちた男の話と言うところでやや似ているかもしれない。しかしこちらの場合最大の問題は20年間獄中にいた父親(名優ジョン・ヴォイドが楽しそうに演じている)との曖昧な距離感(というよりは対決の図式になってるな)をどう対処するのかというところにある。しかもレイ以外の身内からは比較的歓迎されている父をレイだけはまったく気を許すことが出来ず、初期の段階では憎しみすら抱いているのではと感じるのだが過去の話がまだまだエピソードの表に出てこないのでそこが判明するのが現段階ではまず楽しみとなっている(家族を第一と考えているレイがここまで父親だけを避けるのはきっと某かの理由があるわけで)

この父親のミッキーというのがもう一癖も二癖も三癖もあって(ーー;)何か喋る度に何事か起こるのではないかと見ている方を常に不安にさせるのだけど、このあたりはさすがの演技力。そしてレイが無口な分ミッキーの饒舌ぶりが親子の対比としてもひじょうに面白いのである。それとこれは僕個人の事なのだが、僕は今まで父親というものにとことん縁のない人生を過ごして来た関係で(最初の父は子供には優しい人だったか何かと問題の多い人で( ̄。 ̄;)最後に会ってからもう23年、今はその生死すらワカラナイ。二人目の父親も血の繋がりのない僕や弟を可愛がってはくれたが、やはりいろいろと山っ気の多い人だった。こちらも20年ほど前に母と離婚してその後は別の家族を作っているハズ)どれだけ血縁関係が濃くても迷惑にしかならない存在ならたとえ父でも縁を切れば良いのだと本気で思っているため(親を想う心情は別としてあくまでも理屈で考えたときに)このドラマのレイの気持ちはよくわかるのだ。

まだ序盤だけど今んところはどのエピもハズレなし。

そしてこちらはFOXでスタートした「スリーピーホロウ」

これはジョニー・デップ主演の同名映画を大胆にアレンジしたダークファンタジー犯罪ドラマ。映画版では18世紀の人物だったイカボッド・クレーン(こちらドラマ版ではトム・マイソン。残念ながらルックスではデップに及ばないが、200年寝ていてこうなったと言うことかも(^_^;))が魔術の力で現代に蘇り、200年前と同じ場所スリーピーホロウで起こる怪事件に挑むというのが基本ストーリー(さらっと書いてみたけどけっこうムチャクチャな設定ではあるなあ・・・(ーー;))

時代は変わってもスリーピーホロウの都市伝説をテーマにしているのは全くの同じで、首なし騎士や光る眼を持つ馬も登場する。さらにパートナーにFBIの黒人女性捜査官(ニコール・ベハーリー)が配置され、毎回怪事件と対峙するのを見ていると少し「Xファイル」を思い出さないでもないのだが(^_^;)正に生きるお婆ちゃんの知恵袋(?)的知識を生かし現代でも活躍する齢200歳Overのクレーン捜査官(なし崩し的にアドバイザーのようになっている)と少女時代に"悪魔"の姿を目撃してしまい人生が変わってしまったミルズ捜査官のコンビは組み合わせとしてはなかなか面白い。

但しヒロインとしてはミルズもその妹・ジェニー役のリンディ・グリーンウッド(姉と同じ日に"悪魔"を見てしまい、彼女は正直に告白したため大人は誰も信用してくれず、そのまま精神病院送りとなっていたと言う設定も旨い←対する姉はそうなるのが嫌で嘘の告白をしたのだが、そのことで姉妹の関係は長く断絶していた)も少し無骨すぎてオトコ目線だとやや色気の面では物足りない。その分をクレーンの妻で"良い魔女"のカトリーナ (カティア・ウィンター)がカバーしている感じ(僕はとっても綺麗な人だと思いましたよ、うんうん(--)(__))

あと楽しみなのはFOXでまもなく始まる「アメリカン・ホラーストーリー」のシーズン3だけど、なんか気がついたら海外ドラマ見ているチャンネルがFOXとスパドラばかりになってきたので来月からまた契約変更考えなイカンな。特にAXNなんてこの1年くらい新ドラマがまったく合わなかったし(「パーソン・オブ・インタレスト」も「HAWAII FIVE-0」も「ARROW/アロー」も「666 パーク・アベニュー NYの悪夢」もアカンかったなあ・・・(__;))"CSI"はDLifeでも放送始まったんでもう解約しても良いかもしれない(ど~も「LOST」が終わってからAXNとは相性悪くなった気がするわ)
Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

ボール、ボール白いボール

自分の趣味には映画やドラマを見る以外にもう一つ野球観戦というジャンルがある。毎年プロ野球が開幕すると映画の契約チャンネルを減らしてでも野球を見る環境を作り、毎日全ゲームをザッピングしながらテレビ観戦しているのである。テレビとレコーダーのリモコンを2本握り、二丁拳銃よろしくで一球、またはイニングごとにチャンネルを変えるその姿はまさに安物のガンマンの如し(あるときは「MATRIX」のネオなみに高速で、ときどきは「ウルトラマンA」に登場するTACの山中隊員風に構えることもアリ←アホの極みですな(ーー;))

今月の日本映画専門チャンネルはその時期に合わせて「野球映画特集」と銘打った下記の作品がオンエアされている。野球映画というと海外作品の専売特許というか、あまり国産で良い映画と呼べる物はなかった記憶があるが一応全部に目を通してみた。そしてなんと意外なことに映画も野球も好きなこの私がこれらの作品を今まで一本も見ていなかったのである(ーー;) 多分自分の中で理由はハッキリしているのだがまずは個々のショート感想。

「走れ!イチロー」・・・・・三人の「イチロー」それぞれの人生を描いた野球そのものとはあんまり関係の無い群像ドラマ。村上龍の小説「走れ!タカハシ」を原作として舞台設定を変えた映画らしいのだが、小説版のエロ描写等はまったく表現されず、なんとなく上っ面だけのホームドラマを見せられた感じがしてあまり面白いとは思えなかった(舞台がグリーンスタジアム神戸(現在のほっともっとフィールド神戸)になっているので球場内外の映像は頻繁に登場するけど、本筋にはまったく絡んでこない)

「ヒーローインタビュー」・・・・・こちらは「走れ!」と違いヤクルトスワローズに所属する選手(真田広之)と新聞記者(鈴木保奈美)のラブストーリーを軸に置いた90年代的トレンディドラマをそのまま映画にしたような内容。ホンモノの神宮球場を使いお客も入れた状態で撮影されているのでグラウンドレベルでの映像はそれなりに迫力あるのだけど、なにせドラマ部が今見るとひたすら恥ずかしい( ̄。 ̄;)最後に目下シャブ中疑惑の真っ只中におられるチャゲ&飛鳥の歌がかかるのを見たとき、いろんな意味でこの時代ってなんてスカスカだったんだろうと思ってしまった。

「巨人の星・劇場版」・・・・・ほぼテレビ第一シリーズの総集編なので濃度は薄いが場面場面のインパクトが強すぎてつい笑ってしまう箇所が多いのだ。号泣しながらお互いの言葉尻をあげつらう飛雄馬と一徹の親子、そして父親の足にすがりついてその喧嘩を止めようとする明子等、凄まじい家庭内の描写でスタートし、そのままは大リーグボール1号を完成させて花形との対決に勝利するまでの10年近くを一気に駆け抜けるため面白いんだけどけっこう慌ただしい(ーー;)

「タッチ」・・・・・原作漫画に比較的忠実だし(ヒロインの朝倉南が体操部ではなく野球部のマネージャーという設定に変わっていたが、映画の進行上はこの方が分かり易い)コンパクトに纏まった映画になっていたように思える。上杉兄弟を演じた斉藤兄弟にイマイチ魅力と個性が無かったのと肝心な野球の動きが素人丸わかりなのが興ざめする部分ではあったけど南を演じた長澤まさみが飛び抜けて可愛いのが救い。

「逆境ナイン」・・・・・単純に面白かったけどこれは「少林サッカー」がサッカー映画ではないのと同じく、野球映画とは言えない作りになっていると思うのである(__;)(←そんなことを言えば「アストロ球団」もそうなるけどムリヤリとはいえまだ試合を成立させているだけでもマシだと思うのだ。「逆境ナイン」には台詞の応酬による面白さはあっても野球というキーワードが劇中でほぼ意味のない物になっているところが野球ファンとしては不満)

「がんばれ!タブチくん」・・・・・当時いしいひさいちの原作版(中畑清(現・横浜DeNAベイスターズ監督)がほとんど異常者のような扱いされていたのに爆笑したものだ(^_^;))が好きだったので敢えて映画版は見なかった記憶があるなあ。今回初めて見させて貰ったけど作りとしては無難ながら思っていたよりは見易かった(但しあまり笑えない(__;))79年頃のプロ野球選手・コーチが実名出てて来るのも楽しい(それと西田敏行が達者で巧いわ)

「バッテリー」・・・・・ベストセラーの原作を未読のまま映画を見たが、イメージの決めつけがない分すんなり入れたような気がする。ありがちなストーリーではあるけどこういうのはベタなほど感情移入できるので僕は良い映画だったと思っている。それと「タッチ」と違い主役の林遣都がちゃんと"ピッチャーの動き"を出来ているのが素晴らしいのだ(国産野球映画には案外コレをクリアできていない俳優が多い)

「消えた巨人軍」・・・・・これだけは78年に放送されたテレビドラマ(全5話)オチを全然知らなかったから最後どうするんだろうと思いつつ一気に全話見たが残念ながらそこは苦笑レベル(ーー;) しかし全編ロケに次ぐロケを敢行して事件を追いかけていく展開を見せていくのはスピード感もあり演出も相当ダイナミック。そのうえ主演が藤岡弘と水沢アキというザ・昭和な濃いコンビなのも良いし日本テレビのドラマでなければここまで巨人をネタにして映像にするのも難しかったことだろう(長嶋や王の映像は別の物を使用しているだけでドラマに絡まないが、実際に存在する長谷川球団代表(岡田英次が演じている。ホンモノの長谷川さんはこの翌年江川事件で矢面に立つ人でもある)はメインキャスト扱い。

と、一通り見てみると楽しいことは楽しかったのだが最初に書いたようにどうして野球/映画好きの自分がこれらの映画に公開当時(或いはビデオ発売時に)食い付かなかったのか。それはおそらくどれもが野球映画を謳いながら肝心な野球場面でリアリティの欠片もないような動き(所謂「投げる・打つ・走る」の基本動作)しか見せてもらえなかったことにあったと思うのである(「巨人の星」と「バッテリー」はその点を激しくクリアしていたけど)

たとえば外国映画でヒットした野球映画を見ると「メジャーリーグ」なんかで見せる動きの説得力は役者とアスリートの境目を殆どわからなくしていると思われるし、どうせ野球の映画を撮るなら最低限そこはきっちり描写してもらいたいと僕は思っているのだ。無名の俳優でも良いから野球経験者を揃えて球場にお客も入れた状態にして撮影すればそこだけでも全然違ってくるはずなのである(だから中身はしょーもなかったがその部分をちゃんとやっている長嶋一茂主演の「ミスター・ルーキー」は一定の評価ができるのだ)

それ以外でもプレーそのものをメインにしないのであれば「マネーボール」や「フィールド・オブ・ドリームス」のような形もあるわけで、日本でやるならスカウト等裏方の物語でやってもいいし楽天をスポンサーにして2004年の球界再編話を選手会側もしくは球団側の視点で撮ってみるとか、やりようはいくらでもあると思うのである(トム・セレックの「ミスター・ベースボール」なんて本当は日本で作るべき題材だよな)

と、野球映画を延々と見ていたらホントの球場に行きたくなってきたので明後日5/1日は「走れ!イチロー」の舞台であるほっともっとフィールド神戸へワタクシ行って参ります(ロ_ロ)ゞ 内野自由席で一人楽しそうにしているおっさんがいたら我が輩なので、この試合(オリックス・バファローズ対福岡ソフトバンクホークス)をテレビでご覧になる事ができる方は探してみてください。

Category: ◆ネット地獄で漢をみがけ=エッセイもどき  

過疎ってみればなんとやら

公開スルーされたらどうしようかと半ば本気で心配していたギャレス・エドワーズ監督の新作「Godzilla」が徳島でも無事上映されることになったようだ。少し前シネマサンシャインへ別の映画を見に行ったとき予告がかかったので一安心だったのだけど、本当に見たい映画が半分も上映されない徳島ではこういう不安に苛まれることはよくあることなのである。

ちなみに私がいま住んでいる徳島、そして四国四県の映画館事情を見てみるとマトモに稼働している映画館は以下のようになっている(高知と愛媛には知らないミニシアターがまだあるかもしれないが)

【徳島】
シネマサンシャイン北島
ufotable CINEMA

【香川】
イオンシネマ高松東
イオンシネマ綾川
ホールソレイユ
ロッポニカ高松(成人映画館)
ベッセルおおち

【高知】
TOHOシネマズ高知
高知あたご劇場

【愛媛】
シネマサンシャイン大街道
シネマサンシャイン衣山
シネマサンシャイン重信
シネマサンシャイン大洲
シネマサンシャインエミフルMASAKI
TOHOシネマズ新居浜
ユナイテッド・シネマ・フジグラン今治
シネマルナティック
アイシネマ今治

こうして見ると同じ四国でも徳島の映画過疎っぷりが本当によくわかる(逆に愛媛は充実しとるなあ~( ̄。 ̄;))ちなみに一部で有名な脇町オデオン座貞光劇場は小屋が残ってはいるが常設映画館としての機能はまったく果たしていない(歴史的建造物として文化財扱い?)また条件的には高知も近いではないかと思われるが、あちらは県立美術館意欲的な映画プログラムを年に何度も組んでいたりして侮れず、そこに映画文化に対する取り組み方の違いを大きく感じずにはいられないのだ(徳島でも自治体主催の映画上映というのはあるけど、だいたいは一般公開数ヶ月遅れの作品を一日だけとか既に流通しているDVDをプロジェクターでかけるだけ、みたいなあんましやる気の無い形態が多い)

かつては徳島でも地元商店街の中にいくつも単館系劇場があったが、この15年くらいであっという間にそれらが無くなってしまい酷いときにはufotableシネマが2012年にオープンするまでシネマサンシャイン一軒しか映画館がない時代が何年も続いていたのである(その間は徳島市が全国で唯一映画館の存在しない県庁所在地になってしまっていた)

また新興のufotableシネマはミニシアターの括りになるのだけれども、運営をしているところがアニメーション制作会社のため上映作品はアニメ映画の割合がどうしても高くなる。したがって徳島で公開される映画というのは今やシネマサンシャインのほぼ独占状態にあると言って良いだろう。これがどういうことかと言えば上映予定に入ってくる映画は客入りの読める無難なものばかりになり、劇場がチャレンジや冒険をあまりしなくなると言うことでもあるのだ(現状ではイベント開催の減少であるとか、すぐに渋滞が生じるチケットカウンターの動線をもう少し熟考してみるとか、トイレ等老朽化してきた設備面を見直す等々、諸々の問題点を検討しているようにはとても感じられない←寧ろ競争相手がいないんだからやらなくても良いという発想になっているのでは)

そうなるとあまりレアな作品や内容は良くても無名のキャスト/スタッフばかりのものになると敬遠されるきらいがあるのではないだろうか。反対に当初ラインナップに入ってなかった作品が賞を取ったりして突然上映が決まるというケースもあり(「それでも夜は明ける」もオスカー取ったとたんに上映予定に入ってきたわけで)そういうときはその尻馬の乗り方に情けなさすら感じてしまうほどなのである(オマエんとこに劇場としてのポリシーはないのかと)

私のところで相互リンクさせていただいているブロガーさんたちの記事を読んでいると、皆さんお住まいのそれぞれの地域ではあーこんなのもやってるのか、あんなのもやっているのかと映画館事情の充実ぶりに指咥えて眺めることしかできず、結果それらの作品を見るためにビデオ発売/テレビ放送されるまで待つというのが過去どれほど多かったことだろう。

と、長々と苦言を呈したがそれでもこの「Godzilla」に関してはこれに連動した企画で一作目の「ゴジラ」デジタルリマスター版を上映してくれることも決定している(ここでこういう試みは珍しい。こういうのをもっと続けてもらいたいと思うわ)利益を上げないと何を言っても絵に描いた餅で終わってしまうのはよくわかるし、理想ばかりじゃ食っていくのも難しいのは理解出来るが、地元の映画上映を一手に引き受けている以上、もう少し己の劇場の色や主張を出してもらいたいと僕は声を大にして言いたいのである(今回は頑張れシネサン!の叱咤激励記事になってしまった・・・(ーー;))

※「Godzilla」の前売り券があれば「ゴジラ」は500円で鑑賞できるそうです。


Category: ◆超銀幕無法地帯・激動編=劇場で見た映画の話  

秘密でも何でもないですやん

一つ前のエントリーで書いた「ロボコップ」終わりでそのまま「Life!」をハシゴして見て来た。

僕は未見なのだがどうやらダニー・ケイの主演映画「虹を掴む男」(原作はジェイムズ・サーバーの「ウォルター・ミティの秘密の生活」という短編小説←こちらも未読)のリメイクだそうである(狙ったワケじゃないけどこの日は「ロボコップ」共々そういうリブート/リメイク映画を見る日になっていたようだ)

自分の中で知る限りだと「虹を掴む男」のことを最初に知ったのは怪獣映画の文献(誰のエッセイだったかは失念)で「オール怪獣大進撃」が語られたときだった。夢や妄想に現実逃避する癖のある主人公が逃げこんだはずの夢の中で様々な体験をし、一廻り強くなって現実世界へ戻ってくるあたりがまるで「虹を_」を連想させると言うようなことを書かれていたと思うのだが、実際の「虹を掴む男」がそういう作品で「Life!」と同じ文脈かどうかまではわからない。

もひとつ想像していたのは「ジェイコブズ・ラダー」のような走馬燈ムービーのようにイメージの断片みたいな映像が果てしなく現れて夢現のうちに物語が終わっていくみたいなのを勝手に予測していたわけだけど結果的にはそのどちらでもない案外普通の映画だったかなと(ーー;)ざっくり語るとホームドラマの要素が八割、二割は中年男のファンタジーという体になっていたような感じ(鑑賞直後の気分で言うとオーランド・ブルーム主演の「エリザベスタウン」見た時の印象になんとなく近い)

主人公のウォルター・ミティ(ベン・スティラー)がLife誌最終号の表紙となるたった一枚のネガを探し求めていろんなところへ「出張」という形で旅に出るのだけど、僕はてっきりここで脳内世界(または宇宙)旅行が延々と展開されると思い込んでいたのだ(ーー;)(勝手に決めつけた自分が悪いわな)しかし実際それ以降の場面は基本的にすべて現実の出来事として処理されているので奇想天外なムードは殆どなく(だから決めつけんなって( ̄。 ̄;))少しずつ魂を洗われていく真面目なおっさんの姿を眼で追いかけながら応援心が湧いてくると言う、映画から受ける雰囲気はどんどんほのぼのとしたものに変わっていったのだった(それとこの映画を見た人なら殆どの人が同じ事を思うだろうがスケボー絡みのシーンはどの場面も素晴らしい。爽快さはもちろんのこといろんな物事やしがらみから解放されたような自由な空気をやたらと感じさせてくれてこの点は大いに良かったと思っている)

そんなわけで僕は身勝手にこの映画のアプローチを誤って(意表を突いたトリップムービーみたいなもんだろうと考えてたからなあ(ーー;))捉えていたために多少肩すかしを食らった感があり感動する迄には至らなかったけど、不器用な大人が演じる心の割礼("高校デビュー"ならぬ"中年デビュー"のような)映画として受け止めればほっこりできるけっこう良い作品だったと思うのである。

それから感じたのはこの映画は現実の「Life」誌(2007年で廃刊したそうである)に対して思い入れのある人とそうじゃない人では温度差がかなりあるんじゃないかい言うこと。僕なんかはそれが全然無いので(そもそもこの本の日本版ってあったんだっけ??)「Life」の表紙になることがどれほど凄いことなのかというのがまったくピンとこなかったのだ。それがあるかないかでラストの受ける印象はずいぶん変わってくると思うし、自分がライフ誌に関わっていることの誇りとか拘りなんかももっと伝わってきたはずだ。

これが国内の馴染みある老舗雑誌でたとえばコロコロコミックが終わる「COLOCOLO!(仮)」であるとか週刊文春が清原に襲撃されて(ーー;)突然潰れてしまう「Bunshun!(仮)」とかの映画化であればかなりしっくり来ていたかもしれない。もっとも、そんなパターンで良いならたぶん個人的に一番納得いくのは昭和の終わりと共に廃刊した「平凡パンチ」を舞台にした「Punch!(仮)」になったことだろう(最終号のグラビアが何かをネタにした話にすればよいのだ)と、いう最後は比較的どうでもいい話になってしまったな( ̄。 ̄;)

Category: ◆超銀幕無法地帯・激動編=劇場で見た映画の話  

1ドルで楽しむのはもうムリだべ

いつの話や?というほど前のできごと「ロボコップ」を見てきたはなし。

実は最初行く気が全然なくて(去年劇場で予告を見たときに「なんか違わんか?」という"これって俺のロボコップじゃない感"( ̄。 ̄;)(←オリジナルをそれくらい好きだと言うことですが)をすっごい受けてしまい少し引いた部分があったのだ)公開スタート後もそのまま静観していたのだけどHORIDASHIDOUGUさんのレビューで「プログラムを気合いで凌駕するロボコップの姿にジェットジャガー(ジェットジャガーがなんなのかわからない方は最下段動画を参照)を見た」というニュアンスの記事があり、それを読んで爆笑してしまった(__;)そういうことなら(?)ぜひ見なければ!と急遽方針変更して行ってきたのである(見たら成る程とは思いましたな・・・)

今回は時々やってるサービスデーに一人で2本見るという技を使い「Life!」とハシゴしてきたのだが、うっかりしていたのは消費税アップの実施がこの日からになっており1000円だったファーストデイサービスは1100円に。2本見たら2200円となるので今までのようなお得感があまり無いのだ(たかが200円の差額とはいえ2本2000円!と聞くのとは受ける印象がちょっと違う。こういう値上げの仕方をするのであれば通常料金をもう少し工夫して16時までは1800円でそれ以降なら1500円にするとか、レイト(1200円)とノーマルの中間くらいの値引きを考えてくれても良かったのではないかと思うのだけどね)

それはともかく「ロボコップ」である( ̄。 ̄;) 結果的に当初思い描いてたよりも感想を書くのが難しい状態に陥っておるのだが、これは取りも直さず目についた特徴的なものがあまりなかったからではないかと僕は思っている。それはたとえば○○がヨカッタ!とか□□がダメだ!と言った良くも悪くも存在する映画の個性とでも言うのか、それが本作には著しく欠如していたような気がしたのである。

要するに映画そのものの印象がどこまで行ってもすべて薄味になっているため、アクション映画に必要な高カロリー食材を口にすることが出来なかった食後感に近いのだ。高脂血症や糖尿病持ち(多くを求めず最低限の栄養補給ができるのであれば←特に思い入れもなく時間つぶしに映画を使っているような層の人を指しとります(__;))であるならばしょうがない部分もあるけど、健康度外視した砂糖一杯塩一杯の濃い味こそがアクション映画に求める味覚であろうと思う者からすると残念ながらこの映画は全然腹に溜まらなかったのである(ヴァーホーベン版がさしずめくさやとかスッポンの頭とか河豚のキモとか(ーー;)で構成された見た目は悪いが一度食うとクセになる謎の鍋のようなもので)

なので見た直後からどういう映画だったかなと思い返しても、断片的にしか内容を思い返すことしか出来なかったため、話を整理するためピンポイントで頭に残った場面を○×式で抜き出してみた。

○オリジナルのテーマ曲がOPで一部使われていたのは雰囲気作りに成功
×デトロイトがまったく危ないところに見えず、犯罪都市の空気なし
○改造後のマーフィーがどうなっているのかを本人に知らせるシーンは悪趣味全快で良い
×登場人物の善悪分けが徹底されておらず中途半端(特にオムニ社側)
サミュエル・L・ジャクソンの使い方がおもしろく、旧作のテレビ映像使用パートを一人で担っている
×黒の新スーツがただの強化服にしか見えず、そのうえ動きやすくしたことで逆にロボコップを没個性化してしまったのではないか
○ED209が以前のそのままの姿で登場し、性能面でも同じように描かれていたのは笑えた( ̄。 ̄;)

ざっと出てくるのはこのあたりだけど、あと少し気になったのはマーフィーとデトロイト警察との関わり方がなんとなく「リーサル・ウェポン」風に思えてしまったり(パートナーの刑事が黒人男性なのがそう思わせたのかもしれないが)そんなこんなで映画の入り口近くでせっかく♪ばばばばーばーばばばばばー♪(文字にするとなんにもワカランな~(__;))と音楽の力を使い元祖「ロボコップ」風の空気を注入していたのに、気がつけばものの数分で消し飛んで別の映画になっていたという感じだったのである。

ただしこれは何もこの映画をツマランと言って腐しているわけではなく(同様にオリジナルとまったく同じことをやれば良いと思っているわけでもない)先に書いたようにこのシリーズにそれほど思い入れのない人からすれば純粋な新作SFアクション(各パートの映像はケレン味もスピード感もかなりある)として2時間それなりには楽しめるだろうし、以前のシリーズを好きだった人からしても前後裁断して臨めば許容範囲で済むところもたくさんあるとは思うのだ。

要は何度も書くが低カロリー食となってしまったこの新作を作ってる人たちの拘りが(この塩を食らえ!この出汁を見よ!みたいな)僕には見えなかったというか、今この時期に「ロボコップ」というかつての傑(怪)作をリブートする意義がいったい何だったのかという点がまったく伝わってこないことを問題にしているという話なのである(それでも昨夏の「ガッチャマン」よりは意識の高い部分での話ではあるかな)

そんなわけで単なるネタ切れによるリブートだリメイクだと単純に決めつけたくはないが、もう少しなんらかの心意気を感じるようなものを提供してくれればよかったなと思わずにはいられない"新作"だったなというのが今回の感想だ。


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