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You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりとゆるく綴るブログ

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Category: ◆意外と近所の怪獣魔境=特撮/サブカル関係の話  

南国土佐は怪獣だらけ(日本の空にはいろんなモノが飛んでいる編)



※ 
ついに明日7/25から公開! 
「GODZILLA」 



と、言うことで高知二日目は朝からの二本立て。

7/21(月) 10:00~「空の大怪獣ラドン」

改まって両日のラインナップを見ていると前日が海外資本(ベネディクト・プロ)+東宝提携、馬淵薫脚本のフランケン二部作でこの日がどちらも黒沼健原作の空飛ぶ怪獣映画になっているのは実に練られた編成だ。きっと作品選定した人もかなりのマニア( ̄。 ̄;)に違いない(たぶん会ったらすぐ友達になれそう)

さて実は前夜遅くまで高知市内でドンチャンやっていたのと、睡眠不足の上朝にちょっとしたトラブルがあったりでホールに来た時には既に疲れが出ており(~Q~;)映画の途中で寝たらどうしようかとかなり本気で心配していたのである。もともと「ラドン」に対しては真面目な怪獣映画であるという印象は持っていたけど、数ある特撮映画の中でも自分の中のランキングではそれほど上位に来ている作品ではなかったのだ。

睡魔と戦う覚悟で前日と全く同じ席(中央最前列)から見始めたが、わしゃ今まで「ラドン」を軽視していたのかもしれんな。これが眠気など何処へやらと感じるほどめちゃめちゃ面白かったのだよ(ーー;)

炭坑現場での事故が殺人事件の疑いへと発展する序盤のサスペンス風な始まりから、徐々にスケールの大きい展開が後から被さってくるのは(動機のある殺人事件と消息不明なままの容疑者→突如出現した人を襲う大ヤゴが集落でパニックを引き起こし、こいつが犯人であると断定→異常な地殻変動と大ヤゴ出現の関連性を辿るうちに明らかとなる巨大翼竜の存在等々)映画構成上ひじょうによく出来ていると思うのである。それもいっぺんにではなく1から2へ、2から3へと少しずつ話しが拡がっていき後半のクライマックスまで一本の芯で繋がっているように感じるのは前日見た「バラゴン」「サンダ」の投げっぱなし的幕引きとは全く違っている。

しかも最初はUFOの出現すら臭わせており、当時(昭和31年)何の情報も無くこの映画を見ていたならばどれほどドキドキハラハラしたことだろうと思わずにはいられないほど(飛行物体の正体がラドンに辿り着くまでいろんな事象が錯綜して見ている者の混乱を誘うような感覚と言うか)物語は意外な方向へと転がっていくのだ。

それで思ったのは怪獣映画というのを本当にドラマと特撮を旨く絡めて撮ろうとするならば、こういう単独怪獣モノの方がいいのかもしれないなと(複数怪獣が出る場合エンタメの部分では賑やかに盛り上がる要素はあるが最後は「で、どんな話しだっけ?」となってしまうケースが多いように思うのだ)

「ラドン」の場合何段にも重ね続けたドラマがさんざん盛り上った後で怪獣による都市破壊へ見せ場が移っていき、これも長くなりすぎない程度に長崎~福岡の実際にある街(建物配置もかなり正確で他の作品と比べてもより精巧に作られているのは明らか。後年の作品でもここまで細かく作られたセットはそうはなかったと思うが、もはや説明するまでもなく有名な場面だと西海橋が壊されたり、衝撃波で民家の瓦一枚一枚が吹き飛ばされるシーンであるとか、僕がこの53年後に初めて訪れた西鉄天神駅が木っ端微塵になる場面などがその筆頭)があっという間に火の海となっていくスペクタクルがモノクロの「ゴジラ」の時ほど悲壮感はなく、カラーによる映像のためか何処かで爽快感にも近い内なる破壊衝動を解消してくれているような、そんな感覚すら抱いてしまうほどであったのだ。

最後は去年の九州旅行記でも書いたようにラドンの巣である阿蘇火口へミサイルをガンガン撃ち込んで人工的に噴火を起こし、一気に焼き殺すという豪快且つ荒っぽい作戦(ーー;)を取るのだけれども(たぶん後で地形変わるんちゃうかと言うくらいの乱射。きっと指揮官は「天才バカボン」に出てくるピストルのお巡りさんみたいな人だったのだろうなあ・・・)溶岩の中に落ちていくラドン親子の姿は可哀想でちょっと切なかった。

こうして見ると最初から最後まで殆どムダな場面のない濃密な怪獣「映画」だったというのを今になって確認した次第だ。この日でMy怪獣映画ランキングがガラッと変わったのは間違いなく「ラドン」は「ゴジラ(54)」の次くらいに浮上。

11:30~「大怪獣バラン」
 
会場入り口には「「バラン」のみフィルムの状態が良くありません」と注意書きがされていて、どの程度かと思っていたら上映が始まると正にその通りで(__;)傷のせいかまるで雨が降り続いているような画面がいつまでも続き、音は飛ぶはコマは飛ぶはでチャップリンかキートンの映画を見ているような錯覚を起こしそうだった(ーー;)(やはり本物のフィルム傷は「グラインドハウス」どころではない・・・)

それで実は「バラン」を今までちゃんと見たことが一度もなく、長いこと特撮ファンをやっているけど今回は殆ど初見のような面持ちで鑑賞に臨むことになったのだ。ちなみに一昨年の日専CHで放送があったときは録画だけしてまだ見ておらず( ̄。 ̄;) それ以前だと東宝ビデオから出ていた「東宝怪獣・SF大百科」というシリーズでダイジェスト収録された物を見たきりだった(サントラは持っていたので曲についてだけは把握していたが)

こんな珍品をこのサイズで見られるんだから多少のフィルムコンディション不良には目をつぶって満喫しようと思っていたのだけど、いやー、ここまで退屈な映画だったとは知らんかったなあ・・・orz もう全体のイメージを言葉で表現するとひたすら「お安い」「華がない」というフレーズばかりが浮かんでくるのだ。

元々「バラン」は海外から発注されたテレビ向けの特撮怪獣ドラマ(全4回の予定だったらしい)として製作がスタートしたのだが、途中で事情が変わり急遽劇場用映画作品になったそうである。そのせいかどうかは不明だが確かにテレビシリーズの総集編のような冗長感が全編には漂っていていた。

「お安い」で言うと予算的な問題もあったのだろうが、特撮的な見せ場は東北の北上山中にバランが出現するシーンと羽田空港での攻防戦があるだけで出てくるミニチュアはそこだけ。都市破壊と自衛隊の攻撃場面は殆ど「ゴジラ(54)」のフィルムが流用されている(ゴジラの尻尾が思いっきし映ってるカットもあったなあ・・・(ーー;))

「華がない」というのも主演の二人・ 野村浩三と園田あゆみが全然そのクラスの俳優と思えない地味な印象しか受けず(どう見ても4番手くらいの脇役だよ)兄が死んだのにちっとも悲しそうにしない態度であるとか(園田)何を喋っても逆ギレした物言いにしか見えないとか(野村)どちらも演技フォーマットを勘違いしていたのかそれとも根っからの大根なのか(;゜ロ゜)そのへんはわからないが(野村浩三はその後「ウルトラQ」の"変身"というエピソードで自らが怪獣化した巨人になるのを見たけど、あれはゲストだしそんなに台詞もなかったから良かったのかも←「ガス人間」ではちょっとだけ目立っていたが)

園田あゆみはここまでに見た三本のヒロインが水野久美・白川由美と本格派の美人が続いていたたせいで失礼ながらよけい差を感じてしまったというか、なんでこんなオバちゃんみたいな子が主演女優なのかと合点はいかんし感情移入も出来ないしで見ているこちらが途方に暮れそうだった。

唯一腹抱えて笑ったのは北上山中の集落でバランを「婆羅陀魏山神」として崇める祈祷師が、バランに襲われ逃げ帰ってくる村人を迎え入れる側でひたすら大幣を振り回し意味不明な呪文を唱えるシーン。ここがどう見ても喜劇にしか見えず異常に可笑しい( ̄∇ ̄)

残念ながら僕にとっては「こんなもんか」という感想しか残らない"幻の怪獣映画"ではあったけど、モノクロのワイドスクリーンをこの大画面で体験できただけでもこの映画を見た意味はあったなと、終了後はけっこう真剣にそう思っていたのである。

※「大怪獣バラン」については飛翔掘削さんのブログ「怪獣の溜息」で私とは違いたいへん愛のあるレビューを書かれておられます。

こうして二日間、計4本のお祭りは終了した。それぞれを振り返ると今回は上映作品のすべてが製作:田中友幸/監督:本多猪四郎/特技監督:円谷英二/音楽:伊福部昭という東宝特撮映画のゴールデンカルテットだったわけである。それもあってかブログの中じゃ好き勝手にあーだこーだと書いてるけど、両日とも心の底から「楽しい!」と感じていたのは正直なところ。次にこのホールでこういう企画が行われるのが何年先かはわからないが、もし次があるなら必ずまた来訪するぞと最後に宣言しておきたい(なんだか「ウルトラセブン」に出てくる敵宇宙人の捨て台詞みたいだけど(^_^;))

昨日も書きましたがあらためて運営・主催者の皆様お疲れ様でした。そして楽しいプログラムのご提供本当にありがとうございました<(_ _)> よく「映画は映画館で」という言葉を聞きますが怪獣映画くらいその言葉がふさわしいジャンルはないなと、心の底から感じたイベントでもありました。

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南国土佐は怪獣だらけ(続・フランケンシュタイン編)

-新作「GODZILLA」ついに今週末公開スタート!(なんともう明後日からですのよオクサマ!)

※7/25迄のゴジラ関連情報※
・・・今日までにほとんどテレビオンエア関連は終了している。ちなみにリンク先該当記事には書いてない追加情報、および25日以降の放送については以下の通り(ゴジラ以外のものもアリ)

NHK総合 「探検バクモン」~シュワッチ!特撮の星へ飛べ 7/23(今夜やないかい(__;))午後10:55~11:20
TBS系列(関西圏はMBS) 「世界ふしぎ発見!」~特撮の神様 円谷英二の世界 7/26 午後9:00~10:00
○ BSプレミアム 音で怪獣を描いた男~ゴジラVS伊福部昭~(再放送)  7/27 午後2:30~3:30
○ BSプレミアム プレミアムシネマ  「ゴジラ×メカゴジラ」 7/29 午後9:00~10:29 
○ BSプレミアム プレミアムシネマ  「ガメラ 大怪獣空中決戦」 8/12 午後9:00~10:37 
○ BSプレミアム ゴジラ生誕60年日本の特撮驚異の技 8/13 午後9:00~9:45
○ BSプレミアム プレミアムシネマ  「ガメラ2 レギオン襲来」 8/19 午後9:00~10:41 
○ BSプレミアム プレミアムシネマ  「ガメラ3 邪神<イリス>覚醒」 8/26 午後9:00~10:49 
BS日本映画専門チャンネル・・・来年二月まで随時ゴジラ特集/放送あり

そんなわけでここからは前回の続き。昨日よりは短めで書いてみたいがどうなりますやら・・・

7/20(日) 15:40~「フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ」
 
昨年暮れに京都でも見ている映画だがそのときは全編の七割近くを眠気で意識朦朧となる中での鑑賞だったため( ̄。 ̄;)短いインターバルを置いての再見ながら既視感はあまりない。「バラゴン」と続けて見るとよくわかるけどこの二本は完全なシリーズものというわけではなくて基本設定(フランケンシュタインの心臓から生まれた怪物の存在、その幼少期を水野久美(「バラゴン」の時とは別キャラ)が育てた等々)のみを踏襲した別個の話となっている。

人型の巨大怪獣が人間を食うために街へやってくるという今で言えば「進撃の巨人」のような設定を見事に映像化しており、怪獣を捕食者かつ恐怖の対象として描いているのがこれはすごく旨くいったように思えた。そのへんはとても50年近く前の映画とは思えない生々しいホラー感覚というか、内外問わず怪獣映画でこういうセンスは他に類を見ないのではないかと言う気がするのである(肉体破壊・損壊等の直接的な描写が一切無いにも関わらず、ガイラが通った後には血と臓物の残り香がいつまでも漂っているような気分になってしまうのだ)

この「捕まると食われてしまう」イメージは映画冒頭でガイラが海上の密漁船を手で揺らして( ̄□ ̄;)!!船員を落とし、そいつらを背後から泳いで追いかけていく場面であったり(1カットで手前に人が泳ぎ(おそらく人形を動かしていたと思われるが)すぐ背後にガイラ迫ってくるのだけど、20メートル超の怪物が「人間の泳ぎ方」をして追泳してくる絵面が妙に怖いのだ)地引き網に引っかかったガイラが沖から猛ダッシュで浜に上陸し民家を蹴散らしながら走破する場面であるとか(言い方は悪いけどキ○ガイが叫びながら街を走り回る姿にすごく近くて、絶対こんなモンの近くにいてはいけない(;ω;)と思わずにはいられない様相を見せているのである)従来の怪獣映画で彼らが出現したときに感じる高揚感というのは微塵もなく、ただひたすら「コワいからこっち来ないでくれ(>_<)」と言いたくなる気分がどのシーンにも充満しておるわけである。

ただこれも「バラゴン」と同様中盤からサンダが登場し、自衛隊を絡めた三つ巴の対決場面に話がシフトしていくと独特だった恐怖感は薄味となり、ご陽気な「いつもの怪獣映画のヤツ」になってしまうのだけど(またこれはこれで楽しいから良いんだけどね(^◇^;))どちらもなまじ本編で目新しいことをやっていただけにこのシリーズに限っては特撮の尺を多少削ってでも怪奇映画の部分を前面に出すべきではなかったかなと、今になってぼくはそう思うのである(後半が少しダレ気味で最後は唐突に終わってしまうのもこの二本の共通点←終了2分前に海底火山の噴火でウヤムヤにしたのはムリヤリやったなー・・・(ーー;))

あとこの大画面だからこそ気がつくサンダ(関田裕)とガイラ(中島春雄)が表情だけで一生懸命芝居をしていたことには感心したが、その反対に一切のやる気を感じないラス・タンブリンの手抜演技には「酷い」( ̄。 ̄;)と思えた。但し水野久美との絡みでは異常なほどにイヤらしい目つきで"この女とヤリたいオーラ"を常時出していて、そこだけはまったく手を抜いてないある意味天晴れな割り切りぶりに役者ではなくオトコとしては褒めてあげたい(まーそれにしてもこの二本に出ていた水野久美はめちゃめちゃキレイな大人のお姉さんだったなあ。タンブリンの気持ちもそらワカランではないよ(^_^;))

こうして初日の二本立ては終了したが、空調も効いた快適な場所でじっくりこれらの作品を見られたことはホントに幸せだったなと怪獣映画ファン冥利に尽きる気持ちで一杯なっていたのだった。主催者の方には心から感謝申し上げたい。

そして話は翌日の二本立てへとまだ続いていく・・・(__;)


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南国土佐は怪獣だらけ(フランケンシュタイン編)

-新作「GODZILLA」ついに今週末公開スタート!

※7/25迄のゴジラ関連情報※

IMG_0156.jpgこの連休中は一泊二日で高知へ行ってきた。6/27のエントリーで書いた高知県立美術館(左写真の建物)の企画上映「夏の定期上映会/怪獣映画特集」を見てきたのである。

しんどいだろうが場合によっては単独で日帰り鑑賞しても良いなと思っていたのだけど、幸いなことに同行してくれる人が数名いたので、じゃあいっそ泊まりにして怪獣を肴(?)に高知の夜で一杯やろうかということになり20日に「バラゴン」「サンダ」21日に「バラン」「ラドン」と分散して鑑賞することに成功。

日帰りだと徳島を朝7時前後には出発しないと上映開始(10時)に間に合わなかっただろうし、そこから一気に4本も見たら終わる頃にはフラフラになっていたことだろう(~Q~;)(たぶん京都のオールナイト参戦以上にキツかったはず)結果的に二日には分けたのは肉体疲労を考えるとちょうど良かった。

そんなわけで感想が長くなると思うので(__;)なるべく分割して書くようにするが、まずは初日の話である。

7/20(日) 14:00~「フランケンシュタイン対地底怪獣(バラゴン)」


ここの美術館は今まで何度か来たことがあるがホールへの入場は初めてだった。どんな感じかと思っていたけど収容人員は約300人程度で席はゆったりと余裕を持って設置されている。映画だけでは無く舞台の上演等も同ホールで開催されることがあるせいかスクリーン前の演壇は面積も広く、奥行きもあるため最前列に座っても窮屈さがあまりない。

そのうえそのスクリーンサイズがそうとうな大きさで、地元のシネコンや京都みなみ会館等と比べても圧倒的な大画面を誇っていたのにはたいへん驚いた。今回は両日とも35ミリの映写機によるフィルムでの上映ではあったけど、プリントの状態は「バラン」以外はとてもキレイなもので画面に映る傷も東宝マークからオープニング、そしてラスト近く意外は目立って気になる箇所はなかった。音響だけは少し余分なディレイでもかかっていたのか、若干台詞が聞き取りにくいところはあったけれども鑑賞環境としては申し分のないものだったと思っている。そして来場者はぱっとみ100人前後と、予想よりはたくさんの方が来ていたようだ(一目で「スキモノ」とわかる方々も何人かおられたなあ(ーー;)←向こうの人もこっち見てそう思ったでしょうが(^_^;))
IMG_0149.jpg  IMG_0150.jpg

この日は午後からの参戦だったので一発目は「バラゴン」から。半年くらい前にBS日専CHでオンエアされているのを見ているが、この超・大画面で見るのとそれはまったくワケが違うのだ(毎度のことながら没頭度がとんでもなくあるわけで、その集中力はテレビ鑑賞時の比では無い)

終戦間際に不死身の生命体の素とされるフランケンシュタイン(本作、そして次の「サンダ対ガイラ」ではメアリー・シェリーの原作とは遊離した怪物的イメージの象徴としてこの言葉が使用されている)の心臓がドイツから広島へ運ばれ、原爆投下とともにその存在が不明となりそのまま現代(劇中では昭和35年~40年)に話が繋がっていくというのはその後の無茶な話を「然もありなん」と思わせる映画的説得力の種まきとなっていて、フリとしては実に巧妙だったと思うのである。

この怪奇ムード満点の序盤から謎の浮浪児が発見され彼の正体がどうやらその心臓から生まれた特殊な生き物であるという結論になり、半ば実験材料として収監されるあたりには彼に対する同情心がこちらにも芽生えてくるのだった(彼の世話をして常に擁護しつづけた季子(水野久美)と同じ目線に立ってる感覚)

その後明らかな人為的ミスによりフランケンシュタインに逃げられてしまい、中盤からはけっこう脈絡無く(^_^;)出現した地底怪獣と彼が対決するという、いつもの東宝怪獣映画へと話は流れていく。そしてこれ以降ドラマとしては平板な展開に終始してかなり退屈なものになってしまうのだがそこが勿体ないというか何というか。

人ではない「悪意のない怪物」として誕生し貴重な研究対象として囲われているウチは大事にされていたのに、手に負えなくなると「抹殺してしまえ」となるのは最早人間側のエゴでしか無く、それに対し主演の科学者役である三人が三者三様の考えを持っていて画一的ではないのが映画として旨く機能していたと思うのだが(「ヤツを殺してその指一本でもあれば研究に事足りる」というリアリストの川地(高島忠夫)、恋人でもある季子に同調してフランケンシュタインを守ろうとしたのに結局最後は「死んだ方が良い、彼は所詮怪物だ」と言い放つボーエン博士(ニック・アダムス)等々←どこかで季子とフランケンシュタインに対する嫉妬のようなモノもあったのでは思わせるところがないわけでも無いかなと)それが中盤以降とても薄味になってしまったように感じるのである。

見ていて思ったのはタイトルがこれだから仕方ないとは言うものの、実はこの映画ってバラゴンが出ない方がもっと深くて良い作品になったんじゃないのかなと。それは監督である本多猪四郎も自著(※1)の中で「話が二つに分裂して安直になっちゃったからね」と残念がっておられたが、これをもしかつての変形人間シリーズの枠でフランケンシュタインの物語として単独で作られていたなら、或いはとんでもない傑作が世に出ていた可能性もあったのかもしれない。そういう意味ではホントに惜しい題材だったなとも思えたのだった。

ただこれはあくまでも単体の"映画"として見たときの感想であって"特撮怪獣映画"として見た場合また話は違ってくるのである(どちらを主にして論じるかというのはこのジャンルだと難しいのだが「ゴジラ(54)」のようにそれ(本編+特撮)がバランス良く成り立つケースは実はそんにないのだよ)本作を特撮面だけで捉えたならばバラゴン(上じゃ↑「いない方が良い」とは書いたけど(^_^;)怪獣としての魅力は十二分にあるのだ)とフランケンシュタインのサイズ設定を20メートルに止めたことにより通常の怪獣映画より縮尺の大きい精巧なミニチュアを作らねばならず、そのせいで不思議なリアリティを生んでいてたことがまず新鮮だったこと。さらに怪獣同士の格闘がプロレスで喩えるとゴジラ・モスラがヘビー級であったのに対しこちらはジュニアヘビー級の動きであったこと、これは双方の動きに相当なスピード感があったと言うことでもある。この点については映像面でかなりのインパクトがあったと思っている。

結局そういう別々の魅力が個々に存在し、それらが最後まで噛み合うことなく終わってしまった映画だったのかなというのがこの日の大枠での感想だけど、とてつもなく印象的な異色作だったというのも間違いのないところ。

あと蛇足ながら最後に大ダコが現れ、そこでこのフィルムが海外版であることを理解したが初見と思しき隣席の方がぽつりと「え?(@_@;)ここでこのタイミングでタコ出るの??」と呟いておられたのは可笑しかった(^_^;)真っ当な一般層の方であれば唐突感は凄くあっただろうなと思ったなあ・・・

と、「フラバラ」だけでこんなに長くなると思ってなかったので( ̄。 ̄;)いったん終了。次以降はもう少し短く纏めよう。

(※1・・・本多猪四郎 著「ゴジラとわが映画人生」より)
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北極生まれと履歴書には書いてあるよ

-新作「GODZILLA」いよいよ来週公開予定

※7/25迄のゴジラ関連情報※

今節放送された物の中では7/16のBSプレミアム「イノさんのトランク~黒澤明と本多猪四郎 知られざる絆~」に感動した!男同士の友情ってスバラシイ!!と番組を見ながらひとり感涙していたよ(T^T)(再放送番組だけど二年前の本放送は見逃していたのだ)本多監督の奥さんが書いた「ゴジラのトランク」という本をベースに作られた内容だそうだが本の方も未見だったので余計にええ話やと思ったなあ(さっそく購入リストに追加。そして本記事のゴジラ話は今回ここまで(^_^;))

IMG_0112.jpgと、言うわけで先月注文していた北米版プルーレイソフト「ガメラ:アルティメットコレクションVol.1」が今月に入りよ~やく届いた。

以前別の北米版ソフトを買ったときもこれくらい(二週間程度)はかかったはずだけど、急いでいたわけでは無かったのでそれは良いのだが毎回宛名を微妙に間違えているのはどうなんだろうとは思ったなあ。

いつぞやは「○○」と敬称なしで呼び捨てに書かれていたし(ーー;)今回は名前の最後の1文字だけが文字化けして判別不能になっていたし(小学校低学年でも書ける画数少なくて簡単な字なのだが・・・)

ともかくやってきたのはこんなパッケージ。価格は日々変動があるようなので何時が買い時かはわからんのだけど、僕が発注したときは送料込みで1462円だった。まあこの値段で映画本編が四本も入ってるなら到着まで20日近く待たされようと名前をミスプリされようとも文句は言えんな( ̄。 ̄;)

そんなわけですぐその日の夜に念願叶ってまずは「大怪獣決闘ガメラ対バルゴン」を鑑賞(これで先月不覚を取って参加できなかった京都みなみ会館の【大怪獣大特撮大全集】(「バルゴン」「大魔神逆襲」の二本立て)を補完できたわ)過去何度も見ている映画のハズだがこの20年くらいはちゃんと見た記憶が無く、細かいところは殆ど憶えていなかった。戦時下ニューギニアに密かに隠した財宝を掘り返すため、欲に駆られた男達が現地に赴くというのが導入部のストーリー。主役の本郷功次郞はこの計画の立案者でもある兄に誘われ、脱サラして起業するための資金がほしくて参加するというなかなか生臭い話となっている(ーー;)

結果としては現地で見つけて日本に持ち帰った「宝石」が実は怪獣の卵だったということになり、彼らのせいで孵化し巨大化した怪獣・バルゴンのため街が大変な災害を被る展開になっていくのは天罰的欲望のしっぺ返しとして実に分かり易い流れでもあった。

八作ある昭和ガメラシリーズで本作だけが異質な印象を与えるのは、他の作品のように明らかな子供向け作品ではない、そうした強欲な人間ばかりを前面に立てたドロドロ劇をアタマから最後まで見せ続けたところにあったのだろう(じっさい子供は一人も登場せず)

IMG_0111.jpgまた特撮面では前作「大怪獣ガメラ」を遙かに凌ぐ予算を投入され、こちらもシリーズ中最大規模の仕掛けが導入されている(大映としてはこれが大作扱いとなったために大ベテランの田中重雄が監督に起用され、他のガメラ作品では全作演出を担当した湯浅憲明は特撮のみの演出にシフト)組まれたセット等の広さも見ていると相当な大きさであることがよくわかるし、バルゴンに破壊されるポートタワーや大阪城、そして宇宙から帰還したガメラに急襲される黒部ダムのスケール感はかなりのもの。

それで見ていてほおぉ~と思うのはガメラとバルゴンの戦い方がゴジラシリーズのようなプロレス的な動きではない、何処までも動物的な動きをしているのに感心するのである。たとえば二匹が対峙している場面でもすぐには絡まずある程度距離を取りながらじわじわと間隔を詰め、バルゴンが不意にジャンプして飛びかかりガメラをひっくり返したかと思えば不利な体勢からガメラがツメでバルゴンの顔面を突き刺し真っ青な鮮血(これ言葉として合ってるのかな?)が吹き出すと言った生々しい攻防が着ぐるみ同士の擬闘とは思えない緊張感を生んでいたと思うのである。

IMG_0139.jpg前作「大怪獣ガメラ」がそれほど特徴のないゴジラの二番煎じ企画(こちらは今回見直しても正直それほど面白いとは思えなかった)であったことを思うとこの「バルゴン」は主役であるガメラの設定を旨く使った出色の傑作続編(「1」より「2」の方が面白いという希有なパターンの)怪獣映画だったのではないだろうか(まあ敢えて無粋な事も書いてしまうと(^_^;)熱帯雨林のニューギニア生まれなのに冷凍光線吐いて水に弱いというバルゴンの設定がムチャクチャやなっていうのもあるけど(ーー;)それからやはり現地に登場する所謂"日本土人"の皆さんには無理強い感アリアリ)

あとはこのソフトそのもののことを書くと、特典映像等は一切入っておらず(予告編も未収録)本編のみ(「大怪獣ガメラ」「バルゴン」「大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス」「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」)画質は僕の見立てだと全然問題なくキレイだと思えた。音はDolby Digital 2.0chとなっているけどそこはよくわからない。そして例の如く英語字幕は出るがプレーヤー側の設定でOn/Off可能。しつこいようだが価格を考えるとあまりにもお買い得なソフトだと言える(左上写真は初期メニュー画面)

でねー、人間というのは弱いものだよと芹沢博士に言われたわけではないが( ̄。 ̄;)ついつい続きが見たくなりVol.2も注文してしまったのでありますよ(価格は1とほぼ一緒で送料込み1500円弱)こちらも現在海超え山超えこちらに向かっているところ。これでガメラシリーズは昭和平成すべてコンプリートしたことになるが(あ、「小さな勇者たち~ガメラ~」を忘れていた・・・)すべて北米版なのはご愛敬。


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むかし柳家金語楼、少し前は宮沢喜一、今は鈴木明子??

-新作「GODZILLA」公開までもう僅か-

※7/25迄のゴジラ関連情報※

それで上記オンエア情報には入れ損なっていたのだがNHKの「名曲アルバム」という5分ほどの番組でもゴジラのテーマ曲が流されるそうである。これは地上波の総合とEテレであと数回放送予定あり。それから本記事のタイトルは「ビッグコミックゴジラ増刊」の表紙に登場している某怪獣王ご子息に「似ている」と言われた方々であります。

IMG_0140.jpgさて前回に記事をアップしてから約二週間程度になるが、その間自分で買ったゴジラ物件(?)は本が二冊ほど。一冊は「ビッグコミックオリジナルゴジラ増刊号」、もう一冊は「Pen」ゴジラ特集号

どちらもさらっと読めてなかなか楽しかった。

「Pen」の方は以前ウルトラマンの特集号というのを出していたこともあったが、あのときは大して読むところもなく二度ほど目を通してから捨ててしまったのだけど(__;)今回はカラーページを大きく取ってレイアウトも見易く、そこに掲載された文章も評論の類ではなく時代ごとの変遷を客観的にデータ化して並べた記事が多く、一般雑誌のゴジラ特集としてはけっこう読み応えがあったと思っている。

ビッグコミックの方は昔宝島出版から出された「ゴジラComic」を彷彿させるような内容で、各作家のゴジラ観が垣間見えるのは面白かった。僕が気に入ったのは声出して笑った唐沢なをき作「がんばれぼくらのメガロゴジ」と、みょーな味わいが後に残る花輪和一作「ゴジラの国」の二本。

あと執筆陣の一人である浦沢直樹はBS日本映画専門チャンネルで7/19から放送される「THE☆BEST/ゴジラ総選挙」にリコメンダーの一人として出演する(彼がプレゼンするのは「モスラ対ゴジラ」)ので、漫画の方を読んでからこの番組を見るのも一興かもしれない。

そしてこの間放送されたものの大まかな感想も書いてみる。

「ザ・プレミアム・ゴジラの大逆襲~おまえは何者なのか~」・・・NHKらしくいちいち思想的なイメージの決めつけや押し付けのあるような内容だったら鬱陶しいなあと心配していたが、雑誌「Pen」の特集記事と同様実にフラットで時代ごとの作品を追いかけつつ、その時その時のゴジラに影響を及ぼした世相がどんな物であったのかというのを丁寧に紹介し、関係者(また今は業界関係者となっている当時の観客)の証言を拾いながら一緒にゴジラそのものを検証しましょうという番組だったのでちょっと安心した。

番組中で大森一樹監督が「ワシけっこう時代先取りしてましたやろ」と遠回しに自慢話(「メルトダウン」なんて言葉をあの頃使ったのは私だけでっせ~みたいな)を展開しているのはウケてしまったが(^◇^;)この人も還暦過ぎて発言がジジイ化してきたと言うことなのかも。

「音で怪獣を描いた男~ゴジラVS伊福部昭~」・・・伊福部昭が「ゴジラ」に拘わった前後の話を再現ドラマを交えつつ、番組ホストの俳優・佐野史郎が実際の伊福部邸で家族の人にインタビューをしに行ったりする手の込んだドキュメンタリー。再現ドラマでは円谷英二の役を平成怪獣映画の常連・蛍雪次郎が演じていて、おー、なんて見事なキャスティングと唸ってしまった。

それで僕はこれを見るまで知らなかったのだけど、伊福部先生のお墓が鳥取県にあるというのは初耳だった(生まれた北海道にお墓もあるとずっと思ってたよ)なんでも先生の本家は鳥取に本籍があるそうで、今は同県の宇部神社と言うところにお骨が納められているとか。小さい話だけど鳥取で生まれた僕(ちゅーても住んでいたのはたったの4年だけど)としては一気に同胞意識の湧く嬉しい事実でもあった。

このふたつの番組はどっちも興味深い内容で見るところもいっぱいあったから迷わずBlu-rayに残している。もし地上波で放送が決まったら直ぐにここでも告知しようと思っているが、そのときは是非いろんな人に見てもらいたい(伊福部昭の方は7/27にBSプレミアムで再放送あり

そして8日には「ゴジラ六〇周年記念デジタルリマスター版」の放送も見たけど、先月映画館の大画面で鑑賞したばかりなので残念ながら感動のレベルはそこまでじゃなかった(ーー;) しかし録画した物を後からと言う形ではなく、やはりオンエア中のものをリアルタイムで最後まで見てしまったのは作品の持つ力強さに引っ張られてのこと。

テレビの画面で完全レストアされた同作を見たのは初めてだが、確かに今まで見たどの版の「ゴジラ」より画面はクリアになっている。しかし劇場で見たときより輝度が上がっているせいなのか白と黒のコントラストにちょっとばらつきを感じて、若干画が粗くなっていたような気もしたなあ。おそらくこのマスターがそのままBlu-rayソフトとなって発売されると思うので、またその時に比べてみようかとは思うが(ちなみに僕自身は買わないので(^◇^;)買った人に話を聞いてみたい)

それから注文済みの物としては「別冊映画秘宝・初代ゴジラ研究読本」があるけど、発売日が7/24なので到着予定は月末。濃い内容になっているのはもう間違いないので(ーー;)これも楽しみに待っているところである。

こうして台風一過、ゴジラの夏はまだまだ続いていく・・・


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