じつはそうですねん

タイトルは大木こだま・ひびきがまだ「こだま・ひかり」だった頃のギャグ(「お笑いスター誕生!」をこのギャグで勝ち抜いたのが個人的には懐かしい)

さて、超・メジャーなのに実は未見という映画は案外あるものだが、今夜見た「狼よさらば」も自分にとっては正にそんな一本だった。映画通ぶっていてもこの辺を見てないあたりワシも全然たいしたことはないと猛省せねば(__;)

おなじみチャールズ・ブロンソン(ワシにとっては「マンダム」のヒゲの人という印象が一番強い)の代表作にしてシリーズ化もされた傑作アクションだが、改めて見てみると思っていたより緩やかに物語は進行していく。街のチンピラに妻を殺され娘を再起不能にされ、ひたすら復讐のみに生きる男の話と聞いていたのできっとセガール映画のようなドンパチばかりが続く展開なのかと勝手に思いこんでいたら、まったくもってそうではなかった。

ブロンソンは傍目には激高することもなく常軌を逸するような人にも見えず「その後」の日々の生活を淡々と続けながら、静かに静かにリベンジャーと化し夜の街で悪人狩りを始める。このへん劇中でブロンソンの普通の日常を見せながら(たぶん昨今の映画ならそのあたり一切場面としてなかっただろう)封じ込められていた己のDNAに刻まれた狩人の血を全身に滾らせていく流れなんて言うのは、見ているこちらにとって実に自然に受け入れられてしまう、驚くほど説得力のある芝居だったと思うのである(同様に抑え気味の演出がよりリアル感をアップ)

しかも彼にとっての復讐は個人ではなく、悪を生み出す続けるニューヨークの夜そのものだったというのがあまりにも格好良くてたまらない。その”かっこつけぶり”は並の役者ならきっと嘘くさく見えてしまうところだが、コレはブロンソンだからこそ成立してしまう、そういう希有な作品だったのだろうと遅まきながら感心した次第である。おそらく見た人なら皆が面白いと思うであろう、間違いない傑作の1本だ。


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