大怪獣京都に現る

TS3Q0360.jpgさる12/10の土曜日、京都みなみ会館というところで開催された「京都怪獣映画祭ナイト」へ行ってきた。これはこちらでリンクさせて頂いているフクロムシさんのブログ「フクロムシ&コブクロムシ怪獣なんでも研究所」のエントリー記事を読んで知ったイベントなのだが、紆余曲折の末単独での潜入と相成ったのだった。私の当日行動については本館ブログ参照として、以下に劇場内で見てきたことを時系列で報告する。

・12月10日(土) 21時 開場

劇場前にはすでにたくさんの人たちが集っていたが、前売りの整理番号順に並ばせてもらえたので混乱・混雑は派生せず。キャパ165の席で八割方は埋まっていたような感じ 。

映画館の雰囲気は昭和の映画館の風情が強く、徳島県人なら東新町にあった東宝シネマやピカデリーなんかを思い出すのではないか。席も指定などではなく座りたいところに座れる自由席パターン(やっぱり映画館はこのシステムがいいなあ)

僕は一番後ろの左端に座り、仮に途中で睡魔に負けていびきをかいても(^◇^;)他の人の邪魔にならないポジションに陣取っていた。この位置でもスクリーンを小さいと感じることはなかったし、トイレや買い出しに行くのもここなら動きやすいというのもあったのだ。今思い出すと7年前に高松であった「さよなら高松東宝・おとなのチャンピオン祭り」の時も確か同じような席に座っていたな・・・

・21時30分 俳優 久保明トークショー開始

TS3Q0348.jpg


メンバーは司会が怪談作家の木原浩勝さんで(写真左端)久保明さんのお話しを(写真中央)ゲストのミュージシャン・福田裕彦さん(写真右端)交えクロストークで行う。福田さんはかなりな怪獣ファンらしく、お相手が久保さんと言うことでマタンゴのフィギィアを持ったまま(?)このトークショーに臨んでいた。

久保さんは生で見たのは初めてだったけど、なんか映画の中の人がそのまま年齢を重ねたという感じ(体型や髪型もさほど変わっておらず)ひじょうに上品でソフトな口調はこちらのイメージ通りの役者さんで、もうなんかそれを見れただけでも今日は来た値打ちあったんちゃうかと思ってしまったよ。

トークの内容としては殆ど福田さんのトラウマ映画だったという「マタンゴ」の話が占めていたのだが、久保さんご本人も印象的な映画だと仰っていたし(しかし今日の上映ラインナップに「マタンゴ」は入ってない(^_^;))ほか初めて聞いたネタだと「怪獣大戦争」のときにニック・アダムスから私服をたくさんもらったというエピソードがちょっと微笑ましい話だなと。

あとは最近になって昔の役者仲間と話をするときに、当時は怪獣映画なんてキワモノと思われていたけど、今となっては世界中でいろんなイベントに呼ばれたりするんだからホントにやっていて良かったよなと言うのがよく話題に出るとか、ファンの立場からしたら嬉しい話も聞かせてもらえたのだった。
TS3Q0351.jpg
1時間ほどでトークショーは終了し、次の福田さんのライブに備え舞台のセッティングが必要なため客もここで一旦退場。

このあとは待ち時間を利用してロビーで久保さんのサイン会が開催された。久保さんゆかりのもの(家から持ってきたDVDであるとか当日劇場で買ったブロマイドであるとか)を持っている人は100人まで参加できるというもの(右写真中央ロマンスグレーの紳士が久保明さん。ちなみに左端に写っているお嬢さんはみなみ会館の館長・今井芳さんずいぶん若いひとなので驚いた)

僕は普段から有名人のサイン等をほしいと思わない人なので、すぐ近くでその様子をじっくり見させてもらうことにしたのだが、久保さんはファンひとりひとりにじっくり言葉をかけては何度も握手をし、写真撮影も完璧な笑顔を作って応対しておられた。

その姿はこれを仕事でこなしているのではなく、こういう集いを本当に嬉しい/楽しいと思われているのがこちらに伝わる実に好感溢れる態度だと僕はおおいに感心してしまったのだった(もしあれが演技ならそれはそれで凄いけどねー(^◇^;))

サイン会も滞りなく終了し、ここで久保さんは退場。去り際も往年の青春スターらしく爽やかなフェードアウト。ロビーに集まった推定平均年齢40歳以上(あるいはもっと上かも・・・)のファンたちから盛大な拍手で見送られ、地球の危機を何度も救ったヒーロー(トークショーで木原さんがそう紹介していた)はここで京都みなみ会館を去ったのである

そしてトイレ休憩を挟み再び館内に入場。僕は今夜の自席(最初に入ったときに「席をキープするための番号入りの帯」まで配布されていたので誰かに座られることもなく)に戻った。

・23時 福田裕彦 大特撮LIVE

実は今回ここへ来るまで福田氏のことはよく知らなくて、あらためてプロフィールを調べてみたらチャラそうな見た目(^◇^;)とは裏腹にかなりの大物ミュージシャンであったことが判明。※詳しい紹介はこちら。

舞台にシンセサイザーを二台持込み、福田さん一人でトークと演奏の2本立てという構成なのだがこれがなかなかよくできていて、直前のトークショーでは久保さんに遠慮でもしていたのか、それほど割って入って口を挟んだりしなかったのに、ここでの一人語りは実に達者な喋りを披露していたのだ。とくに浜田省吾はじめ色んなミュージシャンたちと仕事をしてきた中、怪獣ファンとして今ようやく特撮映画の劇伴に参加できるという事に心から喜びを感じているという話には少し感動した。
PAP_0001.jpg


今回の演奏曲は主に「ギララの逆襲」(作曲のギャラがトータルで80万円という信じられない安さだったと嘆いておられたが(^0^;))「ウルトラゾーン」「電人ザボーガー」と言った中からチョイス。やはりなんと言っても宮内国朗のスコアをそのまま再演奏した「ウルトラゾーン」のBGMが最高。大音響で聞いた「鳥を見た」のテーマなんかほんとにジーンと来ましたわ(T_T)

そんな楽しい時間もあっという間に過ぎ去り、日付が変わって少しした頃このコーナーも終了。福田さんはこの後の映画を見てから帰ると言っていたが果たしてどうだったのか・・・

・12月11日(日) 1時 「怪獣大戦争」上映

今までトータルで何回見たかなあ・・・そんなスミすらスミまでわかりきった映画ばかりを今から三本見るのだが(__;)この上映の順番は間違いなく正解だった。一発目の「怪獣大戦争マーチ」が館内に鳴り響いた瞬間、そんな邪なキモチなど一瞬で吹き飛んでしまい、うむむー(__;)来てヨカッタナアと目が釘付けになってしまったのだから特撮ファンに対してその効果たるや推して知るべしである。まあこうやって全編を通しで見る事はここ何年もなかったというのもあったけど、やっぱりストーリーは超・簡単で超・単純。ゴジラとラドンの動きがなんだかかわいいのもご愛敬という(^_^;)楽しい楽しい90分に眠いとかしんどいとかいう言葉は浮かばなくなってしまっていたのだ。

そして数時間前まで我々の直ぐ目の前にいた久保明さんがスクリーンの中に再登場されたのも実に不思議な感じがして、ちょっとした時空トリップ現象みたいな感覚もあったのが面白かった。あらためて細部を見ていくとX星人の円盤の浮遊感がめっちゃリアルに作り込まれていたり、宇宙局のセットがそうとうな面積である事を連想させるような驚くほどの立体感(奥行きの深さ)を感じさせているところであるとか、今更ながら思い知る全然古臭くなってない特撮の凄みというのかな、そういう物も大スクリーンだからこそ伝わるのだろうと感じた次第である。

・3時 「大魔神」上映

本編上映前に特典映像で「大魔神」シリーズのカメラマンを勤めた森田富士郎さんのインタビューが流された。なんでも「大魔神」はブルーバックシステムの使用ありきで生まれた企画だそうで、まず技術の運用が先に立った上でのスタートだったということらしい。このビデオは10分くらいのものだったが、大映京都の撮影所がいかに凄い規模の物だったのかというのがよく伝わるお話になっていて興味深い(監督に安田公義さんが選ばれたのは「この映画は絵コンテかける人じゃないと勤まらない」という理由からだそうで)

そしてその京都で作られた「大魔神」を京都の劇場で見るというこの贅沢(__;)一本目の「怪獣大戦争」がご陽気なお気楽怪獣ムービーだったのに対し、こちらは重厚な特撮時代劇というこの流れも良く考えられた順番だろう。

でもコレもたぶん20回くらいは見ているぞ・・・で、そんなこともあってか実は今回眠くなるなら時間帯考えるとココじゃないのかと一番心配していたのだ。ところがなぜかまったく眠くならずに(^0^;)むしろ物語に没頭してしまったのだから自分でも意外だった。やっぱり特撮云々の前に時代劇としての脚本(台詞)がしっかりしているのと、善悪のキャラ分けが徹底されているのが良いのだろうな。約21度目の鑑賞(^_^;)にして今まででいちばん大館一派に怒りが湧いてしまったからね。これもゃっぱり大画面大音響効果と言えるかも。

そしてこちらも今更的な話だけど、ほんとにこの「大魔神」という映画はいろんな面で良くできた作品だった。先に書いた時代劇としての痛快娯楽度、民話的伝奇ものとしての怖さ・怪しさ、魔神という怪獣以上の怪獣的魅力等々、どこを切っても意味のないシーンなど皆無だというのを今になって実感した思いがする。枕詞に「特撮」と付かなくとも間違いなく日本映画の傑作って胸張って言える作品であると断言したい。

・4時50分 「大怪獣空中戦・ガメラ対ギャオス」上映

いよいよファイナルプログラム。これが始まる前係の方がマイクで「これで最後です!みなさん頑張りましょう!」とハッパを(?)かけていたのがなぜか可笑しかった(^.^) とはいえ、さすがにこのあたりで寝ている人たちもちらほらと。僕から少し離れたところにいた右側席の兄ちゃんなんかもう思いっきりイビキかいて熟睡中だったし(-。_)。。o〇 

しかし正直僕も先の「大魔神」で燃え尽きた感があったのか、「ギャオス」のタイトルバックあたりから少しずつ意識が薄れてきたのだった(-_-)゜zzz… ふっ、と気がついては山の中でギャオス登場。ふっ、と気がついてはもう第2ラウンド、みたいな感じでハッキリ言って起きていたのは20分くらいしかなかったのではないかなあ。一番見たかった車が超音波メスで真っ二つにされるシーンなんかいつの間にやら終わってたし。

何度目かの「ふっ」のときに画面は「ギャオスの断末魔です!」になっており、あらもう終わりですやんと(^_^;)ここで最後くらいはきっちり起きておこうとエンディングに響き渡る「ガメラの歌」(「ガメラマーチ」じゃない♪ほっきょくうまーれの、おおきなからだー♪の方ね)を耳にしてすべての上映が終了。

111211_1637~01ふたたび現れた木原さん(確か僕のすぐ後ろでずっと立ったまま映画見ていた。あれは眠気をふせぐためかも・・)が締めの挨拶に登場。今この人は東京在住なのだが、怪獣絡みのイベントなら交通費のみですぐ駆けつけますよと(^0^;)言ってたけど、気持ち的には我々お客も同様。僕の住む近隣(車で5時間圏内程度限定)でこんなイベントが今度いつあるのかはわからないが、もしあるのならやはり何をおいても駆けつけることだろう。来る前まではなんかこんなんも今更なあ・・・みたいな冷めた気持ちも若干あったのだけど、劇場を出る頃にはやはり自分は特撮怪獣映画が好きなのだというのを今になって再自覚したというか、再認識した夜でもあったなという想いで一杯になっていたのだった。

で、時計を見れば午前6時20分。今から帰るのがしんどい(__;) まだ夜も明けてないし・・・そうそう、最後に前売り購入者の特典でこのような←物がもらえた。僕はこういうのは苦手なので誰かのお土産にするつもりだが、これに自分で色塗れる人はほんまに凄いなと思ますわ。

そんなわけで(^_^;)総括すればこの0泊2日全行程22時間の弾丸ツアーは「疲れたけど楽しかった!」の一言で言い切れるシアワセな大・イベントだった。

一緒に夜を明かした名前も知らない怪獣映画仲間の皆さん、本当にお疲れ様でした。またどこかでお会いしましょう!!


※劇場ロビーに飾られていたフィギィア関連
TS3Q0352.jpg 
関連記事

2 Comments

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2011/12/28 (Wed) 12:35 | REPLY |   

しろくろShow  

Re: タイトルなし

>horidashidogu 様

ご丁寧にありがとうございます。

そちらのブログのきれいなレイアウトを拝見して自分の配色センスのなさを嘆いてしまいました(×_×)
ちょくちょく覗きに行かせていただきますので今後とも宜しくお願いいたします<(_ _)>

2011/12/29 (Thu) 11:08 | REPLY |   

Leave a comment

1 Trackbacks

この記事へのトラックバック
  •  ガメラ:京都特撮映画祭NIGHT関連情報 2011/12/13
  •  本項は、12月10日(土)、「京都みなみ会館」において開催されました、 「キャスト」&「レジンシェフとうけけ団」主催の「京都特撮映画祭NIGHT」の関連情報です。 トークショー&シンセサイザーライブと怪獣映画3編のオールナイト上映会などを組み合わせた本イベントは?...
  • 2011.12.15 (Thu) 14:59 | ガメラ医師のBlog