You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりと綴るブログ

Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

初夏になってゆうばりの回顧その2

「その1」からこんなに間が開いたのは連休中遊び呆けていたからではなく(__;)私のパソコンが壊れて、その入替等に時間がかかっていたからなのだが、ようやくそれも落ち着き夕べから通常モードに復帰したところなのである。いろいろ書きたいことが溜まっているので(~Q~;)少しずつ処理していかねばイカンが、ともかく今回はゆうばりの感想続きを書く。

「大阪外道」・・・おそらくだけど出演者のほとんどはスタッフの知人友人親族関連ではないかと思うのだが、完全なる素人芝居をネイティブな大阪弁が見事にフォローして逆にリアリティを作り出すことに成功している。いろんな方言あれどここまで耳障りの良いイントネーションは大阪弁が最高と実感できる映画だ。チンピラの恫喝場面が本物臭強くて時々びびりそうになりながら(^_^;)見てしまった。西日本の人間ならきっと面白いと思えることだろう。

「ポーラサークル?未知なるどアホウオムニバス」・・・ どアホウと謳っている割にはその肝心なアホ度の弾け方が弱い。オムニバスという形式は好きだけど並んでいる作品のコントラストがはっきりしないのでどれも似たり寄ったりの感じがしてその意味でも物足りなさがあり。

「こっぴどい猫」 ・・・どうしてこの話が130分も必要かねー。もう途中から眠いしたるいしでよく最後まで見られたなと自分を褒めてやりたくなったよ(__;)たぶんこのラインナップでは個人的ワーストの1,2に入るな。

「先生を流産させる会」 ・・・刺激的なタイトルでネタとしてもあんまり好きなテーマじゃないなって思ったけど、先入観抜きにして本編見たらこれだけ「悪意」がストレートに観客に伝わるのはある種凄いことではないかとも思ってしまった。それだけこの女の子たちの言動がこちらに余計なことを考えさせず、ただホントにそこで傍観しているが如くイライラさせられてしまうというのは本当に大したものだなと。正直そんなに何回も見たいような類の作品ではないが、完成度としてはかなりのものがあると僕は思う。

「もしかしたらバイバイ! 」・・・劇中での会話センスが抜群でそこだけは面白いのだけど、結局何をどうしたいのかわかりにくい映画でちょっと判断に困る作品。普通この手合いの映画は途中で飽きてしまうことが多いが、役者が良くて助かってる部分もあるかもだな。

「SHINDA GAIJINII:SHINDA GAIDEN」 ・・・導入部旨いが中身は至って平凡。たぶん5回見ても印象には残らないという気がする。全体としては良くできて纏まってるけどそれがかえって印象の薄さとなっているのかも。

「人喰いメイドと殺人ナース」・・・なんと!これだけe2で未放送という不公平。油断してたから青スカパーでも録画スルーしてしまったよ。すごい見たかったのにもったいないわあ(×_×)誰か見た人感想教えてー。

・・・と、いうことで一通り見てまわったが、やはり今回の私的ベストムービーは「くそガキの告白」で、これに勝るものは他になかった。

公式サイト

kusogaki500.jpgこの映画の何が良かったかをごくごくかいつまんで書くと(__;)とにかく作り手側の想いや気持ちがすべて主役の言動を通して画面越しにダイレクトでこちらへ届いてくるところにあった。

そこにはひたすら「何のために映画を撮るんだ!」「主演女優を好きになれなきゃ本気で映画なんか撮れないよ!」と言ったあまりにも切なく生々しい心の叫びが臆面もなくびんびんと伝わってくるのである(こういうのは一度でも自主映画に関わったことある人ならみんな共感できる部分ではないかなあ)

完成度という点では他のラインナップにあった作品群に何本も上回るものがあったし、カットしてもいいような場面もかなりあるけど(ミステリースポットの絡みは特に無くても良かったような気もする)映画の善し悪しは技術だけじゃないんだって言うのを久しぶりに思い出せた映画でもあったかな。

たとえばヒロインの田代さやかなんて、僕はグラビア系も好きな人だから(__;)以前から名前も存在も知ってはいたが、正直それほど魅力のある子だとは思えなかったのに(B級とC級の間くらいのタレントさんかな的印象)この映画の中ではびっくりするくらい無邪気に可愛く、そしてミステリアス且つ色っぽくと百花繚乱入り乱れるが如く魅力の引き出しを開け続けながら撮られていて、映画を見終わる頃には軽くこの子のことを好きになりかかっている自分に驚いてしまうほどなのである。

僕のような一見の客にここまで感じさせるような表現を演出しようとすれば、とことん真摯に女優さんに惚れ込まなければ絶対不可能な仕事だと思うし(勝手な想像だけど、撮影中おそらく監督は田代さやかのことが本気で好きだったと思いますわ)主演の今野に対しても(彼の芸人としてのバックボーンが旨さとなって出ていた部分はあったにせよ)監督の分身として心底感情移入しなければあれだけの緊張感と刹那な生々しさは絶対生まれなかっただろうと感じるのだ(この映画においてはもはや”憑依”と言ってもいいレベルだろう(__;))

そういう思い込みというか情念というのか、それを本気度120パーセントで滾り続けた作品がこの「くそガキの告白」だったのではないかと自分なりにそういう解釈をしている。見ようによっては恥ずかしくなりそうな、まるで監督が俺の肛門を見ろ!と言って内蔵まで開帳しているかのようなそんな自分晒し全開の作品ではなかったかと、ちょっと上手にこの感想を伝えるのは難しいけど僕はこの映画見ただけで監督の鈴木太一氏が正直で信用に足る人物だとすら思えてしまっているのである(イイやつかどうかまでははわかんないけどね(__;))

よく私小説的部分がなければホントに人様に伝えたい映画など撮れないということを言う人もいるが、その理屈でいけばこの映画などそれ以外の何者でも無いと思えたし、今回のラインナップの中ではそれをもっとも濃厚に感じた作品でもあった。

あと蛇足的なことを書くと鈴木監督は今後AV方面にシフトしていくのも面白いのではないだろうか。こういう己の思い込みがエンタテイメントに昇華される映像的快楽を撮れてしまうセンスってなんとなく第二のカンパニー松尾監督のような存在になれる人じゃないのかなって思ってみたりもするのだが(この才能を生かす場所が今の日本映画界に果たしてあるのかなという気もして・・・)

映画の構成としたら前半は今野のダメ人間物語で始まって中盤からダメなヒロインの話になり、最後は監督自身の心情部分をパッケージしたかのようなボールが観客に向かって顔面に投げつけられるという(__;)ある意味強引で不器用な映画ではあるが、僕はこの作品を心底好きになることが出来てしまった。

たぶんそんなにいろんなところで公開されるような映画じゃないかもしれないが、ビデオスルーになったらまずは男子必見の作品であると、さほど役に立たない太鼓判を押させてもらいましょう。また劇場に行ける環境下にある人は是非率先して見に行ってみていただきたいものであります。

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Comments
Edit
しろくろさん、こんにちは。
観ていらっしゃいますね~!
私はもうここのところ、集中力が続かなくて映画観られずにいます。泣

なんだか更新されないな~と思ってたら、
PCの故障でしたか!
大変でしたね。
現代社会の脆い部分が顕著に・・・
って、賢いふりしてみたり。笑

またしろくろさんの文章読めて嬉しいでっす。
Edit
しろくろshow さんのレビューを拝見していたら、昔あった「エビゾリ巨匠天国」を思い出しました。
ゆうばりは、その番組を大掛かりにしたラインナップみたいな・・・
審査委員長は故・市川森一氏、アシスタントは現イチロー夫人でした。覚えていらっしゃいますか?

今回は「片腕マシンガール」のような物凄い作品はなかったようですね。
Editたっぷり楽しんでますね~!
1本1本に対するコメントが面白いので、読んでいると作品への興味も出てきますね。
Showさんイチオシの「くそガキ~」は機会があれば観てみたいと思います。
Edit皆様コメント感謝です<(_ _)>
>ユウさん

こんばんは、いらっしゃいませ(^^)

いやー、パソコンが使用不可だったのは実は丸三日ほどだったんですけど、更新のインターバル見たら10日も空いてましたね・・・

この間もいろんなものを見ているので、おっつけ少しずつ書いていくつもりです。


>シャオティエンさん

こんばんはー

「えび天」は僕の地方ではネットされてなかったんですよ。確かホラー作家の平山夢明氏がこの番組出身ですよね。「オールナイトフジ」(こちらも未ネット)と並んであの頃見たい番組の筆頭でした・・・


>楽珍劇場さん

いやいやどうも、お褒めいただき恐縮です。

「くそガキ」は四国では今のところ上映予定が無いみたいですが、もし機会あればぜひぜひ。

http://kuso-gaki.com/#gekijo
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