思てたんと違ーーーう!!

と、叫んだのは数年前のM-1グランプリで決勝に残れなかったときの笑い飯・西田だったけれども(退場間際に吐いた名セリフだったがこの日はどのネタよりこの一言が面白かった(__;))今回この映画を見た直後にまったく同じ事を言いたくなった「プロメテウス」のはなし。

なに?こんな映画だったの??と言うのが率直な感想だ。宣伝に「人類はどこから来たのか?」という枕詞が果てしなく引っ付いていたことといい、タイトルの「プロメテウス」というのがそもそもギリシャ神話に出てくる神の名前だったりすることといい、もうてっきりキリスト教的欧米の宗教観を事前勉強しなければイカンのではないかと(じゃないと理解できないんじゃないかと)心配していたくらいだったのに、見てみたら特に深みのない案外普通のSF映画だったような気がしてしょうがなかった。

そらハッキリ説明されてない「謎」なんてなんぼでもあったけど、どうやら続編があるらしいのでそれはそっち見てくれって事なんだろうし(そもそも「人類の起源」って映画始まって5分くらいでもう描写されてたんじゃないの??)前編とも言える本作は最後までちょっとピントのぼけた映画にも思えたなあ。

本編の中ではおそらく意図的に「エイリアン」一作目のシチュエーションやビジュアルを再現することにより、これが同シリーズのビギニングであることを指していると思われたが(なんでそのことをわざわざぼやかしたり、もっと宣伝でプッシュせんのか理解できなかったけど、タイトルに「エイリアン」と挟めない事情でもあったのかねー。タイトルデザインや細かいシークエンスでも「ほぼそのまま」っていうのがいっぱいあって、そこはけっこう楽しめる)一番気になったのはなんとも無粋な事をやりすぎたのではないかという点にあった。

たとえば「エイリアン」で謎とされていた未知の巨人生命体たちの正体をまったく夢のない(^_^;)描写・説明で片付けられてしまったこと、さらにはそこにあったエイリアンの原型がいかにしてあのような姿になったかというのをただの辻褄合わせのような形で見せてしまったこと等々「幽霊の正体見たり枯れ尾花」的なガッカリ種明かしを長々とやられてしまったことがひじょーに僕は残念なところだったと思っている。

あれらは謎のまんまだったからいろいろイマジネーションも膨らんだし元祖「エイリアン」に於いてはストーリーラインにも深く絡んで無かったこともあり、むしろあの惑星の神秘性をアップさせるのに絶大な効果も生んでいたと思うのだけど、今回の場合はそれが”ああいうこと”をしてしまってる関係で逆に安っぽさというかスケールの拡がりを感じられない気分を派生させてしまっていたのではないかと思えるのである。

プロメテウス号の内部にはきっちりセットを組み、ワンカットで部屋から部屋に移動したりするシーンなんかはリアルでこだわりを感じる部分でおおー、カネかかっててイイぞって思えたし、惑星LV-223(ちなみに一本目の「エイリアン」の舞台はLV-426と別の惑星になっている。ここいらは今後続編等でどう整合性を取っていくのかわからんけど)に到着する場面ではこれもおそらく合成ではなくコックピットの向こうに星を模した昔ながらのミニチュアを配した高精度のアナログ特撮を盛り込んで懐かしくも本物っぽい空気感というのを出していたり、着陸シーン以降は今風のCGIを使い分け荒涼とした景色を見事に見せたりと、ビジュアル面でいい所は山のようにあっただけによけい残念な気がするのだ(先に書いたありゃりゃな描写が作品世界に”ノって行けない”もどかしさを与えていたように思うなあ・・・)

ついでのツッコミポイントとしては探検チームの科学者が「あんまり利口じゃない」(__;)というところでいろんなバカ行動を取るのがとっても笑えるのと、未来の医療がスギちゃんもびっくりするほどあまりにワイルドで驚いてしまうところあたり。

それとこれは前から思っていたことだけど、同じ監督が同じシリーズを演出したからと言って同じような面白さは生まれないという個人的な決めつけを僕は感じていて、たとえばルーカスが20年ぶりに監督をした「ファントム・メナス」がどうだったか?スピルバーグが19年ぶりに撮った「クリスタル・スカルの王国」がどうだったか?と思い返すとリドリー・スコットだってそうだったんだと思ってしまうところがあるのだよ(見る前はこのだけ人は違うんじゃないかと期待してたけどね・・・(ーー;)) 

どんな才能ある監督だって20-40代で撮る作品と50-70代で撮る作品じゃもうまったく別の人が監督してると言ってもいいくらい感性は変節しているわけで、ましてや同じような題材を年数経て撮ればそれはぜったい良い方にはならないというのは今回改めて思い知ったような気がしたなあ。。。(そう思うといつの時代も作風が変わらないジョン・カーペンターなんかはある意味すごい監督と言うことになるけどさ)

映画終わりで家帰ってからめっちゃ「エイリアン」を見たくなって夜中にDVDを見直したけど、やっぱり旧作の方が面白いと思えたのは「プロメテス」のおかげか。ちなみに続編は行くつもりでいるよ。こうなったらとことんお付き合いしますとも、ええ。

あと、今回「プロメテウス」鑑賞に当たって役に立ったのは上のリンクにある「別冊映画秘宝大宇宙映画超読本」という本。鑑賞前にさらっと読んで鑑賞後に熟読するとうむうむと唸る書籍であったと言えましょう(表紙が「バーバレラ」なのがよくワカランが・・・)
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2 Comments

mia☆mia  

こんばんわ

ワタシ、じっくり拝読してなくてしろくろさんが
エイリアン・ビギニングだとこちらで書かれてるの
見逃してたんですね。
【プロメテウス】では最後の最後で気づいたんです。
もっとよく読んでおけば良かった。

【エイリアン】再放送してるので、ちょこちょこと3まで見てますが、やっぱ面白い。
特に2がスキ。

2013/01/19 (Sat) 17:52 | REPLY |   

しろくろShow  

そういえば

>mia☆mia さん

こんばんはー、コメントありがとうございましたm(__)m

こないだ映画館行ったと思ったらもうDVDが出てるのかって感じですが、まだまだ内容は鮮明に覚えています(^_^;)

エントリーでも触れてるけど僕にとっては良い所と悪い所が交互に出てくるようなそんな映画でした。

あと僕もこのシリーズは大好きでして、順番で言うと同じく「2」が一番になってしまいます。

で、来週の23日にその「エイリアン2」が地上波で放送あるみたいですね。

http://www.tbs.co.jp/premier-cinema/

2013/01/19 (Sat) 21:15 | REPLY |   

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  •  プロメテウス ~人類の起源を知ってますん~
  • どうもです。 今回は「プロメテウス」について話していきましょう。 この映画はリドリー・スコット監督の2012年の作品だ。 本公開は24日からだけどその前から先行上映からやって
  • 2012.09.10 (Mon) 00:58 | コップのはらわた ~映画雑談しちゃいかんのか?~
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  • 2013.01.19 (Sat) 17:23 | miaのmovie★DIARY