You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりと綴るブログ

Category: ◆映画は液晶前の指定席で=TVやDVD等で見た映画の話  

抜けば玉散る氷の刃

まだまだ続く有料テレビの話。衛星放送ともつきあいだして20年近くなるが、中でも最も長期にわたり契約しているのは僕の場合日本映画専門チャンネルになる。他局に比べて毎月なにかしら必ず見たい物をやっている本数が多いからだけど、やはり邦画の王道東宝・大映系(角川もアリ)をたくさん放送しているのに魅力を感じているのだろう。そんな中で最近印象に残った物を数本ピックアップしてみた。

「座頭市物語」



同チャンネルで勝新太郎特集は二周目に突入しており、前回は殆ど食指がわかなかったのだけれどもたまたまシリーズ1作目である本作を放送日リアルタイムで何気に見てしまった。そしたら途中から止められなくなって、思わずリピート時間を調べて録画をセットしてしまったほど。なに、座頭市ってこんなに面白かったっけ??

僕はたぶんシリーズ終盤の物とテレビドラマ版でしか座頭市は見たことが無かったと思うのだけど、そこで持っていた印象だと市がめったやたらと抜き身で人を切るチャンバラ娯楽劇というイメージしか無くて、この映画みたいに会話を聞いているだけで画面に引き込まれてしまうようなものでは無かったからとっても意外な感じがした。それとこのチャンネルでは字幕放送が適用されていて、普通邦画でそれやると邪魔になってしょーがない事が多いのだが、この映画に限っては表示させたまま見るとなお面白さが倍増するという効果があるようだ(昔言葉が多いこともあり文字情報として画面に出してくれたほうが理解力は上がるし、とにかく脚本が良くできていると思わずにはいられなかった)

殺陣についてもそれが見せ場になっているわけではなく、物語の流れの中で自然に挿入される一場面として描かれており、当然ながら映画の括りとしては所謂"痛快時代劇"とはなっていない。どちらかといえばそれぞれの場所ではみ出し者となった男たちのアウトローストーリーに(物語の軸になっている雇われ用心棒浪人・平手造酒(天知茂)との交流・対決に至る流れなどは特に)なっているところがこの映画最大の魅力ではないかと思うのである(モノクロなのも雰囲気アップに貢献)お互いを理解者であり友人になれる存在だと確信しながら、それでも最後は「仕事」として斬り合わねばならない二人の姿は男臭さもありながら何処かで心情ホモセクシャル的な部分もある名場面だった(「椿三十郎」の三船X仲代とはまた違ったリアルでウェットな男の心理描写というか)

それからこれはこじつけ感想だけど、監督・三隅研次/音楽・伊福部昭というのが「大魔神怒る」のコンビと同じだったのもカイジュー映画好き的には食い付きやすいところだったのかも(ーー;)


「ブルークリスマス」



画面に妙なUFOが出てくるという記憶は間違えていたのだろうか・・・それとも何かの映画と勘違いでもしていたのか。それはさておき数10年ぶりに見た「ブルークリスマス」もうこんだけ中身忘れていたら新作見るのとおんなじ感覚ですな(ーー;) なんとなく「アイ・アム・レジェンド」みたいな感じで話が進むのかと思っていたけどあのラストはイヤな終わり方で気分悪いわ。バッドエンドが悪いとは言わないけどここまでヤな感じに救いが無いのは見ててつらい。

中盤くらいまではSFとポリティカルサスペンスがごっちゃになったようなストーリーが続いてかなり興味を惹いたけど、上に書いたとおり最後が"あんなん"では結局なんだったんや?で終わってしまった気分だ(ヒロインの竹下景子だけがよかったなあという印象しか残らなかったけど、異色作として一度は見る値打ちアリ)


「HOUSE」



少し前にNHK-BS1で「転校生」が放送されたとき日専が大林宣彦特集やってくれんかなーって期待したけど、放送されたのは「さびしんぼう」と「時をかける少女」だけ。どっちも大好きな映画だけどホントに見たかったのはHD版の「HOUSE」だったのだ。それがレギュラーコーナーの「東宝特撮王国」のラインナップに意外な形で入ってきたため再見の機会を得た(たぶん前見てから15年以上経っとるな)

久しぶりの鑑賞であらためて感想を書けば、やっぱりヘンだし短い映画なのにリズム悪いし話もオチもよくワカラナイ(ーー;) しかしながら最後まで見ると一番最初に見たときと同様「ヘンだけどキレイで面白い映画」と言うところに行き着くのだ。たぶんこんな映画ってなかなか無いと思うよ(後年の大林作品「ねらわれた学園」はこの映画から毒だけを省いた感じになっている)

「特撮」と謳うほどの大げさな仕掛けはあまりないけど、細かい合成や絵とアニメを巧みに実写に入れ込んで映画の基本色調をポップで漫画的な構成にすることには成功している。と言うかこの内容(なにせ「家が人喰う、そんなアホな君ィ(>_<)」って、そんな話なんで・・・)なら半アニメ的な絵作りをしてくれたおかげで劇中の流血量や死者の多さ(凄惨さ)がまったく気にならないという、要するにすべてがファンタジーとして処理されてしまっており、そのおかげでラストシーンがまるでハッピーエンドのように見えてしまっているのはある意味すごいことではないかと思ってしまうのである。

それと当時は「ロリコン」なんて言葉も一般的ではなかったけど、今見ればもうこれは完全に”少女映画”のジャンルに属するのではないかとも思えてしまった。僕自身にその気はまったくないが、10代少女のアンバランスな美しさや危うさは画面から思いっきし伝わってきたし(やはりヒゲメガネの映画監督はみんなロリコンなのだろうか・・・)


「怪獣大奮戦 ダイゴロウ対ゴリアス」



これもチャンピオン祭り(「パンダコパンダ」と一緒にやってたハズだ)で見て以来だからインターバル40年超えてましたわ(ーー;) いやー、内容忘れてる忘れてる・・・で、そんなに力入れずに見てみたら、すごい良い映画だったんでビックリしてしまった(ちなみにこれは東宝ではなく円谷プロ創立10周年記念の同プロ制作作品)

怪獣を異形の者だからという理由だけで排除するのではなく、可能であれば共存/でなければ生息地に戻してやれば良いという映画全編がひじょうに慈愛に溢れている作りだ。それもうわべだけの嘘くさい世界ではなく、一度は人間のせいで目覚めた怪獣(ダイゴロウの母)を殺した事への反省からその息子であるダイゴロウを自治体の予算が許す限りで(実はこの辺がなかなかにリアル)育てているという部分などはかなりちゃんと描写されている。

ラストシーンでゴリアスをロケットに乗せて宇宙に返す場面なんて、あまりの爽やかさに劇中の子供達と一緒に手を振りたくなったほどだ(「もう来るなよー」とゴリアスに叫ぶシーンはちょっと笑えるが(ーー;))これはいろんな意味で心洗われる珍しい怪獣映画と言える。魂の疲れたオトナにはきっとヒーリング効果があることだろう。
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Comments
Edit良いですねぇ~^_^
ジャンル隔てなく 流石!V(^-^)V
勝しんのシリーズものでは 兵隊やくざも見逃せませぬよ(笑) ハマりました~
機会があれば是非!
当時のモノクロは味がありますね 衣装などにリアリティがあって 見応え感を増大させてますよね。
怪獣もの どうも思い出せないです^_^;
大好きだったのに 大映…
そう言えば ブロともなってなくて すいません。(笑) 良ければお願いします。(^o^)/
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>たかのツメ さん

こんにちは、コメントありがとうございます<(_ _)>

「兵隊やくざ」と「悪名」シリーズも録画済みなのですがまだ見れてないので(^_^;)今から楽しみにしています。しかしホントに毎月濃いラインナップなのであのチャンネルは止められません(ーー;)

どっちかっていったら新作より昔の映画の方に魅力感じて入ってるので僕ら世代にはハマる映画が多いような気がしてます。

それとブロ友ですが了解しました(ロ_ロ)ゞ
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懐かしいですね、
たしか、「ブルークリスマス」を東宝に見に行った時の同時上映が「青春の殺人者」でした。「ブルークリスマス」は、岡本喜八の異色作でしたが「青春の殺人者」には、かなりのショックを受け、日本映画(ATG)の底力を痛感しました!
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>映画カッパ さん

こんばんは、コメントありがとうございます<(_ _)>

その二本立てもなかなか濃いですね~(ーー;) 「青春の_」はけっこう後年になってから見たのですが、すごく不思議で多面的な魅力を持った映画だと思いました。

僕もATG映画は好きですねー。
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