You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりと綴るブログ

Category: ◆超銀幕無法地帯・激動編=劇場で見た映画の話  

なんとなしに宴のあと

今年の夏は個人的に怪獣映画で明け暮れたようなものだったが、実はその間もそれ以外の映画はこっそり(?)見ていたりするのだ。いちおう備忘録として記録しておくが今回書くのはどちらも劇場で見たものが二本。最初はなんと2ヶ月も前に見た( ̄。 ̄;) 「渇き」のはなしである(7/1だったかな。もう脳の皺から記憶が溶けて鼻から出そうだよ!(>_<))

遡れば中島哲也監督の作品は「バカヤロー!私怒ってます」「下妻物語」「嫌われ松子の一生」「パコと魔法の絵本」「告白」と一通り見てきたつもりである。 そのすべてに共通していたのは鑑賞前印象の掴み所のなさというか(選ばれた原作と最初に見る予告編のイメージがなかなか一致しない感覚)実際に本編を見出すと必ず途中から「あ、これはこういう映画なのか?!」と思わせるところにあると僕は思っているのだ。

前作の「告白」では原作がすべて登場人物の独白で進むスタイルの小説だったためにホントは何が正しかったのかはわからない、まるで真ん中にサイコロを置いて各自が見えている数字を語っているような(つまり言っていることは皆違うけど誰も嘘はついていない)ミステリーとしてはかなり巧い作りになっていたのだけど、これが映画版になると導入部は同じ様式を踏襲したかのように見せかけて、途中からはあっという間にエンタメの方へと針路が向き出し、終わってみたらなんだよこの映画「痛快娯楽復讐物語」ではないか(いつもの如く僕個人の感想なのでアテにはしないように)と言った心地よく詐欺にあったような感じがしてひじょうに面白かったのだ(過去作にはこの"○○と見せかけて実は○○な映画なんです"という確信的ミスリードが常にあり、そこにポップな映像センスだけではない中島映画の魅力の一端があると僕は思っているのである)

ところが困ったことにこの「渇き」は過去作と同じような基本ストーリーをホンの少し逸脱して、やや違う方向へ流れていくというスタイルを持ちながら、その流れがいつまで経っても気持ちよくなっていかないのだ(但し「次はどうなるんだろう?」という興味は果てしなく続いているので映画を見ている間はあんまりよけいなことを考えるヒマはない。この感想はすべて映画終わりで感じたこと)けっきょく見終わってアタマに残ったのは「役所広司がひたすらコ汚い」( ̄。 ̄;)とか「妻夫木ウザい」と言ったすべて断片的なモノになってしまい、いつもの中島映画にあった華麗なテンポ(殆ど視聴覚的快楽に近いリズム)は影を潜めていたような気がするのだ。

IMG_0274.jpgこれをパズルで喩えるとインパクトのあるピースはいっぱいあるのに、どうしても上手くはまらない状況に近かったかもしれない。またはハードルを跳び損ね続けてゴールまで走りきったようなそんな映画だったかなと。

ただ、上でも書いたけど部分部分はとても良くて、たとえばオープニングタイトルの無意味な格好良さはなんなんだ?と思ったし(ウェスタン映画みたいな構成でビックリしたなあ・・・)先の予想が一切立たない面白さはあるので、いつもの中島映画と思わなければある程度は楽しめる要素もあるかも(でもねー、僕はどうしてもこの内容でやるならR18にしてでもきっちりハダカやゴアシーンを見せないと、何処まで行っても上っ面だけのハード映画にしかならないとも思ったなあ。結局そこが中途半端だったから劇中で酷いことをやり続けているのに、実際の画になると"ココまで止まり"になってしまったんだろうし←話の中身を考えると韓国映画の「悪魔を見た」くらいのことはやってもよかったんじゃないか)

そして映画終わりで脳内補填するため原作の「果てしなき渇き」の方も読んでみたが、これは順番を間違えたかもしれないな。先にこっちを読んでそれから映画を見ればもう少し違う気分で臨めたかも(僕個人は原作<映画の方が面白いと思ってしまっただけによけいそう思えたよ)と、色々文句も書いたが、パートパートのパンチは間違いなく効いているので、一回見てみるだけの値打ちはあるよと言っておきたい。


二本目は8/15のザ・お盆な日に見た「思い出のマーニー」

日中仕事場では出社率二割を切った寂しいオフィスで電話も鳴らずメールも届かず、虚しいヒマヒマ仕事で時間を過ごしたのが心底不毛に思え、仕事終わりは阿波踊りにも行かず気分転換のため映画館へ向かったのだった。4月からシネマサンシャインは15日もサービスデーになったので、どうせなら二本見てやれと思いひとつは二回目の鑑賞となる「GODZILLA」2D字幕版(初回は3D吹替で見ていたので)を21時から。もうひとつの18時台に何かないかと調べたら時間帯としては「ドラえもん」か「思い出のマーニー」しかなく、最初は「ドラえもん」を見る気でいたのだけど直前につかりこさんのブログで「マーニー」のレビューが書かれていたのを読ませていただいた。そしたらとても見たくなってしまい(^_^;)ドラえもんを徳俵でうっちゃった形で「マーニー」(これだけ書いたらヒッチコックの映画みたいだが(__;))に行くことに決定。

基本この映画については全然予備知識もなくジョアン・G・ロビンソンの原作も読んだことはなかったので、ほぼ白紙の状態で鑑賞に臨んだが、最初はちょっとオレの趣味には合わないかな~という出だしで若干の不安に襲われてしまったのだった(__;)と、言うのも主人公の杏奈という一二歳の女の子が思春期女子独特の万年ノイローゼを抱えたような(僕には10歳と15歳の姪がいるのだけど、気まぐれで移り気で好き嫌いがコロコロ変わるこの年代の難しさ・面倒くささをリアルに体感しておるのである)描き方をされていて、そんなものをこの先ずっと見せられるのかと思うと、あーやっぱり「ドラえもん」にしておけば良かったかも、と後悔しそうになっていたのだ。

しかも杏奈のキャラがわざと感情を見せないようにして心に壁を作っていながら、そのくせ本当は愛されたくて仕方がないのにそのことを知られたり悟られたりするのが異常に怖い、でも自分が傷つくのもイヤで常にシラっとした態度をとり続けているという、僕のようなオッサンからしたらもう鼻持ちならないむかつくガキになっていたのがますますこの映画に対する不安を助長していたわけである。

ところが静養先で出会ったマーニーという女の子との邂逅が彼女に変化を与え心を解しと言う展開になり、その後はあれほどウザいと思っていた杏奈の言動にどんどん感情移入しちゃって、中盤からはもう完全に物語の中へと没頭していたのだった。

さらにぼくがこの映画でいちばん驚いたのはマーニーの存在に対する劇中での答えで、どうして杏奈はマーニーと出会えて親友となり、あれほど人との深い繋がりを拒んでいた彼女がマーニーに心をあっさり開いたのかというところだが、最後の最後でそれは一気呵成に明示されるのだけど、もうそこで僕はなるほどな!と心の底から得心したし自分のことで言うとこの日8/15というのはとっても特別な日でもあったので(詳細は書けないけどホント超・偶然)その瞬間それがピンポイントで己の琴線にヒットしてしまい、恥ずかしながらいい年して我が輩涙が出そうになってしまったのである(T^T)

最後まで見て正直にこれはとってもイイ映画だったと思えたし「GODZILLA」への繋ぎどころか(^_^;)この日はこれで帰っても十分なくらいだと、おかげて実りなく邪魔くさかっただけの盆仕事のこともすっかり忘れることが出来たのだった(結局「GODZILLA」は見たんだけどね(^◇^;)←気分転換としては最高の二本立てとなったなあ)ふだんアニメは滅多に見ないのだがこれはホントに良かったよ(そんなわけで「マーニー」を見る気にさせてくれたつかりこさんには感謝しております、誠にありがとうございました<(_ _)>)
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Comments
Editありがとうございます!
宮崎作品はじめこれまでジブリの映画って、
壮大なSFか子供の日常と心のポートレイトといったものがほとんど
だったと思うんです。
そんな中で、「マーニー」は、もう少し子供の心の中に踏み入った原作を
そのままアニメしたという意味で新しかったし、
少しミステリー調であったことも新しい試みで、
よくできた作品だったと思います。

それでも、いま流行りの “シスターフッド” なので、
僕みたいな男でおっさんには、なかなか楽しめない人もいるんだろうな、
とも思っていました。

幸い、僕の場合は自分の中の “かけがえのない思い出の風景” が
2つも描かれていたことで、お気に入りランクの上位に入ってしまいました。

しろくろShowさんも、あのくだりが琴線にふれてしまったんですね?
映画っておもしろいもんですよね?
そんな想い入れで、作者の意図とは違うところで作品がいろんなふうに愛される。
ホント、喜んで観ていただけてよかったです。
(作者みたいな口調になっちゃってますが・笑)

私のレビューをご紹介いただいて、
こちらこそありがとうございました。
ホント、恐縮です。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
EditShowさんお久しぶりです。
いつも遊びにきてくださりありがとうございます<(*_ _)>

「GODZILLA」やはりご覧になられたんですね!
7月初旬に「マレフィセント」を観に行ったときの予告で観ました。なつかしいゴジラの姿をみて何だか嬉しくなっちゃいました。DVDが出るまで楽しみに待ってます。
ちなみに、ゴジラは私と同じ年生まれです(笑)

Editたぶんこの映画でこんな反応したのは私くらいかも(^◇^;)
>つかりこ さん

こんばんは、コメントありがとうございます<(_ _)>

そうですね、たしかに本作は「もののけ姫」以降のジブリ作品ではもっともジュブナイル度が高かったように思えました。

こういう子供目線でなおかつ対象年齢の幅が広いアニメは見ていても気持ちよくてイイですね。

そして今回この映画に感動したのはモノスゴク個人的な理由からでしたが、僕がつかりこさんのブログを読んで直前で「マーニー」を見るのを決めたこと、そしてその日が自分にとって"特別な日"だったという事を含めて、偶然とはいえこういう気持ちを味わえたのは本当に幸せなことだったと思っています。

おかげさまでいいお盆になりました(^^)
ご紹介感謝いたします。
Edit少しタイトルが変わってましたね
>デラ さん

こんばんは、コメントありがとうございます_(._.)_
お久しぶりです。夏休みは満喫されましたでしょうか。

デラさんの所へはさきほどお邪魔いたしましたが今後は身辺雑記も書かれていくんでしょうか?また楽しく読ませて頂こうと思います(^^)

「GODZILLA」は結局2D字幕と3D吹替で二度見てしまいました(__;) いろいろ思うところはありましたが楽しい映画でしたのでゴジラの同級生としても(^_^;)是非ご覧になっていただきたいと思います。
Editマーニーもいいけれど・・・
ドラえもんもぜひ観ておくように。
Editちょっと微妙なタイミングかも
>あじと さん

まいどどうも_(._.)_ 御大自らコメント頂けるとはありがたやありがたやであります。

「ドラえもん」は次のサービスデー(9/1、9/15)に旨いこと行ければ見るつもりですが、ひょっとしたら先に「ルパン三世」(怖い物見たさでちょっと興味あり)へ行ってしまうかもしれません・・・

まじめな話し今回の「ドラえもん」は既知のエピソードをダイジェストでかき集めた総集編という感じがしていて、原作派の僕としてはどこまであの3Dアニメの空気になじめるだろうかという不安も若干あるわけです(^_^;)

たぶんロングランでやるだろうから一応見ておこうとは思うのですが。

Editはじめまして。
初めまして、
見よう見まねでブログを作成しましたが
友達とかブログ訪問とか手さぐり状態です。

映画好きですから、映画にまつわるブログ訪問から
はじめようと思いました。

時々になるかと思いますが伺いますので
よろしくお願いします。
Editコンバンワー
ついこの間、『風立ちぬ』を初めて鑑賞し、
いろいろと衝撃を受けたワタクシ参上です。
(時間の流れが世間と1年ズレとる)

今後ジブリの新作はしばらく作られないそうなので、
上映が終わらない内に
『マーニー』は劇場へ観に行かねば・・・
Edit大・歓迎いたします
>そら てんご さん

こんばんは、はじめまして<(_ _)>
ならびにコメントありがとうございました_(._.)_

遠慮なくいつでも遊びに来てください。
私もこのあとそちらへ伺わせていただきますね。

今後ともよろしくお願いいたします。
Edit思えばあれが襲名準備だったのかと
>楽珍劇場 さん

こんばんはー、コメントありがとうございます(・_・)(._.)

ジブリの後継代表が庵野さんという話はここからの流れだったんでしょうかねー、うーむ(--)(__)

あ、「マーニー」ですが私が思っていた以上にすごくよかったですよ。杏奈役の高月彩良が上手いとは思えないけどこの役の声にはとても合っていたような気がしています。

この夏は毎週金曜のエヴァ祭りもあって私には珍しくアニメづいておりますよ(^^)
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