緑が森の陽だまりは、人食いするのに良いところ

この土曜日は所用で香川の方に行くことになっていたので、用事が済んだらソレイユで上映中だった「グリーン・インフェルノ」を見に行こうと思っていた。徳島では当たり前のように公開が見送られ、昨年は京都みなみ会館で「人食いナイト(と、勝手に命名)」という素晴らしい企画の中で上映がされたこともあったのだが日程が合わず現地入りを断念していたのだ。このチャンスを逃す手はあるまいと思って当日は行く気満々で出かけたのだけれども、なんとこの数日前から同作はレンタル解禁となり( ̄。 ̄;)既にDVDが店頭に並んでいると言うではありませんか(このこと知ったのが高松入りする前日)


新作とは言え五〇〇円もあれば借りられるのかと思うと少し意欲が萎えてしまい(ソレイユは地元の映画館じゃ無いんでサービスカード持ってないし、通常料金1800円+パーキング代700円というのを考えたらうーむ(__;)という感じなのである)けっきょく香川からは直ぐ戻ってくることにして途中近所のレンタル屋さんに立ち寄ってみたのだが、棚を確認するとあるわあるわ「グリーン・インフェルノ」のパッケージ。よしっと思い手に取ろうとしたらすべてのディスクが貸出中で残っておらず(°°;) あー長いことこのレンタル屋さんにも来てなかったから新作がハイエナに啄まれる屍肉のごとくあっという間に無くなってしまうことをすっかり忘れていたのだった(仕入れ本数少ない店なんだよ(;゜ロ゜))

これではなんのために映画館やめて帰ってきたのか意味が無いじゃんと思いつつ家に帰ってから今度はネット配信で何処かやってるとこないかと探したらU-NEXTが二泊三日432円、Amazonプライムが7日500円で取り扱いアリというのを発見した。おおっ、これや!と思ってみたものの今配信系サービスと二つも契約している手前これ以上増やすのもどうかと言う気がしたし、お試し登録するのもカード番号が必要で鬱陶しいというのもあったので(あまりカードで物を買うのが好きでは無い旧世代の人間(__;))プリペイド決済が出来ないかと思い調べてみた。するとどうやらコンビニで売っていると言うはなしで、すぐ近くのファミマに走って確認したらそれはあったのである(下写真参照)

IMG_1176.jpgそして敢えて未体験だったU-NEXTをチョイスし、その中でいちばん安い1990円(これはU-NEXTの月間料金と同じ)のカードを買って帰ってきたのだが、よくシステムをわかってないこともあって我が輩勘違いしていたのだけれども、この1990円という料金は登録から30日間「見放題」というコンテンツのみに適用された価格で、新作の別料金の映画は別途ポイントが必要になるらしく上に書いた432円というのがまさにその対象。ろくに確認もせず買ってきた自分が悪いんだけど幸いにもプリペイドには+880ポイントのオプションが無料で付いており、それを使って対処できることがわかったのである。

おかげで「グリーン」も無事見えたし新作ももう一本視聴できて(これの感想は次の記事で)残りの「見放題」ラインナップも他の配信系にはない映画/ドラマが何本かあったり、さらにはあまり期待してなかったAVも大量に見えたから(^_^;) そう思うと安い買い物だったかなと思っている。以下はそんな苦労の末辿り着いた「グリーン・インフェルノ」の感想である。

とにかく先行鑑賞組の口コミ等で「どうやらすごいらしい」というイメージばかりが先行していた映画ではあったが、これがまあ実際見てみるとなかなかどうして「ホンマにすごいね( ̄。 ̄;)」という逸品だったのだ。

しょうじき僕はもっと雑で適当な話の映画だと予想していたのだけれども、学生運動からの流れで若者達があの未開の土地へ流れ込んできたというのは無理の無い展開でなるほどなと思えたし、間違いなくオマージュ元になっているであろう「食人族」と違い娯楽映画としてしっかり機能していることにも感心した(「食人族」がファウンド・フッテージのスタイルを取った、悪く言えばダラダラとした紀行ものの構成で当然ストーリー的な物も無ければオチも無く、陰々滅々とダウナーな気分だけで終わっていったことを思えばえらい違い(それはそれで当時は相当インパクトもあったのだけどね)本作にはそうした陰鬱さは殆ど感じられないのだ)

ただ単に人が人を食うゲテモノ映像だけに終わらず、きっちり映画になっていたことを考えるとこれでどうしてR18の指定になったのか理解に苦しむのだが、この中にはそこはかないコメディの要素もあったりするし(捕まったメンバーたちが先に死んだ者の遺体に大麻を混ぜて、それを人食い連中が焼いたときその煙でラリパッパにしようという作戦に出たのにはコントみたいで笑ったな~・・・(゜▽゜*))適度なサスペンスやアクションも内包されており意外とバランスも取れていると思ってしまった(公式サイトの宣伝文句に「食人エンターテイメント」と書かれているのはまさにその通りだと思う)

確かに映画の売りである人食いの描写というのは強烈なもので、こういうのが苦手な人は目を背けるレベルだと思うのだが(先に挙げた「食人族」なんかだと遠目からの映像で画質も悪いのため具体的に何をされているのかはよくわからない。翻ってこの映画では何をされているかがわかりすぎるほど鮮明に写っているせいで( ̄。 ̄;)痛々しさの感覚は生々しく伝わってくるものがあるのだ(最初の被害者の"処理され具合"は特に酷い))ホラー/スプラッター慣れした残酷描写に耐性のある人にとってはどうということはないはず。それとタイトルに付いてる"地獄"の捉え方だけど、視点と立場が変われば誰でもその状況に陥るんだっていうことを提示しているように見えたのは旨いなって感じたし、この言葉遊びのセンスは良く出来ている

人食い人種であるヤハ族は純粋に食材として人間を狩っているだけで、悪意のようなものは一切無いのが被捕食者サイドからすると無邪気な恐怖を感じてよけいにオソロシイのだ(また、そんな彼らの日常を淡々と描いて食人を「普通の行為」に見せてしまう演出もコワい)あと面白かったのはこの人食い部族の人たちが大人はみんな原始人みたいな連中ばかりなのに(現地調達のエキストラだろうか)子供たちがみょうに可愛い子ばかりというのがなんとも言えず、そんなガキがうれしそうにちぎれた足を持って走って行く場面なんかも然りで(;゜ロ゜)

本作はモンド映画と思って見てしまうとその「ちゃんとしてる感」に軽い驚きを覚えるし、決してゲテモノ/キワモノというだけの括りの映画ではなかったなとも思っていて、僕自身は大変楽しく見ることが出来たのだった(そしてこんなにヒドい話なのに、何故か全体のトーンは「陽」なのが不思議( ̄。 ̄;))たぶん誰にでも勧められる映画じゃ無いとは思うけど面白さは保証できると太鼓判押しておきましょう。
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4 Comments

楽珍劇場  

赤と緑のエクスタシー

実に楽しい作品ですよね!
前にも書きましたが、ワタシは「人食いナイト」で観ました~
明け方5時ごろの上映にも関わらず、場内はバカ受け状態、眠気を感じさせない面白さでした。

でもまあ、グロいエグい描写のオンパレードなんで、苦手な人はとことん駄目でしょうね。

そういえば主人公を演じていた女優さんは、今やイーライ・ロス監督の奥さんなんだとか。
この作品が縁になったのかどうかは分かりませんが、まったくエンタメ業界の連中は職権乱用しまくりですな!

2016/04/27 (Wed) 22:28 | EDIT | REPLY |   

くま  

はじめまして。いつもブログ読ませていただいておりますが初めてコメントします

u-nextのシステム結構ややこしそうですね。今はオンデマンドの中でも課金レンタルだったりとかいろいろとありますね〜

「グリーン・インフェルノ」、予告編のプレビュー画面からして怖いです…。

よく映画マニアの方々は『グロとか鬱とか、気分が悪くなるような映画を無性に見たくなるときがある』とブログに書かれていますが、映画を好きになったばかりの私はまだそういう気持ちが全然わからなくて…
「一体 そんな映画を見たいときってどういう気分のとき?!」って疑問に思います(笑)

でもこういう映画もいつかは挑戦してみたいですT_T

2016/04/27 (Wed) 23:46 | REPLY |   

しろくろshow  

けしからんと思いながら羨ましいなと

>楽珍劇場 さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(._.)m

まあロス監督はけっこうイケメンで役者としても仕事してるくらいなので女優さんとひっついてもおかしくはないと思いますが、それにしても映画監督って役得ですよね。少し前でしたけど私は園子温が神楽坂恵と一緒になった時に「てめー(--#)」とジェラシー感じましたねー(あの素晴らしいおっぱいがこんな眼鏡スケベ髭監督のものに、と・・・)

で、この映画はやってることはメチャメチャですけど何故か暗くなりきらないところがあって、オチも少しは救いの持てるものでしたし、そういう面でも見やすい出来だったと思っています。

2016/04/28 (Thu) 22:17 | REPLY |   

しろくろshow  

慣れたら面白いと思いました

>くま さん

こんばんは、コメントありがとうございましたm(__)m
それからはじめまして(^^)

U-NEXTのシステムはビジネスホテルなんかで見かけるペイテレビとよく似ていて、使っていくと案外楽しいもんだなって思ってきました。非・レンタル派の自分としてはこういうツールが増えていくのはありがたいことでもあります。

それから「何故悪趣味ホラーを見たくなるのか?」という件ですけど、ある本の中に同じ問いかけが書かれた文章がありまして、そこでは「普通の映画以上にあり得ない物、現象(人がバラバラになったりグチャグチャになったりと言った)を見ることである種の映像的快楽を覚える→そのことが「うわー、いやー(>_<)、と言いながらもドキドキして"面白い"と感じる脳反応を生み出すのでは」と分析されていてなるほどなと思ったことがあります。要は映画で"非日常"を語るのにホラーは手っ取り早いジャンルなんだということではないのかなと(そう私は思っているのですが(^_^;)このへんは人それぞれですし決してソレが正しいというわけではありません)

絶世の美男美女が登場したり、すごいCGでヒーローが大暴れしたり、そういう映画群もすべて"非日常"には違いないですけどホラーにはそのどれよりも尽きぬけた力があるんじゃないかとも思っています(わざわざ金払って絶叫マシンに乗る心理に近い物があるかもです)

ちなみに私も中学生くらいまではその手の映画がまったく駄目な人間でした。高校の時に映画館で「遊星からの物体X」という作品を見に行きまして、ほぼ最前列で激烈な人体破壊ショー(?)を眺めることになったのですが、そこからこの手合いに対する苦手意識が吹っ飛んでしまったような気がしています。

私の場合はここでホラー耐性という免疫機能を手にしたのでしょうね、きっと(゜▽゜*)

※くまさんのブログは映画へのアプローチがユニークで最近よく読ませていただいておりました。またお邪魔させていただきますので今後ともよろしくお願いいたします。こちらは偏屈なジジイが能書き垂れてるだけのブログですが、いつでも遊びに来てくださいね。

2016/05/01 (Sun) 11:50 | REPLY |   

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  • 2016.04.30 (Sat) 15:56 | momoな毎日