君は酢卵の味を知っているか??
映画館の話題が続いてしまうのだが、連休中夫婦で愛媛・内子の方へ足を伸ばしてきた際にスゴく味のある劇場を見かけてしまった。今回はそのはなし。
上写真に映っている建造物がその名も"旭館"である。こんなのがあるのを全然知らずに街ブラをしていたら突如眼前にこのようなビジュアルが飛び込んできたのでかなり度肝を抜かれてしまった。なんでこんな物がまだ残っているのだろうと不思議で仕方が無かったのだけど、聞けばココは大正15年に開館しその後昭和42年に閉館、本来なら解体されて然るべき老朽建築物だったはずだが、土地建物の所有者である森文醸造株式会社が中心となって「保存会」を立ち上げ、なんとか修復処置を施して現在に至っているそうである。その甲斐あって2013年には国の有形文化財として登録され、それに併せて不定期ながら館内での映画上映も復活させたそうだ。

八名信夫というと悪役商会でお馴染みの俳優さんだが(特撮ファン的には「ゴレンジャー」の二代目黒十字軍総統とか「キカイダー01」のビッグシャドウなんかで印象深いヒト)今回はなんと「おやじの釜飯と編みかけのセーター」という作品を自らがメガホンを取って完成させたとかで(チラシにも「第一回監督作品」と明記されている)当日6/10(土)にはご本人もやって来て舞台挨拶も行われる予定。
同時上映の「健さん」は高倉健のドキュメンタリー映画。八名さんの映画と二本立てで昼の部/夜の部と二回上映されるらしい。高倉健さんについては三年前の「幸福の黄色いハンカチ」上映会のおり来場を依頼したことがあったそうだが、そのときはスケジュールが合わず来ることが出来なかったもののご本人からは丁寧な直筆の手紙が届いたそうである。(健さんはその年に亡くなられたのでおそらく体調も万全ではなかったのだろう)
私が訪れた日は中には入れなかったので是非一度見に来てみたいと思っていたのだが、6/10は残念ながら休日出勤になってしまったので次のチャンスを待ちたいところ。
それにしても見事な味わいを感じさせる映画館だった。最初はてっきりレプリカかモニュメント(或いはただの廃墟とか(ーー;))みたいな物だと思っていたので、まさか「現役」の映画館だったとは驚いたのなんの。
徳島にある脇町オデオン座やつるぎ町貞光劇場なんかよりもさらに古い劇場が残っているというのはホントに感心したし、ぱっと見がまるでジブリのアニメに出てきそうな佇まいなのも素晴らしい。愛媛方面に行かれる映画ファンの方には一度立ち寄ってもらいたい場所でもあります(この劇場へ行くと森文醸造さんからの「酢卵」試飲サービスが受けられるらしいので、チャレンジ魂お持ちの方はそちらにも挑戦してみてください)
※思わず劇場前で写真を撮ってしまった。↓丹下左膳の立て看(大友柳太朗バージョン)が細すぎて我が輩の体がはみ出してしまっているが(;゜ロ゜)そこはあまり気にしないように。

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