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You talkin' to me ? 2nd_新たなる驚異を求めて

見た映画・テレビの話をだらだら且つのんべんだらりとゆるく綴るブログ

Category: ◆本を読むと眼から血が出ませんか?=映画本読書感想文  

七〇〇頁間の復習

今月21日で52歳になってしまった。一般的には50代と言えば人生の酸いも甘いも噛み分けた「ザ・オトナ」の印象をお持ちの方も多いとは思うのだが、自分のことを顧みれば別に社会的にも会社の中でも特に高い地位に居るというわけでも無く、収入も30代くらいから一向に変化していないし、見た目で貫禄とか包容力を与えるような物など何一つ有していないわけで(「基本エラそうな態度」と揶揄されることは間々あるのだが(ーー;))はたしてこんな年甲斐の無い52歳でオレは大丈夫なのかと少し心配になってしまう誕生日でもあったのである。

私の好きな怪獣映画の世界だとたとえば藤田進さんが「モスラ対ゴジラ」「宇宙大怪獣ドゴラ」で軍の指揮官を演じられたのが52歳の時。田崎潤さんが「怪獣大戦争」で桜井博士の役をやったのがおなじく52歳と、それらの映像を見返してみるとキミらこの時点でホンマに今の我が輩と同い年だったのかよといいたくなるほど「ザ・オトナ」のオーラを発しておられたのだった(昔の人達とはいえなんだろうね、この力強い説得力というか腰の据わった52歳ぶりというのは)
 
まあそんな事をいつまでも嘆いていても仕方が無いので(たぶんこれからは毎年死ぬまでそんなことを言っているのでしょうなあ・・・(×_×))その年甲斐の無い誕生日に妻から貰ったこれまた或る意味年甲斐の無いプレゼントのことを書いておこうと思うのだが、頂戴したのは「上原正三シナリオ選集」である。そんなわけでなぜこの本になったかというのを少し長々と書いてみようかと思う。

お仲間のひとりであるハヌマーン&さとるさんがブログに書いておられるナツカシ特撮本の記事を以前からとても楽しく拝読させて貰っているのだけれども、それらは私のブログ過去記事でも何度か言及した「泣く泣く処分してしまった特撮本」を何冊も紹介していただいていた事が大きく、毎回ああ、こんな本だったなあと思い出に浸ることが出来るとてもありがたい記事でもあったのである。

そんな中先日は金城哲夫・上原正三両氏のシナリオ本(共に80年代に出版された「宇宙船文庫」)の事が書かれており、あ、これはまだ本棚にあるなと思って久しぶりに引っ張り出してきたのだが、読み返してみるとこれが実に面白くて(°°;) その勢いで手許に残っている特撮関係のシナリオ本をすべて出してきたら意外にたくさんあった事に我ながら驚いてしまったのだった。

これはおそらく自分の中でイラストや写真・図解よりもシナリオ等の文字情報の方が大事な物であるという認識があってのことだと思うのだが(事実ビジュアル中心の本はファンタスティックコレクション・宇宙船・ランデブー・アニメック・ロマンアルバム・ケイブンシャの大百科・コロタン文庫・各社怪獣図鑑・スターログ等々一冊も残って居らず←但し「スターログ」と「宇宙船」だけは後に創刊号だけを古本屋で買い直したけど・・・)右下の写真に写っているテレビ特撮界巨匠作家みなさんのシナリオ集が残っていたのは自分的になんとなく納得できる話でもあったのである(市川森一「夢回路」/長坂秀佳「さらば斗いの日々、そして」/上原正三「24年目の復讐」/佐々木守「怪獣墓場」/金城哲夫「ノンマルトの使者」「宇宙からの贈りもの」)
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このシナリオというのは映像を作るためのいわば設計図なわけで、完成作品の骨格というか土台であるという意味合いに於いて視聴者側とすれば本編鑑賞後にこれを読むことによって「ああ、こういうことを言わんとしていたのか」と言った脳内補填や隠れていた作家性を見つける面白さみたいなのもあったりするので、私はたぶんそこいらが好きだったのだろうと思っているのだ(一つのエピソードで三度は楽しめるという)

特に今回の再読では我が輩の中だと上原先生の脚本が今現在の自分年齢(及び感性)にいちばんフィットしていたというか、同じ沖縄出身の金城哲夫さんとの比較でもSF怪獣モノを書いているのにファンタジー要素はあまりなく、どちらかと言えば未来では無く現実の世界の出来事を冷静に捉え、そこで発生する事象を俯瞰で眺めているかのような、実に地に足の付いた作品世界が提示されていたように思えたのだ(また、それを延々と子供番組でやっているのがスゴいなと改めて感じてしまったのである←決して難解にならず子供に消化できる範囲で現実の厳しさみたいなモノを教えようとしていたのかもしれない)

で、タイミングよくというかちょうどその頃家内から「今年の誕生日ナニがいるねん?」と話しが振られてきて、ふと思い出したのが「上原正三シナリオ選集」の事だった。実は上原さんの著書で「シナリオ集」と名のつくものは今までこの「24年目の復讐」(85年発行)しかなく(雑誌・ムックの特集で何本か掲載されたことはある)収録作も初期円谷作品ばかりで後年の物は一本も入っていなかったのだ。それが2009年に突如としてこのような本が出版され、当時もそれはそれは食指が動いた物だったけどなにせ高額(ーー;)なのと10年前はまだ自宅も夫婦揃って断捨離続行中で、本棚にこれだけのスペースを占有させる余裕が無かったこともあって購入を断念していたのであった。

なのでもしまだ買えるのであればこの本をリクエストしようと思ってAmazonを覗いてみたら、なんと在庫「1」ではあったが古本では無く新品が購入可能になっていたので、いや、こりゃもう縁だよ天の声だよっ(;゜ロ゜)とばかりにすぐさま注文して貰ったのだが、それが昨夜無事我が輩の手許に届いたのである。
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総ページ数約750、重さ量ったわけじゃ無いけど片手で持つとずしりと重量感のある大物だ。

収録作は50編あり初期の円谷作品から東映に活躍の場を写して以降の特撮ヒーロー/アニメ作品、そして晩年のものまで幅広いラインナップとなっている。

巻末の執筆リストを読むとわかるのだが、そのとんでもない仕事量にはひたすら感服するしかないのだけど、時系列で読んでいくと「快獣ブースカ」以外はハード一辺倒だった若いときの円谷作品から結婚もして子供も出来た東映時代のあたりになると「慈愛/父性」というキーワードもかなり前面に出るようになってきたようにも感じられた(そうじゃないと「ロボコン」なんか書けないよね( ̄。 ̄;))

こうした作風の変遷を見ていくのもなかなか面白く、シナリオで作家の半生を辿っていくようなそういう本にもなっていると私は思うのである。

この本には付録としてDVDも添えられていて、上原先生のインタビュー動画とデータアーカイブ集として生原稿の数々がPDFで収録されている(下写真参照)そちら側含めて当然まだ全部は読めてないので、しばらくはこれで楽しませて貰おうと思っているが、この辞典サイズの本はなにせ重い(ーー;) 長時間読んでると疲れるのでそこは要注意。
画像1


【参考】収録作品一覧

オリジナルシナリオ「無風地帯」
「島の記憶」
しみるするぬーが「拜み」
ウルトラQ「OiL S.O.S」
ウルトラQ「化石の城」(準備稿)
レッドマン「怪獣用心棒(仮題)」(準備稿)
ウルトラマン「宇宙侵略基地」
怪獣ブースカ「怪獣兄妹」(準備稿)
ウルトラセブン「300年間の復讐」
ウルトラセブン「人間狩り」(決定稿)
怪奇大作戦「霧の童話」(決定稿)
怪奇大作戦「水棲人間」(決定稿)
怪奇大作戦「かまいたち」(決定稿)
恐怖劇場アンバランス「月下美人屋敷狂い(仮題)」
柔道一直線「桜丘No.1」
どんといこうぜ!「急がば回れ」
紅い稲妻「稲妻の少女」(準備稿)
帰ってきたウルトラマン「二大怪獣 東京を襲撃!」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「決戦! 怪獣対マット」(決定稿)
帰ってきたウルトラマン「キミがめざす遠い星」(決定稿)
ワイルド7「時速200キロ心中」(決定稿)
ロボット刑事「水爆飛行船東京へ!」
スーパーロボット レッドバロン「レッドバロン火星に遭難」
ドロロンえん魔くん「妖怪父ちゃん」
イナズマンF「幻影都市デスパー・シティ」
走れ!ケー100「うるま島発銀河特急便」
ゲッターロボ「悲劇のゲッターQ」
がんばれ!!ロボコン「ギンギラリ!ロビンは星のお姫さま」
「宇宙円盤大戦争」
秘密戦隊ゴレンジャー「黒い超特急! 機関車仮面大暴走」
がんばれ! レッドビッキーズ「生命燃える音」
ジャッカー電撃隊「1ジョーカー!! 完全犯罪の死角」(改訂稿)
宇宙海賊キャプテンハーロック「蛍・わかれうた」
スパイダーマン「華麗なる殺人マシーンへの変身」(準備稿)
バトルフィーバーJ「コサック愛に死す」
電子戦隊デンジマン「デンジ星の大悲劇」
燃えろアタック「死なないで! ゆか!!」
それゆけ! レッドビッキーズ「イチャモンとハンカチ」(準備稿)
太陽戦隊サンバルカン「女王最後の妖魔術」
宇宙刑事ギャバン「再会」
宇宙刑事シャリバン「人形は知っている イガ戦士の心の傷を」
宇宙刑事ジェンサー(仮題)「光る目」
北斗の拳「烈火逆流拳! 死すべき奴らが多すぎる!!」
巨獣特捜ジャスピオン「吼える銀河野生児」(準備検討用)
時空戦士スピルバン「女王が歌う悪魔のヘ短調」
ウルトラマンティガ「ウルトラの星」(決定稿)
ワンダーQ「ホータル来い(仮題)」
ウルトラQ2001「キジムナー」
ウルトラQ dark fantasy「小町」(決定稿)
「M78星雲の島唄」

あと、できることなら今度は上原先生のロングインタビュー本とかをどこか出してくれないかと期待してしまいますな(別冊映画秘宝で有川さんの本の次くらいにやってくれんかな~)
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Comments
Editおはようございます!
しろくろShowさん、安心してください、
きっと2年後(私、今54歳)も同じこと思っていますから、

確かに自分お親父を思い出しても、
大人オヤジしてたよな~て、

私も「ザ・大人」目指したいところ、、、( ´∀` )/

まだまだ、甘ちゃんなもんで!
Edit私もそう思います(^_^;)
>ダリルジョン さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(._.)m

自分が若い頃は五〇代の人を見たらものすごいおじいちゃんに思えていた物ですが、いざ自分がなってみたらほんとにリアリティ無いですよね~・・・

一度くらいはダンディとか渋いとか言われてみたいですけど、いったいあと何年でそうなれるのか、あまり自信はありません( ̄▽ ̄;)
Edit52歳おめでとうございます。
私はまだ51です。(笑)
冒頭の文は全くもって全て私も同じなので、我々はきっとそういう世代なのでしょう。まぁ、食べ物やライフスタイルの変化で先人たちよりは幼く?!見えるのでしょう。あと、田崎さんあたりの世代はやっぱり戦争があったんで嫌でもすぐ大人にならなきゃ行けなかった世代ですからねぇ。
Edit遅れ馳せながら、お誕生日おめでとうございます
こんばんは。

52歳・・・。
私の場合は2年前ということになりますが、2年前の今頃と言えばとにかく『シン・ゴジラ』に夢中になっておりましたなあ(笑)。
公開日を指折り数えて待ち、観たら観たでその面白さと奥深さに狂喜乱舞して公開一週間のうちに5回観に行っていたものでした。
う~む、これでいいのか?、私の50代・・・。

私にとって上原正三さんといえば初めてリアルタイムで見た『帰ってきたウルトラマン』のメインライター。
そして、大学時代に毎週欠かさず観ていた『女宇宙刑事アニー』・・・じゃなくて『宇宙刑事シャイダー』の全話脚本を手掛けた偉大な人です。

『ゴジラ』ファンの私としては、キングシーサーを沖縄出身の上原さんが書くとどんな作品になるかをついつい夢想してしまいます。
『ゴジラ対メカゴジラ』の冒頭には1609年の薩摩藩の琉球侵攻をモチーフとしているセリフがありました。
その犠牲者を祖先に持つ上原氏が書いたとしたら、琉球の怨念:キングシーサーVS本土怪獣:ゴジラという、メカゴジラそっちのけの一味も二味も違う『ゴジラ対メカゴジラ』が出来たのではないか?、と。
Edit時代性というのはぜったいありますよね
>軍曹亭! さん

こんばんは、コメントならびにバースデーメッセージありがとうございます。そして早く追いついてください(^_^;)

たしかに昭和三〇年代の五二歳と平成三〇年の五二歳じゃ全然違う物はあると思いますし、これは女の人なんか特にそうですよね。

わたくし綺麗な熟女が増えている事だけは今の時代に生きていて良かったなと、本気でそう思っていますよ。
Edit上原先生だとキングシーサーがもっと強かったかもしれません
>トガジン さん

こんばんは、コメントならびにバースデーメッセージありがとうございました_(._.)_

私の50代はおそらくこのままなんら変わることなく過ぎ去っていくような気もしています。たぶん60が来ても怪獣だウルトラだライダーだと言いづけているのでしょうね。まあこれも熟年特撮ファンの本懐ってやつでしょうか( ̄▽ ̄;)

上原先生の本はまだ最後まで読めていませんが、以前のシナリオ集には入ってなかったグドンとツインテールの回がやはり面白かったです。映像本編よりマット内部の会話シーンが多く、郷対岸田の対立がより深く書き込まれていてかなり緊迫していました。

あとシャリバンから一本取り上げられていた「人形は知っている、イガ戦士の心の傷を」も悲しいトラウマと戦うことがテーマになっていて実に上原さんらしい回だなと。

それから「シャイダー」は私も沢村大ではなくアニーが主役のドラマだと思って見ていたので(^_^;)あのパンチラも毎回楽しみでしたね(アニー役の森永奈緒美さんは後にパンツどころかその中身まで(ーー;)出してVシネ等で活躍してしたのを思い出します)
Edit怪獣使いと奥さん
怪獣ハウスで脚本家さんのことを書いていますが、私自身は脚本の勉強をしておりませんので、作劇法などのテクニック的な部分には言及できません。上正さんの脚本の真価も理解できていないと思います。

それよりも、特撮に理解がある奥様がいらっしゃることがうらやましい。うちは全く興味を示しません。
Edit特撮部隊ルート0930
>ハヌマーン&さとる さん

こんばんは、コメントありがとうございますm(__)m

いや、ウチもけっして「理解がある」わけではなくて「世の中にはいい年してそういうものをいつまでも好きなヤツがおる」(ーー;)ということを情報として認識してくれているだけではあるのですが、それでもマイノリティーな趣味を持つ者としては十分ありがたい話ではあります。

その手をテレビで見ていると「ホンマに好きやなー」と呆れらるときも年中ありますけど(^_^;)
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