刮目して見よ!

カツモク

今日は文化の森で開催された「カツモクエイガ」という上映会に行った。

自主映画を短編ばかりを4本上映という徳島では珍しいプログラムで、すべてがPFFの常連さんというのが期待感を募らせる。

3回目の上映に行ったのだけれども、けっこうお客さんは入っていた。
それぞれの感想をさらっと書いておくと・・・

「恋は赤鬼」…………………(19分/小林でび監督作品)

ふたりのヤンキー女がとっぽい兄ちゃんに猛烈アタック!というベタなラブコメだが、前半のウザさ一歩手前(女二人の言動が若干心をざわつかしてしまう(^_^;))くらいの展開から、不思議とラストシーンには奇妙な爽やかさを感じてしまうと言う、捉え所のない感覚を有した作品。このまま「世にも奇妙な物語」の一篇として放送してもおそらく違和感はないだろう。

「Mademoiselle Audrey」…(12分/井上郁紀監督作品)

引退公演目前の日本人バレリーナの控え室での姿を追いかけるという、ちょっと変わった作品(しかも全編フランス語)細かいことを言えば見ている最中にアラが気にならないわけではなかったが(すべてが緊迫感を煽るためのものと思えば仕方のないことだけど、開始5分前まで衣装を身に纏わないというのは少々無理があったかも)演技が終わって終幕直前に発せられた唯一の日本語台詞、これが最高にカッコよかった。この映画はこの一言のためにあったのだとさえ思えたほど。

「リハビリテーション」……(12分/渋谷のりこ監督作品)

少年時代のトラウマを払拭するためのリハビリを主観だけで表現した映画(と、私には思えた)13年前の8ミリ作品と言うことで、昔よく見た学生さんの実験映画という感じは最後まで拭えず。つまらないとは思わなかったけど今更感はあったかもしれない。どうせならこの作品だけは映写機で上映した方が良かったような気がするな(あのざらついた8ミリ独特の画面にプロジェクターの画質は合わない)

「ニューヘアー」……………(43分/川原康臣監督作品)

友人の怪しい生前遺言書に従ってドライブに繰り出す二人のカップル。これだけ聞くと緩いロードムービーになるのかと想像していたのだが、ドライブというアイテムは主人公二人の背景程度にしか過ぎなかったようだ。

それくらい二人の空気の流れというか、お互いの間合いというか、若い男女特有の独特な心の棘の抜き合いをリアルに体感するという、私的にはそういう映画だったような気がした(終始彼らの車に同乗して顛末を眺めているような)とにかく全編不思議なムードを持っていて、特に凄いことが起こるわけでもオチでビックリするわけでもないけど、最後まで目が離せない映画を見せられた思い(またこの監督さんは空の入ったカットのセンスが抜群に素晴らしい。徳島の空がこんなに美しいと思えたことはかつて無いほどだった)

あと少し残念だったのは、聞こえない台詞がけっこう多くて、特に物語の発端となるくだりあたりは人物の相関関係がよくわからなかった(パンフレットの粗筋を読んでなければもっとわからなかったかも)せっかくあんなに良い空気を映像で見せることが出来るのだから、この辺もう少しなんとか対策を立ててほしいなとは思った。

で、4本とも見て思ったのは、とにかく出ている人がみんな演技旨すぎると(__;)私らがかつて自主映画やっていた頃はもっと棒読みが多かったのに・・・

そんなわけで今日はかなり満足した。こういうの定期的にあれば個人的には大歓迎。


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4 Comments

playt*  

こんにちは。

訪問ありがとうございます。

私も観に行きました。お知り合いの監督さんもいるので、あまり自分のブログでは書きにくいのですが・・・

1作目はちょっと効果音に頼りすぎていたような気がしました。ポップな感じ、笑わす物語を作るのって難しいんだなぁって改めて思ったり。

2作目は好みです。外国で作ったのか、みんなフランス語で、洒落ていました☆

最後の作品は、主役の女の子がかわいらしいので、充分、間が持っているし、知っている街が映画になっているのってうれしい。ただ、もっと監督自身がいっぱい恋をして、経験値が上がるともっと映画に深みが生まれそう*^-^*

っていうのが感想でした。

来年、playtでも自主映画祭をしようとしていますので、お時間が合えばお越しくださいね☆

2006/09/06 (Wed) 10:42 | EDIT | REPLY |   

kiromeru  

Re:刮目して見よ!(09/03)

最近自主制作映画はほとんど観てませんね。大学時代はかなり観てたんです。映画研究部でしたし、自主制作映画のイベントもやってましたからね。選考する立場になった際には、年間200本観た年もありました。これはこれで結構つらい思い出です。



PFFといえば友人が2名が最終まで残り、その1名は観客賞を受賞しました。僕が主演した映画も最終選考の20本まで残ったのですが、残念ながら最終上映には至りませんでした。あ~、あの頃が懐かしいです。

2006/09/06 (Wed) 10:51 | EDIT | REPLY |   

しろくろショウ  

Re:こんにちは。(09/03)

playt*さん、こんばんは。



>ただ、もっと監督自身がいっぱい恋をして、経験値>が上がるともっと映画に深みが生まれそう*^-^*



そのご意見はとても理解できるのですが、反面そのへんの青臭さが作品の個性になっているような気もするのですよ(ちょっとエラそうですけど(^_^;))



>来年、playtでも自主映画祭をしようとしています



ひじょうに楽しみです。何をおいてもかけつけますので決まりましたらいつでもお知らせください(^^)

2006/09/06 (Wed) 21:26 | EDIT | REPLY |   

しろくろショウ  

Re[1]:刮目して見よ!(09/03)

kiromeruさん、こんばんはです。



>最近自主制作映画はほとんど観てませんね。



やっぱり年齢上がってくるとこういうものを見る環境がどんどん制限されてきますし、僕のように田舎に住んでいる物としては今回みたいな上映会なんてめったに機会がないんですよ(自分がこういうことをやらなくなったというのが一番の要因とは思うのですが)



>年間200本観た年もありました。



想像しただけでリポビタン買いに行きたくなりました(__;)凄いですね・・・20年くらい前に県外で特撮だけの自主映画上映会があったのですが、朝から見始めてもう8本目ぐらいでヘトヘトになっていたことを思い出します。映画を見るのは体力いりますよね(一瀬隆重さんの「ウルトラQ」もこのとき見たなあ)



>あの頃が懐かしいです。



そうなんです!もう僕は普通のサラリーマン且つおっちゃんなので、二度と「あの頃」のようにはいきませんが、地元で若い人たちが映画作りにがんばっているのを見聞きすると、それだけでほっこりしてしまうんですよ(当時の楽しかったこととか色んな事思い出しますし)



2006/09/06 (Wed) 21:39 | EDIT | REPLY |   

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