マティーニの海で溺れたい

北島シネマで開催された「007/カジノロワイヤル」の試写会に行く(妻の出した応募はがきが今回も当選)
 
常に「映画館で見る映画の筆頭」という思いが自分の中では強い007シリーズ。当然のように新作が公開されるごとに劇場で見ているのだが、今作では従来の色合い(お約束ごと)はかなり薄味だったように思えた(主題歌だけは007汁120%出まくりだったので帰り際妻に「主題歌がヨカッタよー!」と告げると「ふーん、ちょっと古くさい感じしたけど」と言われ少し凹んでしまった・・・)

劇中では痛そうで汗臭いアクションがあり、潜入したものの失敗もあったり、「情」にあまりにも簡単に引きずられるなど、我々が知っている映画版ジェームズ・ボンドのキャラクター性からは少し逸脱しており、途中までこれが007映画であるという感想はまったく浮かんでこない。 イメージ的には「ロシアより愛をこめて」のロバート・ショウが主役のスピン・オフではないのかと錯覚してしまいそうなムードがあったし(どーしても主役のダニエル・クレイグがロシア系テロリストに見えてしまうのだった・・)

ストーリーも焦点が定まらず旨く話が流れていかず、ぶつ切りのような構成に感じられて、とてもではないが良くできた映画とは言えないかもしれない。 さらにこの007が初代なのか○代目なのか、その辺の時間軸も曖昧でこれが最近流行のビギニング系とも言い切れない作りになっているのも気にはなった(出てくるテクノロジーは明らかに現代だったし、その割りには「マティーニ」「アストン・マーチン」といった007的キーワードを所々ちりばめたりして、余計混乱を招くようなことをしている)僕はあくまでも今回は「007はじめて物語」だと思っているのだけど。

しかし不思議なことに、これほど引っかかるところが有りつつも(上手くは表現できないのだが)この映画は「悪くない」という感想がものすごく残ってしまったのである。何十年も毎度お馴染みをやり続けて、変化と言えば役者の交代くらいしかなかった007シリーズで、安定路線(パターンの踏襲)から撤退しようとしている勇気は評価するべきとしても、それとは別の「ひょっとしたらいい新シリーズになっていくかも知れない」という漠然とした期待感のような物を感じてしまったのだ。

ことに物語終盤で、そこまでまったく英国紳士に見えなかったダニエル・クレイグが突如として「僕らが知ってる007」に一瞬見えてしまったり(単なる錯覚と言われればそれまでですが(__;))エンドロールで館内に鳴り響く007のテーマ曲を聴きながら、今から10年かけて3本くらい撮れば、今までで一番007らしいボンド役者が誕生するかもしれないと、そんなことがアタマを過ぎるほど説明不能な高揚感が湧いてくる作品なのだった(人に感想を問われれば、この「悪くない」という言葉が絶対口を突いて出る)
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2 Comments

mia☆mia  

こんばんわ

自分が物心ついたときはロジャー・ムーアがボンドでした。
ナンパな感じがすごくあってあまり好きじゃありませんでした。
あまり見て無かったショーン・コネリーの方が渋くて好みだったなぁ。
今の若い人たちには、このダニエルのボンドが強く印象に残り後世に語り継がれるんでしょうかね。

エヴァが好きです~。

2013/06/14 (Fri) 22:27 | REPLY |   

しろくろShow  

世代でわかるボンドばなし

>mia☆mia さん

こんばんは、コメント並びにTBありがとうございました<(_ _)>

僕も映画館で見たのはムーア、テレビで何度も見たのはコネリーという感じでしたね。レーゼンビーは「女王陛下」を見たのがだいぶ後だったこともあって、印象はあまりないんですが、ダルトンとブロスナンはけっこうハマっていたと思ってます。

それからエヴァ・グリーンは最近のボンドガールの中では飛び抜けて良かったですねー。。。

2013/06/15 (Sat) 20:52 | REPLY |   

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  • 2013.06.14 (Fri) 21:35 | miaのmovie★DIARY